成美堂出版の
『Nゲージレイアウトを楽しむ鉄道模型入門』という本を買ってみた。自ら“永久保存版”と謳っているだけあってなかなか良く出来た本。作例も豊富であり、内容も読み応えがある。同社の類書の総集編的な性格も有しているので、とりあえず成美堂出版の鉄道模型本を持っていない人にはお奨めしておきたい。
まぁ、それはいい。
本書の本当の面白さは、157ページの“単純プランこそがBESTである理由!”と題された節である。他ならぬ、水野良太郎御大の筆になるものだ。何と言うか、誰か止める奴はいないのか(いるわけないか・・・)と思うのだが、面白い。文句なしに面白い。良くも悪くも鉄道模型愛好家たるものは、かくあらねばならぬ、と思った。
要するに、御大は
『鉄道模型を愉しむ』(2000年,東京書籍)の頃から(と言うか、それ以前からずっと)お変わりがない、という、非常に微笑ましいお話しなのだが、ふと疑問が浮かぶ。
御大は、日本の鉄道模型界隈で、架線付きレイアウトを本気で流行らせたいのだろうか。それとも、単に「オレは昔やったことがあるんだぞ」と自慢したいだけなのだろうか。
万が一にもないとは思うが、実際に架線付きレイアウトを簡単に実現できる商品をTOMIXあたりが製品化したら「シャツの袖口に引っ掛けて全滅するくらいじゃないと架線付きレイアウトじゃないんだよ!」とか言いながらRMM誌上でボコボコに叩くんじゃないか、とか思ってみたりするんだけれども、実際のところはどうなんだろう?
一方で、こういう理屈を超えた、他の人間から見れば不条理以外の何物でもないこだわりがあってこその鉄道模型愛好家ではないか、という気もするのだ。げに、水野良太郎御大は、良くも悪くも鉄道模型愛好家の鑑であらせられる、とマジで思う。いや、マジで。
ところで、この節を含む御大執筆の「楽しいホームレイアウトのプラン/これが小型レイアウトの基本と奥義だ!」は、VRMユーザーにとっても示唆されるところの多い名文なので、機会があれば諸兄も謹んで拝読するように。