東京ローカル ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう三年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた  彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり 草の燃える匂い を嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そう まるで池に投げられた小石のように ( 2009年6月23日:記)

2009/11/8

ダン・ベアード〜彼が掌に握ったロック音楽のこと  Rock N Roll

とくに話題になることもなく昨年リリースされていた
ダン ベアードの新作を やっと購入することが出来た
”Dan Baird & Homemade Sin " とバンド名をセルフ
タイトルとしたアルバム名は素っ気ないが 
逞しいアメリカン ロックの本流に 思わず笑みがこ
ぼれてくる

あの懐かしいジョージア サテライツ時代に溯って思い
起こしてみれば  殆ど聞くべき音楽がなかった80年代
の半ば  彼らやファビュラス サンダーバーズそして
ロング ライダーズやロス ロボスの存在にどれだけ
救われてきたことだろう

とくにジョージア サテライツの場合 バンドの楽しさ
がそのままロックの興奮として殆ど伝わりにくい時代に
あえて孤軍奮闘していったような
そんな響きがある

あの時代は私自身 東京の住人でありながら 
バブルに沸き立つトーキョーに馴染めなかったことを
思い起こす
土地転がしが暴利を貪り
自称プランナーが企画書をでっち上げるだけで
100万円が転がってきた時代(そこら辺は奥田英朗が短
編連作集『東京物語』に活写しているのでご参考まで
に)の話である

孤軍奮闘 確かにそうだろう MTVがヴィジュアルロッ
クを推進していた ジャーニーがまるで大風呂敷のよう
な産業ロックを謳歌していた あの垢抜けないテキサス
のロック トリオであるZZトップでさえ カメラをまえ
にポーズを取っていた
ヒューイ ルイスはまるで自虐のように「ヒッピーも
やがてスクエアになるんだぜ」を歌っていた
おい ドラムスにゲート エコーなんか施すなよ(笑)

そんな時代にあって ダン ベアード率いるジョージア
サテライツは もう殆ど愚直と呼べるくらいに かつて
のロックの偉人たちへ敬意を払った チャック ベリー
やジェリー リー ルイスらのオリジネイターはむろん
大いなる道しるべとしてのクリーデンスや
愛すべき酔っぱらいバンドであるフェイシズ(イアン
マクレガンが録音に駆り出されることもあった)らへ
の共振を隠そうとはしなかった 自分たちの音楽が過去
の偉人たちに多くを負っていること それなしでは自分
たちなど ちっぽけな存在であること
そうしたことに対して 少なくとも彼らは驚くほど
真剣だった

今こうして ダン ベアードの最近作を聞いていると
彼の周りで時代が勝手に流れ去ったような印象を受ける
無邪気さゆえに他人から愛されるタイプの人がたまに
いるけれども ダン ベアードもまさに そんな一人か
と思う

彼が掌で温めてきたロック音楽が いつしか
人々の信頼を呼び戻していたのだ






















2009/11/7

以心伝心のロック・アンサンブル〜80年代に残された二枚のアルバムのこと  Rock N Roll

以心伝心のロック アンサンブル
その鑑のような演奏を堪能出来るのが
ボニー レイットの『グリーン ライト』(82年)だ
そのリマスター盤(02年)をカミさんが買ってきた
音の粒立ちがめちゃくちゃイイ!


レイットを支えるバンプ バンドの面子は以下の通り

イアン ”マック” マクレガン(kbd)
ジョニー リー シェル(g)
小原 礼 (b)
リッキー ファター(ds)

この面子が揃うのは81年のイアン マクレガン作
『バンプ イン ザ ナイト』でのこと
つまりロブ フラボニ(シャングリラ スタジオ)が
連中を気に入り そのままレイットの録音に抜擢した
のだ この時点でNRBQのナンバーを2曲取り上げた
審美眼にも驚かされる 余談だが ファターはジョン
スコフィールドの最新作(09年)にも参加している

心あるロック ファンであれば とっくに愛聴している
だろうこの2枚 
音の隙間でビートが呼吸している 
たぶん最高の部類に入るロック アルバムであり
私が聞き手としてロックンロールに求める基準と理想が
ここには確かに息付いている

ロックンロールの永遠性を激しく訴えかけてくるような
以心伝心のアンサンブル 
ビートの含蓄
きっとスタジオは歓喜の渦に包まれていたことだろう
人々はそれをロックンロールと呼ぶ

美しい





2009/11/5

奇妙な染みを残していくような音楽〜ビッグ・スターのボックスセットのために  Rock N Roll

ビートルズが最も有名なポップ アイコンだとしたら
このビッグ スターはさしずめ最も知られていないロ
ーカル バンドの一つだろう そんな彼ら念願のボッ
クスセット『keep an eye on the sky』が遂にライノ
レコーズから発売された
売れなかったことに彼らの責任はない 運命とはいつ
の時代もそういうものであり それを人々は後にな
ってから伝説などと呼ぶのだ 

CD 1

ビッグ スター結成以前のクリス ベルやアレックス
チルトンのソロ またはアイスウォーターやロックシ
ティといった前身バンド名義の録音に始まる  黒幕
ではテリー マニング(エンタープライズにソロ作
あり)がベルとチルトンを繋ぐキーマンだったはず
72年のファースト アルバム『#1 Records』からは
ミックス違いヴァージョンやシングル ヴァージョン
を含めながら全曲を収録 他にデモ吹き込みが終盤に
3曲 そこではラウドン ウェインライト3世の「モ
ーテル ブルーズ」も興味深い
60年代にチルトンが在籍していたボックストップスが
白人R&Bバンドであったことや このビッグスターも
ブラック ミュージックの震源地であったメンフィス
出身だったことが 彼らのイメージを絞りにくくして
しまったのだろうか? むろんここに聞けるのは黒さ
が微塵もないギターロック 人々はそれを後から”パワ
ー ポップ” と呼んだ 今から40年近くも昔の音楽と
はとても信じられない瑞々しい情感が溢れ 躍動する
若々しさに満ちている

CD 2

早くもベルが脱退しトリオとなった彼らだが チルトン
が健闘し よりポップな色彩の『radio city』を74年に
リリース バングルズが取り上げた「セプテンバー ガ
ールズ」くらいは御存知の方も少なくないだろう その
アルバムを核として ここでも別ヴァージョン デモ
そしてベルのソロ作品などが満載だ 『radio city』の
最後を締めくくっていたチルトンの弾き語り「アイム 
イン ラヴ ウィズ ア ガール」は その何気なさゆ
え心に残る 

CD 3

問題作『3rd』もしくはその改訂版『sister lovers』
といった75年前後の作品を収録 問題作と書いたのは
当時 レコード会社があまりのダウナーな内容に驚き
発売を見送ったためだ しかしこの録音があったから
こそビッグ スター及びチルトンはカルト ヒーロー
となり 新世代から惜しみないリスペクトを受けてい
ったのだと確信する まるで青白い光のなかを松明を
掲げて俯きながら歩いているようなチルトンの歌が
時代を超える共鳴を得た ヴェルヴェッツ「宿命の女」
のカヴァーも見事に嵌っている 何でも録音当時のチ
ルトンはドラッグの乱用で大変だったらしいが 「ジ
ーザス キリスト」や「ホロコースト」といった曲は
聞き手を捉えて離さない もはやチルトンのソロ作品
と言ったほうが適切だろう まるで蜉蝣のように孤独
な魂がここに

CD 4

地元メンフィスはラファイエット ミュージック ルー
ムに於けるライヴを収録 メンバーが三人になってから
のステージで 73年1月の録音と記されている 以前に
もライコディスクからライヴ盤が出ていたが むろん
それとは異なる未発表の貴重な発掘で 全20曲がワンシ
ョウの如く楽しめる 代表曲のほかにはブリトーズの
「ホット ブリトー#2」Tレックス「ベイビー ストレ
ンジ」トッド ラングレン「スラット」などをカヴァー
している

〜最後に〜

誓って言うが 72年当時ビッグ スターのレコードを聞
いていたロック ファンは皆無だった そこら辺りの状
況はやはりラズベリーズやバッドフィンガーとは違って
いたのだ 私も例にもれずチルトンのソロから彼のキャ
リアを溯っていったのだが 彼のゴツゴツとした歌声
や無頼の匂いは 以降も私の彼に対する信頼を繋ぎ止め
てきた ビッグ スターにしても その音楽は奇妙な染
みのような何かを残してゆく それこそが私が前回書い
た”守られるべき聖域”であり 未完成なものが運び込
んでくるリアルであるのかもしれない
ちなみに今回のボックスセットのタイトルには
keep an eye on the sky とある
これはチルトンの75年作「ストローク イット ノ
エル」の歌詞から引かれたものだ








2009/11/4

意味を求めない作家〜小川洋子のこと  文学

小川洋子の「夕暮れの給食室と雨のプール」
(『妊娠カレンダー』文春文庫に所収)を
再読した

美しい

彼女の作品の殆どを読んでいると思うが
小川の静謐さが短編のなかに凝縮されている
一編として そっと人に教えたい

10代や20代が欲する読書
あるいは近代文学と呼ばれるジャンルは
とかく意味を求める傾向があると思うけれども
そうした点で 小川作品は”意味”に絡め取られて
はいない

むしろ彼女は一貫して声を発さないものに目を向け
それらが発する言葉にならない言葉に耳を傾けてき
た それは匂いであり 色彩であり 肌に触れてく
る感触である あるいは直感のようなものかもしれ
ない

それにしても「夕暮れの給食室と雨のプール」に
於けるイメージの奔流は 読む者を黙らせる
読み手それぞれが夕暮れの給食室や雨のプールを
感じ取り そこに思い馳せる
たぶん それがすべてであろう

意味はあとから付いてくる
意味はけっして付いてこない

そうした沈黙のなかで
私は小川洋子という人の海底へと触れてゆく

私に意味はない
だからこそ 意味は私を規定しない






2009/11/3

ビッグ・スター〜ギター・ロックの守られるべき聖域のこと  Rock N Roll

今ぼくの手元にはビッグ スターの写真がある
売れない音楽に情熱を注ぐという意味で あの
ジョン ピールにも劣らない英国のDJ チャー
リー ジレットが写したその写真では ややピ
ンボケ気味に 4人組がこちらを見据えている
メンフィスのローカルなフォー ピース バン
ドが 何故ジレットの目に留ったのかは定かで
はないけれども

ビッグ スターは『#1 レコード』(72年)と
『ラジオ シティ』(73年)という ほとんど
売れないアルバムをアーデント レコードから
発売し 幻と呼ばれるサード アルバムを録音
して解散したグループだ 今ならむしろ”ロウ
バジェットの帝王” とか”ロウ ファイの先駆
者” とも称えられるアレックス チルトンが
かつて在籍していたグループと言ったほうが通
りがいいかもしれない

REMからマシュー スウィート あるいはリプ
レイスメンツからティーンエイジ ファンクラブ
までが ビッグ スターへの敬意を語ってきた
人によってはザ バーズのあの輝かしいジングル
ジャングルの朝へと連れ戻してくれるフレッシュ
なサウンドであり バッドフィンガーからラズベリ
ーズへと連なるメロディ ロックの系譜を思い起こ
させるかもしれない 

いずれにしても ロック音楽のいささかぎこちない
後継者たちが この不遇なビッグ スターというグ
ループを埃のなかから救い出してきたのだ 

音楽であれ 文学であれ
完成されていないものが運び込んでくるリアルとい
うものが この世には確実に存在する
完成されたものには いっときの娯楽と満足がある
でも 後になってから自分の影のように気になって
くるのは
むしろ 片足をあらぬ方向へ踏み出してしまった彼や
いつの間にか学校に来なくなった彼女のことだったり
する 少なくとも そういう匂いがしない音楽にぼく
は けっして心動かされたりはしない

グループ名とは裏腹に短く燃え尽きたバンドだったけれ
ども あのフレイミン グルーヴィーズとともにビッグ
スターは ある種のロック フリークにとって
ギター・ロックの守られるべき聖域であり続けている























2009/11/1

リンク集更新のお知らせ  

主にブルーズやニューオーリンズ音楽のライター
として活躍されている陶守正寛さんによる
Blues Ginza Blogを リンク集に追加しました

僕自身 とてもいい刺激をもらっています!
陶守さん、また飲みに行きましょうね^0^

http://black.ap.teacup.com/sumori/




2009/11/1

狭山の皆さん、ありがとうございました^0^!  Rock N Roll

10月31日の”ゲリラDJ" @狭山ふぃがろ
いやあ 気分良く回せました
ありがとうございます!
以下 私のプレイリストです

prt 1

1 dave edmunds/lady madonna

2 rutles/i must be love

3 the pussywillows/hold my hand

4 utopia/i just wanna to touch you

5 todd rundgren/rain

6 duffy power/roll over beretoveen

7 jet set/riddin in my car

8 dan baired/i want you bad

9 nrbq/rain at the drive-in

10 big star/september gurls

11 rasbberries/i wanna be with you

12 nick lowe/marie provost

13 elton john/tiny dancer

14 paul mccartney/brown eyed handsome man

15 roger mcguinn/anna

16 long ryders/lights of downtown


prt 2

1 the standells/dirty water

2 pretty things/road runner

3 blue cherr/summertime blues

4 small faces/come on children

5 geno washington/ in the midnight hour

6 flamin' groovies/keep a knockin'

7 the pirates/lonesome train

8 downliners sect/all night worker

9 少年ナイフ/goose step mama

10 john baldry/im ready

11 diz and the doormen/miss bombilla brown

12 roogalater/love the single girl

13 bob tench/sky

14 tim hinkley/love gonna catch up with you

〜one more mile to go !! ^0^〜

1 jet set/ if i dont have you

2 nrbq/how can i make you love me

3 nrbq/12 bar blues

4 rolling stones/around and around

5 flamin' groovies/headin for the texas border


2009/10/30

ブリティッシュ・ロック栄光の日々  

先日御茶の水のディスクユニオンにて
「ブライアン オーガーのコーナーはどこですか?」
と店員さんに尋ねて案内されたのがプログレのコー
ナー 隣りにはキャメルの棚がある
思わず「え! プログレなんだ!」と驚く私
店員「すみません、微妙なんですけどね」と苦笑い
いやあ 私のなかではジャズ ロックの括りだった
のよ オーガーは

CDが500円だったのでコロシアム『ライヴ』も
購入 30年ぶりくらいに聞き直した
当時はLP2枚組だったなあ
クリス ファーロウの気張ったヴォーカル
ジョン ハインズマンのツインバスを駆使した重い
ドラムス そしてグリーンスレイドのオルガン&
ヴィブラフォーンが素晴らしい
このコロシアムなんかもディック ヘクストール
スミスが参加していることからも
私にとってはアレクシス コーナー一派からまっす
ぐに連なるバンドだ
そしてクレム クレムソンはのちにハンブル パイ
へと合流する

ファミリーのロジャー チャップマンの塩辛い(ま
たは二日酔いのジョー コッカーともいふ)も最高
だし ジェフ ベック グループ〜ハミングバード
で活躍したボブ テンチも得難い味わいを持ったシ
ンガーだった

そのテンチも参加したのがティム ヒンクレーと
その仲間たちによる『HInkleys Heros』(2000年)

歴代のブリティッシュ”裏街道”猛者たちのなかには
ヘンリー マックロウやニール ハバードそして
ミッキー ムーディらの名前もある
ここでの主人公ヒンクレーが最近ダン ペンのプロ
デュースでアメリカ録音したアルバムを発表したの
も 美しい帰結と呼ぶべきものだろう

こんな質実剛健なブリティッシュ・ロックが再び
陽の目を見ることを願ってやみません
余計なところで力が入っちゃうのもアナタたちの
いいところ^0^
むろんややダークな情感も

ダフィー パワーのソロ作(73年)なんか激渋だぜ
2万円で中古CDを20枚買える喜びよ!






2009/10/27

急告! ゲリラDJのお知らせ  Rock N Roll

10月31日(土)19時〜@狭山ふぃがろ
DJ:小尾隆&狭山の皆さん

〜obins rockin' blues presents vol.特別編です^0^
またの名を日ハム リーグ優勝おめでとうセールともいう(笑)
さあ 因縁の”東京”で日ハムの圧倒的優勝を!

「自ら描いた精緻な地図に背いてしまうようなロック衝動」
敬愛する同業者である山本智志さんは佐野元春の音楽に
関して 確かそんな言葉を書き記されていた

もっともらしいことへの反発
ロック音楽の連続線への敬意


みなさん 31日にお会いしましょう!

http://www.hat.hi-ho.ne.jp/s-tagaya/





2009/10/25

アンチ・ブラックホウカーが今日もお皿を回す  

2000年くらいから始まっているから
確か60回めくらいになる”隅田川の会”DJ
ある者はもう二度と来ないと怒り
ある者は言い訳もせずにそっと去っていく
また ある者やある者が新しく入ってくる
そういうことだ
(忠実な下部みたいな奴って気持ち悪いよね)

以下いつものようにリストを記す

10月24日@高円寺 洗濯船
小尾DJリスト

1 manfred mann/sprit feel
2 small faces/what'cha gonna do about it
3 the graham bond organisation/neighor, neighour
4 rolling stones/around and around
5 pretty things/rosalyn
6 zoot moneys big roll band/ james brown medley
7 georgie fame/eso beso
8 yardbirds/respctable
9 yardbirds/lost wowen
10 yardbirds/white summer
11 koko tayler/what came first the egg or the hen?
12 blues breakers/ its aint right
13 flamin groovies/walkin the dog
14 flamin groovies/something else ( ode to eddie)
15 yardbirds/jeffs boogie



註:「ブラックホーク」
70年代に渋谷の道玄坂 百軒店界隈にあったロック喫茶
の名前 音楽的にはシンガー ソングライターや南部も
の ブリテン諸島の伝承歌など ラジオではめったにか
からないマイナーな存在に光を当てる役割を果たし
長らく語り継がれるような伝説的な店となった
一方で”私語禁止”や有名な曲やLPのリクエストを拒む
など 高踏的かつ選民的な接客態度も目立っていた
そうした雰囲気に馴染めなかった筆者のような客も
少なくなかった
あの時代の空気がそうさせたとはいえ 
この店への反発心は 今なお私を支える原動力となって
いる 
教訓=「たかが店なのに偉そうにすんなよ!」
本人は威厳を保っているつもりでも 揶揄される
場合というのは 往々にしてあることだ


註:「忠実な下部」
友部正人の辛辣な名曲「どうして旅に出なかったんだ」
には こんな一節が苛立ちとともに歌い込まれている
「お前の顔を見るたびに 俺はもう二度とこいつとは
出会えないんじゃないか と思ってしまうよ」と






2009/10/20

みんなどうもありがとう!^0^  

月曜にもかかわらず@御茶の水woodstock cafeに
集まっていただき ありがとうございました!
みんなグレイトなお客さんでした!
以下プレイリストです

prt1

(pat metheny/going ahead)

1 eric clapton/please be with me
2 blues breakers/rumbrin on my mind
3 alexis corner blues inc./tiger in your tank
4 rocket 88/roll' em pete
5 dave edmunds/wramed over kiss(left over love)
6 nick lowe/i'll be there
7 wes mcgee/contrabandstas
8 henry mcclough / i couldnt sleep for thinking of hank williams
9 john baldry/my mothers dead
10 rod stewart/ only a hobo
11 electric bluebirds/dark hollow
12 chevalier bros./ five guys named moe
13 chas and dave/time to kill
14 rockinbirds/we had it all
15 ralph mactell/sandiego serenade


prt 2

( pat metheney/ going ahead)

1 george harrison/love comes to everyone
2 tim hinkley/love gonna catch up with you
3 bob tench/sky
4 kokomo /angel (ode to aretha)
5 dusty springfield/ breakfirst in bed
6 james hunter/dont do me no favours
7 them/gloria
8 van morrison/i cant help loving you
9 zoot moneys big roll band/ it shouldnt been me
10 lew lewis/mr.bartender
11 diz and the doormen/ i got it
12 traffic/ feelin allright
13 steve winwood/ other shore
14 ron wood/if you dont want my love
15 faces / ooh la la

〜one more mile to go! 〜

1 ian mclagan/ youre my girl
2 chilli willi and the red hot peppers/goodbye nashville, hello camden town


 

2009/10/18

お知らせ  

明日(19日)19時半から御茶の水のウッドストック 
カフェにて 僕のDJ&トーク イヴェントがあります
このお店では確か3回めの出演になると思いますが
もしお時間があれば 久しぶりの人もぜひ遊びに来て
ください 参加費は1000円&ドリンク代となります

今回はテーマとして「英国裏シーンに息ずくアメリカ
音楽の血脈」というのを掲げさせていただきましたが
そんな大層なものではなく(笑)要はアメリカ音楽に
影響を受けた音楽家たち(あまり知られていない人た
ちも含めて)を聞いていこうという主旨です

僕はCDを買う時 この音楽家はアメリカだから聞くと
かイギリスだから聞かないとか そういうことを意識
したことがほとんどありません 相互影響はむろんの
こと 英米の演奏家が出会うことによって輝かしい足跡
を残してきたことが忘れられないからかも知れません
トラフィックしかり ストーンズしかり ロン ウッド
しかりです あのビートルズでさえ もし解散があと
一年遅かったら マスル ショールズへと旅立っていた
かもしれません
あるいは幾つかのバブ ロックが抱かせる「この人たち
本当にアメリカの音楽が好きなんだなあ〜」という愛お
しいような実感は 僕の音楽的領域を少しずつ広げてく
れました 

またいつも不思議に思うのですが 同じ音楽でも自分の
部屋で聞いている時と 外で人と触れ合いながら聞く時
とでは まったく違う印象になるというのが面白い!
やはり僕は”場所”が好きなのでしょうか

そんなわけでお酒を飲みながらワイワイやりましょう!

小尾 隆

http://woodstockcafe.jp/


2009/10/16

音楽のような写真〜渡辺真也のこと  

今ぼくの手元には『日本版ローリングストーン』の74年
11月号がある 忘れもしないぼくが高校1年の時購入し
たものだ 情報自体に飢えていた時代だったから
買った本屋の名前まで今でも覚えているくらいだ

その号では復活したボブ ディランが特集され 
ヨーコと別居したジョン レノンが語られ 
「ニクソン最後の日々」という記事があり
新譜レビューではエリック クラプトン『461』が
いささか的外れ気味に紹介されている
映画『あの頃、ペニーレインと』にもやり手の編集者
として登場するベン フォン トレスによるCSN&Y
のツアー ルポが目玉だろうか

さて その時のCSN&Yを観ていた日本人の青年がいた
写真家の渡辺真也さんだ
そんな彼の連載『サンフランシスコ滞在日記』が
今月のレコードコレクターズ誌から始まった
ロックがまだ明るい響きを持っていた時代の回想という
よりは 単身アメリカに乗り込んで写真を志した青年の
かけがいのない日記として ぼくは楽しみにしている
ぼくが地方の高校で無神経な体育教師に体罰を受けてい
た頃 もう渡辺さんはサンフランシスコの空気をたっぷ
り浴びていたのだ

いい文章は書こうと思って書けるわけではない
むしろそんな邪心がある限り それは遠くなる気がする
ぼくのなかに言葉はない
音楽のなかに言葉は宿る
いい音楽がぼくに言葉を運び込んできてくれるのだ

写真はどうなのだろう ぼくは写真の技術は解らないが
やはり何か自分に降りてくる美しいものがあって 
それが写真を撮らせるのかもしれない
ザ バンドや佐野元春がレンズを通して
きっと渡辺さんに さざ波のようなものを立てるのだ
今度彼に会ったら そのことを尋ねてみよう

ちなみに彼はこの時のニール ヤングに関して
こんな風に書き留めている

「気持ちでギターを弾くニール」と

       







2009/10/15

河口を探し出していく中村まりの歌  

河口を静かに辿っていくような 中村まりの歌に
14日 生演奏で初めて触れた

僕にはほとんど馴染みがない 曙橋のバック イン
タウンという店でのライヴだったけれども
程よい空気が会場を満たし
ほっこりとした土の匂いや樹木の揺らぎを思い起こさ
せるような歌の数々が 奏でられていく
淡々としたステージ運びが かえって歌に生命を宿
していくような そんな流れを感じずにはいられない

フィンガー ピッキングと 喉元でわずかに震える声
彼女自身がときにハーモニカやジューズ ハープを
吹き フィドルとバンジョーそれぞれの仲間が
歌の周りで跳ね 踊る場面もあった

「night owls」の夜に染み渡っていくかのような
情感 「seeds to grow」の陽光に向かって
思いっきり背中を伸ばしていく響き  
それらが中村まりという人としっかり手を携え合って
いる

僕のような怠惰な聞き手にとっては 昨日のうちに水を
差すはずだった植物に 今日になってからやっと雨を
降らせたような そんな申し訳ないような感覚も少なか
らずある

今日という日が昨日の続きでしかなかったり
明日とやらというものが今日の延長でだらだらと顔を
もたげる
そこにあるのは息を呑むような水平線ではなく
まるで昨日の新聞のようなガラクタに過ぎない

そんな日々のなかで
僕は彼女のような歌を見つけられるだろうか
水曜も木曜もただ流れていくような時間のなかで
僕は中村まりのように
河口を探っていくことが出来るだろうか

そんな祈りの感情すら
彼女の音楽は そっと運び込んでくる

http://www.marinakamura.net/


〜追記〜
終演後念願かなって まりさんと初接見
拙書『Songs』を差し上げて握手を交わす
とても丁寧で感じのいい方でした







2009/10/13

大田区の向こう側  

12日は京浜ロック フェスティヴァルを見に
川崎の東扇島へ行く
川崎駅からバスに乗っていくといわゆるコン
ビナート地帯と呼ばれる工場や倉庫が忽然と
立ち表れてくるが その海岸地帯でコンサー
トは行われた

久保田麻琴から細野晴臣までの
日本のロック史を瞬時に凝縮したような
出演者の顔ぶれも 管理色を強めるので
ないユル〜イ雰囲気も フジやサマソニに
二の足を踏んでしまうような 40代50代の
ロック ファンを野外へと連れ戻し あの
時代を知らない若者たちをも引き込んでいく
そんな意味では狭山のハイドパーク フェス
を思い起こさせるような理念を掲げているの
だろう  出演者たちが客席に混ざって談笑
し 再会を祝し 杯が重ねられてゆく

藤田”洋麻”洋介が売店近くで微笑んでいる
新井健太が芝生に座っている
西田啄が声を掛けてくる
彼らには英雄的な意識などこれっぽちもない
そんな垣根のなさも
選ばれた演奏家たちのオーガニックな音楽と
しっかりと共振していたように思える

オレンジ カウンティ ブラザーズが「俺たち
はこれしかやらないぜ!」的な存在感を見せつ
ける こればかりは時代に寄り添うことを一切
せずに好きな音楽を続けてきた不器用な男たち
の大いなる凱旋であり ささやかな勲章と呼ぶ
べきものだろう 飯田雄一のゴツゴツとした
ヴォーカルには お勉強や学習ではけっして
得られない本物の匂いと味がいつも横たわって
いる この人はなんて大きく 逞しく ときに
人を切なくさせるのだろう
今回はガルフ コースト音楽への傾倒など
何かと接点が多いザディコ キックスとも
共演して おおらかで賑わいのあるノリで楽し
ませてくれた

空が葡萄色に染まり 夜風が頬を撫でる頃
最高の場面で 東京ローカル ホンクが登場する
なだらかな丘陵を描いていくようなサウンドスケ
ープがひたすら心地佳い 出演者が目まぐるしく
変わり 時間的な制約のあるこういうフェスでは
繊細な曲を並べるよりは 最初から飛ばしていっ
た方がいいと判断したのか この日はジャム的な
長尺ナンバーで演奏面での実力を発揮した ギタ
ーの波が放射線上に広がっていくような開放感を
野外というロケイションで味わうという贅沢を
噛み締める

その後続いた友部正人 3人ムーンライダーズ
あがた森魚の演奏もホンクが務める ホンクの
柔らかな輪郭を携えた音を背に歌いたいという
友部たちの想いも 僕には解るような気がした

ムーンライダーズの名曲「くれない埠頭」も
終盤に用意されたが 川崎というこの日の場所
といい はちみつぱいの”大田区の向こう側”の
匂いを感じさせるホンクとの共演といい 図らず
とも「くれない埠頭」を演奏するには 何より
の光景であり 出会いであり 幾つかの感傷で
あったと思う

昨年の一回めは 何かと不備が伝えられていた
(僕は昨年は行けなかった)京浜フェスだが
今年は好天にも恵まれ また運営もスムースであり
トラックの横付けステージ二つによる
交互の演奏も正解だった

システマティックであったり
”上意下達” ではないライヴ パフォーマンス
これこそは本当のライヴのあり方であり
日本のロックが長年に亘って培ってきたサムシング
であるだろう
そんなことを いつまでも信じていたい







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