「舞ちゃんは、なんで引っ越してきたの?」
帰り道にそう聞かれたから、私は答えた。
両親が死んだこと。
だから叔母の家に引っ越してきたこと。
「・・・叔母さんって、もしかして溝道寛子さん?」
「え?知ってるの?」
レナは頷いた。
「悪い噂ばかりだけど・・・」
ちらっとこっちを見た。
「大丈夫?」
そう言われるのも、無理はない。
引越してきたとき、叔母さんは酒を飲んだままこっちをちらっと見ただけだし、夕飯なんか作らないし、夜には一人でフラフラどっかに行っちゃうし。
挙句のはてには、引越してきたときヒソヒソと言われた。
「まぁ、あの人子供なんかいたのね?」
そんな感じで。
違うんだよ。ただの叔母さんなんだよ。
私は苦笑いをした。