東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2008/4/30

4月30日  

昨日に引き続いて最終校の赤入れに朝から没頭し
付箋は結局30カ所以上になる

泣いても笑っても
連休後には いよいよ入稿〜印刷〜製本の
段階を経ていく
まるで妊婦を病院に送り出すような心境である

午後の骨休めに
ルー ロンドンや
セントラルパーク シークスを聞く











2008/4/29

業務連絡  

>osamuさま

 おはようございます 
 以前熊谷組パンフでお世話になった時の
 プロダクション名を今一度メールにて教えてください
 現在再校のまっただ中っす!
 掲示板にて 取り急ぎ失礼します

2008/4/28

4月27日  

レコードは2枚=計1230円
ウルフ『ロンドン セッション』とモリソン
「リアル リアル ゴーン」の12インチを

dj的に使えそうなのがウルフ「フーズ ビー
トーキン」でウィンウッドのオルガンソロが
やたら素晴らしい
リズム隊はワイマン=ワッツが担当

この渡英セッションだが
ブルームフィールドの側近で彼のコンピレーション
なども組んでいた
デイロンの仕込みだったとは忘れていました
彼の仕事は他にマディ『ファーザー〜』など

デイロン以外にも
マーシャル チェスの意向が強かったのではと
ライナーノーツで中村とうよう氏は
指摘されている

白眉はやはり「レッド ルースター」か?
70年のオリンピック スタジオで
エンジニアはジョンズ
前述曲「フー〜」のリレコでは
ジョン サイモンがピアノを弾く

2008/4/27

4月26日  

滑稽極まりない聖火リレーの中継を午前一杯見て
いたのだが チベット問題を意に介さず騒ぎ立てる
中国人留学生たちのおめでたさ 上昇志向そして醜悪さは
さすがに気持ち悪く 嫌な感情ばかりを僕に残した

チベット人民の弾圧に抗議すべく
路上に飛び出し逮捕された台湾人男性は
即刻 釈放されるべきだと思う

気を取り直して 午後から原稿書き
ワーナーのフォーエヴァーヤングシリーズの
概要原稿が2300字
他のアルバム レビューは
マーサ ウェインライトに
キャサリーン エドワーズ



2008/4/25

4月25日  

世間は給料日らしいが
給料ともボーナスとも無縁(涙)な私は
朝8時からコーヒー一杯でひたすら原稿を書く
内容はスティーヴ ウィンウッドの音楽論3200字や
彼関連のアルバム レビュー12枚を
徹底的に書きまくる

昼食は気分転換のため外食
630円の生姜焼き定食に喰らい付く
ご飯の盛りつけが大きく有り難い店なのだ

午後は自宅から図書館に場所を変えて
引き続き 原稿に没頭する
筆圧が高いのか しまいにはペンを持つ手が
痛くなり 痺れてくる

夕方に帰宅
夜は寺尾紗穂の新作を聞く



2008/4/24

歌うという作法〜4月23日  

渋谷のDuoで おおはた雄一と友部正人の
ジョイント ライヴ
「Tokyo Song Book ”春” 」を楽しむ

いい歌とは何だろう?

ディテールにこだわればいいのだろうか
感情移入を容易に出来ればいいんだろうか
説明的な歌が 果たしていい歌なんだろうか
それは たぶん違うと 僕は思う

おおはたも 本当に久しぶりの友部も
 ”わからないから歌う” という心のありようが
余韻となってじわりと波のように押し寄せる人だ
そんな意味で この二人は
違う母から生まれてきた 仲の良い兄弟みたいな
存在なのかもしれない

僕が大好きな「水門」にしても
イメージの飛躍や その言葉の行き先は
とても重層的だ

おおはたの 柔らかく流れる感情と
友部の ゴツゴツとした思い
その二つが静寂を通して対話をしていく
そんな素晴らしい夜だった
歌うという作法について考えを巡らす時でもあった

終演後は 仕事の打ち合わせを兼ねて
僕の担当編集をして頂いている小林博美さんや
春原建一さん 吉元淳さんと
近くのキリンシティにて ささやかな宴を

四人で友部の『ジュークボックスに住む詩人2』
(思潮社)を囲んだり
振られる男は素晴らしい!? という話や
取材に於ける心のあり方を
そして
博多ラーメンの話や
ムルギのカレーは最高に美味い! という話を

帰りの電車のなか
友部の「わからない言葉で歌ってください」が
確かに 聞こえてきた

僕も  自分がわからないまま
一人  ただ駅に降りていく









2008/4/23

行く人   

およそ3年 ストレンジデイズ編集部に勤務された
藤井聡子さんが退社されるという

お貸ししていたLPを返却するため
昨日 江古田の駅まで出向いていただいたので
15分ほど お茶を
亀井堂のお菓子までいただいてしまい恐縮です

僕は締め切りを破ったことは
たぶんなかったと思うけれど
月刊誌というサイクルの早い仕事は
さぞかし大変だったと思う

今 店頭に並んでいる号が
彼女にとって 最後の仕事となった

ともあれ お疲れさまでした
また いつか!











2008/4/22

broken blogs in the bush and blindness  

しかし本人の素性やおつむの程度というものは
ネットで匿名を使ったつもりでも
ひょんなことから面が割れてしまうから
文章というのは 本当に恐ろしいですね

たとえば
いろいろなページを見ていて気になるのが
”某” という言葉の乱用について

少し揶揄してその人となりを表現する場合には
それなりに有効かもしれないが
褒める時 もしくは公平に扱っている(つもりの)
話の場合も使うのは 言葉に対して祖末なことを
自分で露呈してしまっているようなもの


☆公平に扱う場合

 × →某氏がブログで紹介されていた、、、
 ◎ →とある方がブログで紹介されていた、、、

最低でもこのくらいの心配りは必要ですなあ
◎の方はそこはかとなく知性が漂うでしょ(笑)
たったひとつ言い回しを変えるだけなのに

そういえば昔 得意先に引き継ぎの
挨拶に出向いたところ
後輩から「これが新しい担当です」と紹介され愕然
としたという人の話を聞きました
得意先の前で同じ会社の人間を卑下する場合であれ
せめて「彼が新しい担当です」と言えないかねえ〜

さてさて
ここ何回か Cなる人物の書き込みが続きましたが
お気付きの方もいらっしゃるように
削除させていただきました

”某” の使用と ?のあとに一字開けないクセと
教条的な言い回しから本人を看破しました(苦笑)
物書きの端クレでも それくらいは解る!

軽い会話ならともかく
人に意見する時は少なくとも自分がどういう人間で
あるかを(こっちがプロフィールなどで明らかにして
いる以上)説明する必要があるんじゃないかと
先日おさむさんやデニー氏と池袋で話していた
ところだったのですが、、、

しらじらと「一応出版関係です」などと書いて
あったから「一体誰?」なんて思っていたのですが
業界の単なるなめくじでした
なめくじを逮捕!

しかし
あれだけ人のことをボロクソに叩いておきながら
一転して礼賛というのも相当気味悪かったけれど
そうした ”節操のなさ” で
世渡りしてきた輩だもんなあ〜

やれやれ
行く道は薮だらけで大変っす!(笑)







2008/4/18

4月18日  

先日の『ムーンダンス』に続いて
ヴァン モリソンのライナーノーツに着手
今度は同じ70年に発売された『ストリートクワイア』だ

朝8時から午後2時まで コーヒー一杯のみで
ひたすら集中して 4000字に没頭する(笑)
もともと ヴァンの諸作のなかでも大好きな一枚だもの!

ヴァン自身が制作を手がけた作品としては
『ムーン』に続くもの
若き日の彼を映し出したような柔らかい情感
バンドとの交歓を噛み締めるような響き

僕には すべてが愛おしく思えるアルバムです







2008/4/17

”ひとり” という島  

下記おおはたさんの取材テープを起こし
原稿をさっそく送ったら
barfout! 誌の堂前茜さんからお褒めのメールが

僕らライターという仕事は 常に孤独と隣り合わせ
職場の仲間と一緒に ランチを食べることもなければ
桜の下にゴザを敷いて 杯を重ねることも出来ない

そんな意味でいえば 
読者の方はむろん 編集者に反応していただけるのが
きっと 花束以上の励ましになる

キャリアの有無とか 原稿の長短とか
あるいはギャランティの大小は
そんな時 たぶん関係ない

それにしても おおはたの
淡々とした語り口は
僕に 足跡を残すものだった

彼もまた ”ひとり” という島を
そして 遠くへと消えていく汽笛の音を
今夜も きっと見つめている






2008/4/16

4月16日  

ワーナー ミュージック ジャパンにて
おおはた雄一の取材を 約1時間ほど

お噂は かねがね聞いていたが
僕が 彼に会うのは 今日が始めてのことだ

新作のことや  ソングライティングの作法のことを
内気な青年ながらも 淡々と語ってくれた

とくに モネの絵画に関する彼の印象は
心に残った

彼を驚かせたという モネの絵は
キャンバスの途中で 絵筆が止まっていたという

おおはたさんのHPは 以下の通り

http://yuichiohata.com/

2008/4/15

4月14日  

「晴耕雨読ですか?」なんて尋ねられることも
少なくない今日この頃
まあ晴れた日に仕事があればいいのだけれど(笑)

今日はしっかり朝9時から原稿書き
ヴァン モリソン『ムーンダンス』を4000字
やはりライナー書きは ラフだけでも丸一日
掛かってしまう

新作『キープ イット シンプル』も
ずっと流しっぱなしで聞いていたのだが
まさにスルメの如く 味わい深い

今はもう絶版だが
ジョニー ローガンが書いたヴァンの伝記
『魂の道のり』(大栄出版)も
久しぶりに紐解いてみた


2008/4/13

捕獲日誌〜お茶の水編  

◎The Beatles/Revolver
(palophone PMC7009)

念願のオリジナルモノラル盤をやっと入手
しかも2980円という安さ! 盤はvgクラスだが
音がラウドで問題なし
「アンド ユア バード キャン シング」での
ギターの鳴りはラズベリーズ〜ニック ロウへと
受け継がれていきます

◎Brenda Patterson/Keep On Keppin On
(Epic BN26501)

持っていたかもしれないが 最近出てこなかったので
購入 スワンプ色満点の女性ソウルが840円
メンフィス育ちらしい  デイラン「火の車」や
ブルース プロジェクト「泣かずにいられない」
をカヴァーしている 

◎Harlem Hamfats/ Hot Chicago Jazz Blues&
Jive 1936〜1937 (Folklyric 9029)

管(ペット)と弦(マンドリン&ギター)そして
鍵盤(ピアノ)の取り合わせが素晴らしい戦前ジャズ
81年のリリース当時 話題になったものです
ライ クーダーが好きだったら こういうのも
聞いてほしいっす! 1680円でした











2008/4/13

4月12日  

新装再発売されるヴァン モリソン『ムーンダンス』と『ヒズ バンド アンド ストリート クアイア』の
ライナーノーツを依頼されたので
今日は下準備として  のんびりと そのLPを繰り返し繰り返し聞く

それにしても 感慨深い
僕にとっては この2枚に次作『ティペロ ハニー』を
加えた3枚のアルバムが
まさに70年代前半のヴァンを映し出すものに他ならないから

あれから40年近くの歳月が通り過ぎ
ヴァンは当たり前のように新作を出す
そのこと自体がとても尊い時間の流れのような
気がしてならない

それにしても 飛び込んでくるのは
ヴァンの若き日々の声
ときにファルセットまで使いながら彼は
アメリカの東海岸と共振していく

とくに『ストリート クワイア』は
本当に良く聞いたアルバムだった
僕がこうあって欲しいと思うバンドの鳴りや
音の像というべきものは
まさにここに その理想型がある

B面の最後はそのタイトル曲で終わるのだが
ヴァンの吹くハーモニカの響きが
技巧的ではない音楽の真実を伝えている















2008/4/11

4月11日  

詰めの作業のため 編集者とデザイナーさんが
わざわざ  私の自宅まで訪問してくださった

打ち合わせと 写真撮影の追加などを
昼の12時から2時くらいまで
デジカメとポラロイドを併用するあたり
技ありである

おみやげまで頂き
どうもすみませんでした!

晴れていい日だった

というわけで
本の方は着々と準備しております











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