東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2010/10/18

blogの引っ越しをしました  

久しぶりの方々へ

諸事情によりblogの引っ越しをしました
新しいlogはこちらになります

http://obinland.exblog.jp/

今後ともよろしくお願い致します

小尾 隆(ロッキン オビン)

2010/9/17

新しいblogを作りました  

teacupさんのトラブル対応があまりに遅過ぎるので
本日 別の場所にて新しいblogを作りました

従来の環境が復旧次第 こちらに戻そうとは思っていますが
現状を見る限りどうやら難しそうです
なおこのblogはarchivesとして残しておきます

今後ともよろしくお願い致します

小尾 隆

新しいlogの住所はこちらです
http://obinland.exblog.jp/

2010/9/17

現状報告  

teacup comが提供している私のblogですが 15日頃から
画像を含めての投稿が出来ない状態になっています
(文字のみやコメント欄は投稿可です)

常務取締役によると windowsでは従来通り正常ですが 
何でもmac版(私はmacを使用しています)に限っての
支障とのこと  

teacupのほうでも現状は認識しているようなので
復旧を待つばかりですが 場合によってはここま
でをアーカイヴスとして残し 他のスポンサーに
移行するかもしれません

みなさんにはご迷惑をお掛けしますが
もうしばらくお待ちください

小尾 隆

2010/9/14

most likely you go your way,and i'll go mine  Rock N Roll

問答無用のチャック・ベリー

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チャック ベリーが57年に発表したファースト アルバムは
ロックンロールのみならず ブルーズ、ラテン、ラウンジ、
バラードなど 雑種な音楽の交差点といったところ そのぶん
当時の音楽背景が伺えるというものだ
「Brown Eyed Handsome Man」では人種差別への皮肉も込め
られている
たぶん 世界一美しいファースト アルバムがここに


2010/9/14

信念の人、マーシャル・チェス  Rock N Roll

明日15日発売の『レコード・コレクターズ』誌に
私が取材したマーシャル・チェス(註)のインタヴュー記事が
掲載されています

チャック ベリーの小特集に因んで行われたもので
チャックのことは勿論 チェス スタジオのことや
ストーンズのことも印象深く語ってくれました
ちょうど巻頭特集は72年のストーンズなので うまく
話を符合させることも出来ました

単にインディペンド レーベルの社員としての野心が
音楽的成果へと結びついていった”いい時代”の話とい
うだけでなく マーシャルさんの信念が強く感じら
れた取材でした 最後には私に関して(お世辞もあ
ると思うけど)「とてもいい質問をしてくれた!」
と言ってくれました 嬉しいなあ^0^

チャック ベリーからストーンズまでを見渡してきた
いわば歴史の証言者であるマーシャル チェス
もしよろしければ記事を読んでみてください

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(註)マーシャル・チェス

現在チェス レコード アーカイヴスの代表管理人を務める

レナード チェスとフィル チェスの兄弟が1950年に設立
したチェス レコードは言わずと知れた黒人音楽の名レーベ
ルだが レナードの息子であるマーシャルも 早い時期から
チェスの社員としてレコーディング現場と関わっていった

64年にはローリング ストーンズの2枚めのLP『12×5』
のロケーションも担当 その後はカデット レーベルを立ち
上げ マディ ウォーターズ『エレクトリック マッド』
(68年)や『ハウリン ウルフ アルバム』(69年)と
いった意欲作をプロデュースした

70年になるとミック ジャガーと意気投合して ローリン
グ ストーンズ レーベルの初代社長に就任し 来るべき
ストーンズの黄金時代へと舵を取っていく なお今秋初公開
されるストーンズ72年のツアー ドキュメント『レディ−ズ
&ジェントルメン』(当時未公開)の映画では エグゼクテ
ィヴ プロデューサーとしてマーシャルの名が記されている

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「確かにチャック ベリーはとてもユニークでエキセントリッ
クな男だ 自分で決めたルールで物事を進めることにまったく
躊躇しない 自分のやりたいことに関しては絶対に譲らないけ
れども 私は嫌な奴だと思ったことは一度もない 世間一般で
は扱いにくい男だと言われているが 私の(チェス)一族とモ
メたことはまったくないよ 私の父とチャックとはいい友だち
で いい関係だった」(マーシャル・チェス)

2010/9/12

大きな流れを手繰り寄せていく東京ローカル・ホンク  Rock N Roll

11日は東京ローカル ホンクのライヴを高円寺のJIROKICHIで

先週の渋谷BYG以上のしなやかさを見せるバンド サウンドに
酔った 音響も定位を含めてかなりの水準だ

2本のギターが繰り出していく澄んだ音色といい
ミディアムでじわじわとウネっていくリズム セクション
といい 今日はほぼパーフェクトな出来映え
メンバーたちも乗っていてアンコールも4曲という大きな
流れへと辿り着いていった

「目と手」に「はじまりのうた」
この二つの新曲が今後のホンクにとって大きな推進力となっ
ていくのでは、、、そんな華やぐような予感も味わった
とくにメンフィス ソウルとトワング ギターが鮮やかな
合致を見せる「はじまりのうた」の豊潤な味わいといったら!
長いインプロが用意される「カミナリ」の降り注ぐ雨を描き
出していくような展開は 身震えするほど

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井上文貴 指弾きでもスライドでも引き出しの豊かさばかりか
音色への気配りも

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新井健太  歌と伴走していく得難いプレイヤー
この日も裏メロで印象に残るラインを紡ぎ出していった

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田中クニオ まさにハートビート リムショットのさざ波
から奔放なフィル インまでが ”気は心”に支えられている

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木下弦二 井上のギターとの対比も鮮やか
ときどきソリッド ギターも使用しているが 空洞板が付
いたこのギターが 彼のシグネチュアーだ

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何気ない小品「伊豆半島」を アンコールの序盤に
アカペラで
この四人ならではと思わせる瞬間がここにも

MCでは珍しく曲の構造を解説するサービスもあった
(ループのなかの大きな展開とか)
また『”何々系 何々系”と言われた時もあったが
結局(どのブームにも)乗れなかった』といった主旨も
木下は語っていたが そこに聞き取れるニュアンスが
自嘲ではなく逞しい響きであることが 現在のホンクの
圧倒的な強みだと思う
結果 彼らは他の誰でもない世界を築いていったのだから

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「カミナリ」ではこんなインプロ場面も
これはヘンドリクス的な歯弾きではなく 木下が自らの
ヴォイスをギターのマイクを通して響かせるという試みです

当日のプレイリストはこちら

http://d.hatena.ne.jp/QRR/20100911



2010/9/11

中村まり〜野うさぎのような歌  

10日は中村まりのライヴを吉祥寺のMANDARA2で見た
普段からサポートすることが多い原さとし(banjo)や岸本
一遙(fiddle)そしてソロ作も2枚出している安宅浩司(g)
を交えつつ進められたステージは
そのストリング バンド編成もあって 中村のソロ以上に
オールド タイム色へと針が振れていった

ブラインド ブレイク、カーター ファミリーあるいは
伝承歌の「私はもぐらになりたい」(グリール マーカ
スがディラン&ザ バンド『地下室』のライナーでその暗喩
に触れたことでも知られる)など こういう選曲ひとつ取って
も きょうびの女性シンガーソングライターにはなかなか求め
られない土臭い響きが溢れ出す
「キー トゥ ザ ハイウェイ」でのハーモニカもいいアクセ
ントだ

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権利や義務そして生き様を主張する音楽は山ほどあるが
不思議と中村まりは たとえ自作曲でもそういう世界と距離を
取る むしろ例えば伝承歌にある物語性やメタファーにどうや
ら惹かれているようだ それは音楽嗜好ということ以上に 
彼女が過去との対話や静寂との語らいに価値を見出しているか
らだろう あるいは知恵のようなものに

今日はあえて中村のヴォーカルに焦点を当てながら聞いてい
たのだが そういえばこのスタイルに思いつく先人たちが
なかなか見当たらない 微かにヴィヴラートがかかったブル
−ジーな歌声 こればかりは天性の授かりものだと思う

淡々と歩むその姿が その人となりを指し示す
むろん流行もフォーマットもマーケッティングも一切関係ない
中村まりとは そういう人だ

まだレコーディングされていない「Still In The Sun」や
「Hold A Little Hand」が まるで生まれたばかりの古典
のような風合いで 演奏が終わってもここに残っている

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終演後 片付けを終えた中村

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中村と筆者


2010/9/10

9月10日  

今日の歩きは13,054歩でした
今晩は吉祥寺のマンダラ2へと 中村まりを見に行きます
ぼくにとっては6月12日の所沢Mojo以来、少しだけ久しぶり

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今日のアヒルさん

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◎KTさん

やはりルイ ジョーダンの影響力は凄かったのでしょう
ビッグジェイマクナリーらのブロウ テナーなんかも非常に
ダイナミックで惹かれます ジャズがスクエアなハードバップ
とダンス ミュージックとしてのR&Bへ枝分かれしていった
時代を検証するのも すごく楽しいかもしれません
機会があれば ぜひ!

◎エル・テッチさん

セッツアーのこのアルバムは ぼくも大好きです
ジャマイカン スカのコンピレーションに確かルイ・プリマの
ジャケットが写っているものがあったと思います
そういえばポインデクスターも ジャンプ・サウンドをやって
いましたね 貴logはいつも楽しく拝見しています

そういえば何と! マーシャル・チェスへインタヴューするこ
とが出来ました もしよろしかったら今月15日発売の『レコ
コレ』を読んでみてください

◎cobaさん

久しぶりのコメントありがとうございます
小湊鉄道を調べました 姉ケ崎のちょっと奥から始まる 房総
半島の中腹を横断するような路線なんですね ローカルな風合
いが想像出来ます ピクニックに行きたくなってくるような

宮部はそれほど読んでこなかったのですが 今度『ブレイブ
ストーリー』辺りに取り組んでみようと思っています
角田の新刊『ひそやかな花園』にも興味を惹かれます
またお会いしましょう

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2010/9/9

9月9日〜This Old House  Rock N Roll

前日にまとまった雨が降ったおかげで 今日は涼しく
ウォーキングも久しぶりに快適だった
こうして少しずつ秋になっていくのかもしれない
私には何の威厳もなければ権威もないが 
こうして季節の変化を
日々受け止められるだけでも幸せなのかもしれない
本日は 13,226歩

ブライアン セッツアーの98年作”The Dirty Boogie"
を久しぶりに聞いている
グレッチのエレキギターの気持ち良さは勿論だが
セッツアーがどうして50年代のスウィング ビートに
惹かれていったかに ずっと興味があった


セッツアーも私も同学年で 8ビートを当然のように
享受してきた世代ではある
途中からは16も出てきた
だが 彼はビートが4でありシャッフルであり さらに
ラテンビートであった時代へと いつしか思いを馳せて
いったのだ
そういえばチャック ベリーにも「havana moon」と
いうラテンの風合いがするナンバーがあったなあ
などと、、、

ビッグ バンド時代への憧憬はコンボ編成がいつの間に
か”標準”になってしまったことへの抗らいだろうか?
そういえばジョー ジャクソンにも”Jumpin &Jive "
(81年)という野心作(全編ジャンプ サウンド!)が
あったなあ

それはともかく 
ビートの”間”や”空間”を大事にする方にとって
セッツアーのこの盤はきっと佳き伴侶となるだろう







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2010/9/8

9月8日〜虹のような音楽  Rock N Roll

グレイトフル デッドの音楽のように悠然と生きてみたい
そんな風に思ったのは いつ頃からだっただろうか
まるで雄大な河をゆっくりと漕ぎ出していくようなデッド
いいなあ 夏の夕暮れどきでも 澄み渡った冬の朝でも

デッドのなかにアメリカ音楽のほとんどすべてがあるーー
そんなアプローチで聞いていくのも楽しいけれど
まずは目のまえにある彼らの音にすべてを委ねながら
一緒に旅をしていきたいと思う

光の粒子が降り注いでくるようなガルシアのギター
ルート音から逸脱していくフィル レッシュのベース
ボブ ウェアの若々しいリズム ギターも ガルシアの成熟
とコントラストを描き出していくよう
そして何より 彼らは音の輪郭が果てしなく優しく柔らかだ

世間の動向に自分を見失わないこと
流行の音楽に左右されないこと
テレビを見ることよりも 
本を読むこと
あるいは静寂に耳を傾けること

そんなこともまたデッドは教えてくれた
何せ彼らは自ら”ウサギと亀”の寓話に着目して 自分たちを
亀になぞらえていったのだから

今日は東京にまとまった雨が久しぶりに降った
ぼくの今日の歩きは 13,644歩だった

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2010/9/7

お知らせ〜again  Rock N Roll

9/20日のぼくのイベントですが
グルパラの松尾さんが こんな素敵なフライヤーを作って
くださいました
ありがとうございます^0^

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種明かしは当日に(笑)
いやあ、パブ ロック好きなら感動必至の構図であります

果たしてオビンは約4時間通しでDJ出来るのか? 
私も普通に客席で飲む時間が欲しいんで(笑)
DJの助っ人を募集しています

条件:”気は心”な方 それだけっす^0^

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2010/9/7

9月7日  文学

今日はアルバイトの定休日なので 早朝のウォーキングを
しました 本日は11,163歩でした

新たに読み始めたのは浅田次郎の戦争小説『終わらざる夏』
(集英社 2010年)です
上下巻でおよそ900ページ以上の大作で 私はまだ序盤を
読んだに過ぎませんが 日本でたった65年前にこんなこと
が起こっていたんだと 改めて衝撃を受けています

もう明らかに勝てる見込みもない太平洋戦争の終盤に
言語統制をしながら”聖戦”というプロパガンダを唱える
軍部のありようは どう考えても狂気の沙汰です

私がとくに貧しいな、と思ったのは 一番大変なのは前線
で闘っている兵士たちなのだから 日本に残っているもの
(赤紙で根こそぎ若者男子は徴兵されたので結果的に女子
と老人が多くなり 産業の担い手も結果的に減っていく)
も 貧しさに耐えろ! という
一見もっともらしく 実は空疎なロジックのことです

大正ロマンの時代からは程遠く 貧しさがまた別の貧しさ
を生んでいくという悪循環に絡め取られていったのです
(女たちは街に出て戦争のために何と雑巾縫いをしている
という滑稽さ)

そして特攻出撃などは そんな貧しさが生み出した最たる
結果でしょう

私は「世界には飢えた子供たちがいるのだから贅沢をして
はいけない」という発想も 実は戦時下の日本が流布して
いったまやかしと同じだと思っています

哲学者サルトルは『飢えた子供のまえに文学は有効か?』
という根本的な問い掛けをしましたが
飢えている人がいるのだから 美味しいものを食べてはい
けないという紋切り型のメッセージが大嫌いです

しかし 浅田次郎が語り部として優れているのは
戦闘場面の醜さを描くのではなく 戦争に翻弄されていく
市井の人々が 時代の激流のなかでこんなにも変わってし
まうのか という部分に焦点を当てていることだと思って
います それが結果的にかえって広がりをもって”戦争”を
照らし出していくという構造になるのです

とりわけ翻訳者である片岡がやっと手にした”江戸川アパ
ートメント”(当時としてはモダンな建築物だったらしい)
が 時代の渦に呑み込まれて荒廃していく樣は この作品
に流れる暗喩にもなっているような気がします

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2010/9/5

オビンの”B級”街道その9〜ポール・バーリソン  Rock N Roll

自分はお金の匂いがする音楽を好きになれません
マーケットリサーチをして 旬のプロデューサーやスタジオ
メンを起用して、、、といったような

口の悪い友人たちは冗談半分に「オビが推薦する音楽はこと
ごとく売れないねえ」などと言ってくれますが(笑)
今更 世間の流行に合わせて生きていくのも 私に言わせれ
ば逆に「いい大人が、野暮だよなあ〜」なのです

というわけで今日も行きます ”B級”街道(笑)

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みなさんは「Train Kept a Rollin」というロックの古典曲を
きっとご存知のことと思います 古くはヤードバーズが取り上
げ 私の世代だと何といってもエアロスミスのカバーで有名に
なったナンバーですが そのオリジネイターは黒人ジャンプ
サウンドのタイニー ブラッドショウです サンハウスが改竄
した「レモンティ」でおなじみの方も少なくないでしょう

しかしです ヤードバーズやエアロがお手本としたのは明らか
に50年代のロカビリアン、ジョニー バーネット トリオに
よるヴァージョンではないかと思うのです
いやエアロはやはりヤードバーズ経由かな

そのジョニー バーネット トリオでアグレッシヴなギターを
弾いていたのが 今回の主人公であるポール バーリソンです
そんな彼が97年にリリースしたCD(写真)が すごぶる良い
出来なのです 再編ザ バンドの要だったジム ウェイダーを
プロデュースに迎え レヴォン ヘルムやキム ウィルソン
(ファビュラス サンダーバーズ)そしてロス ロボスの面々
を局面局面に配しながら50年代よりも緩やかなアプローチで
ロックンロール〜ルーツロックしている樣が
伝わってきて嬉しくなってしまいます

今年始めに惜しくも亡くなったパイレーツのミック グリーン
が敬愛していたギタリストがバーリソンだった、、、と書けば
一気に視界は50年代のロックから英国のパブ ロック
へと広がっていきます それだけパブ ロックがオリジナル
ロックンロールに愛情を注いできたことの所作でもありましょ
う 原稿でも書いてきたのですが ウィルコ ジョンソン→
ミック グリーン→ポール バーリソンと溯っていくルーツを
すくっと見渡していくことが出来るのです

そんな水脈を受け止めていくようなこの97年作には 叡智が
溢れ出ています むろんかつてのシャープさは望むべくもな
いのですが 1997年にバーリソンが伝説から抜け出してきて
ザ バンド、ファビュラス サンダーバーズ、ロス ロボスと
いった”解っている連中たち”と邂逅したことのほうに 私は
大いなる意味を感じるのです

バーリソン:「俺、しばらくスタジオなんか入ってないよ」
デヴィッド ヒダルゴ&セサス ロサス:「いいんです 僕ら
はあなたの音楽で育ってきたのです 自信を持ってください」
といった会話が聞こえてくるような

もちろんこのCDはまったく売れませんでしたが
今もこうして聞いている私のような聞き手もいるのだから
人生悪くないかも、、、

う〜ん、男は黙ってサッポロビール!(笑)

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オリジナルの10インチ盤(57年)は立派なレア アイテム
となっているジョニー バーネット トリオ”一家に一枚”
の伝説的な名盤 (筆者が所有しているのは70年代に英MCA
が発売したリイシューLP)
「Train Kept a Rollin」「All By Myself」「Drinkin Wine,
Spo Dee O Dee, Drinkin Wine」などロック古典を収録す
るが バーリソンの雷のようなギターは時代を超えている

2010/9/4

9月3日〜着実に駒を進める東京ローカル・ホンク  Rock N Roll

渋谷のB.Y.Gにて 東京ローカル ホンクのライヴを見た
ぼくにとっては6月18日の横浜サムズアップ以来 少しだけ
久しぶりという感じだが この日もまたバンド アンサンブル
の妙味 オーガニックなグルーヴをたっぷりと堪能した

四人が鳴らしていく音は 緊密に結びつき 補完し合いながら
音色にまで常に配慮しながら 鮮やかな風景を描き出していく
リズムは「引っ越し娘」のハバネーラから新曲「はじまりの
歌」のメンフィス(ハイ)サウンドまでの音楽幅を伝えるが 
こうしたボトムに日本語の綺麗な響きを溶け合わせていくこ
とに関して もはやホンクは独自の領域に達しているようだ

BYGならではの音響/ミックス技も「昼休み」でのワン ド
ロップのダブ処理に象徴されるように冴えまくる それは
トップシンバルの残響までに神経が行き届いたサウンドスケ
−プだ そこに説明的ではない歌詞が見事に合致しながら
すくっと全部を見渡してゆく


第二部では ホンクのメンバーたちが二階の客席から登場し
アカペラで「伊豆半島」と「生きものについて」を歌う
という特別な場面もあった マイクなしで地鳴りのように
展開するコーラスワークにも このバンドの音楽的素養の
片鱗が

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後半の「ハイウェイソング」や「車のうた」などでは
ややリズムがアッパーに走る展開もあったが
そんな部分さえこのバンドが生きている証拠(スタジオマンに
は出せない奔放なノリ)なのだと信じさせる そう、音楽は
生きものであるという確信をかえって運び込んでいくのだ
一見何の屈託もない歌詞が音楽によって膨らみを増すといっ
た構造も まさにホンクならでは

音楽が終わってから音楽が再び鳴り出す
そう感じさせるライヴアクトはそれほど多く体験出来るもので
はないが 現在のホンクはどうやらそんなミラクルな領域にま
で 確実に駒を進めているようだ

本日のアンコールに選ばれたラストは「おいのりのうた」
木下弦二のなかにあるもっとも素直な部分が溢れ出していった

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田中クニオが使うスティック、ブラシ、そしてマレット
彼が叩き出すドラムスは木下の歌にとって生命線だ
10代の頃に知り合ったというが
かつては箸の置き方ひとつ取っても喧嘩になったとか


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10月からは友部正人との全国ツアーも始まるホンク
友部がホンクの音を欲しがったという気持ちは
花にとっての雨であり
ディランにとってのザ バンドなのかもしれない

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ライヴ終了後の打ち上げにて
西早稲田にあったロック喫茶Jerry Jeffのママと語り合う筆者
初めて店を訪ねてから いつの間にか長い歳月が過ぎていった
(撮影協力:uta氏)

当日のセットリストです

http://d.hatena.ne.jp/QRR/20100903




2010/9/3

9月3日  

今日は夜が東京ローカル ホンクのライヴ@渋谷BYGなので
早朝バイトの帰りにウォーキング
本日は少し頑張って16,603歩でした

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すすき川を通ると いつもより手前の土手にアヒルさんが
いました 
この猛暑なのでさすがにヘタっています(笑)

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そもそも警戒心がないのか 私を同類と見たかは知る術も
ありませんが 私が接近しても悠々自適なお姿
う〜ん、素晴らしい!

自分もこうありたいなあ

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また会いましょう



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