以下はI.MAGiCレイアウトコンテスト2007参加作品のレビューです。作品は結果発表のページからダウンロード可能です。
敢えて言おう。この作品の伊達と酔狂を解さぬ者は、ネットVRMユーザーとしてはモグリである、と。
ま、それはちょっと大袈裟だけども。
何が伊達と酔狂かと言えば、この作品はVRM3第0号のみで楽しむことのできる、所謂“パッケージ限定レイアウト”であること。パッと見、あまりに見事な地形テクスチャに騙されてパッケージ限定とは思わせないのが、画像職人
moko氏の職人たる所以。
そして、単なるパッケージ限定ではなく、敢えて“VRM3第0号限定”にしているのが本作のミソであり、その意図するところは作品に添付された資料を読めば理解できる。そう、本作は、
VRMの黒歴史となって久しいBahnsim PROで楽しめるようにチューニングされたレイアウトなのである。その証拠に、添付資料はすべて日英併記されているのだ。
となれば、これまた見事な地形テクスチャで既成部品の組み合わせかと見紛う公園に、新幹線0系が静態保存されているのもむべなるかな、今なお“Shinkansen”は世界的に日本の鉄道技術の代名詞なのだから。そう、一見地味な(ここがまたmoko氏らしさ炸裂でボクは好きなのだが)このレイアウトは、実は国際的なセンスの下に作られた作品であり、同時に、かの黒歴史をなかったかのように扱いつつある開発・販売元に対する最高の
嫌味なのである。
いや、作者ご本人がそうお考えか否かは知る由もない。が、少なくとも、ボクはレイアウトコンテストの主催者/審査員はそのことに思いを馳せるべきだ、と思った。いや、今からでも遅くない。思いを馳せろ、コラ。
まぁ、実のところは、ボクが
対欧工作に飽きてしまったため、砲弾として提供しようと造営したもののお蔵入りしてしまった作品があって、それが今回のレイアウトコンテスト用に流用されたのではないか、という気もしないでもない。
そういう政治的(?)な観点は抜きにしても、本作の地形テクスチャの利用には、VRM3ユーザーのみならず、VRM4ユーザーも学ぶべき点が多い。特に、上掲スクリーンショットの学校のプールは、シンプルながら秀逸で、グラウンドやテニスコートの出来栄えもあって、目前のビルを校舎以外の何物でもなく見せているのが凄い。
潤沢な部品を過剰に組み合わせての無理やりストラクチャも面白いが、周囲の地面の工夫だけで、単品では変哲のない建物を他のものに見せてしまう、というアプローチは、Weblogの一発ネタとしてではなく、レイアウト作品の要素としての無理矢理ストラクチャのあり方を考える上で、ネットVRM界隈の現状に一石を投じている、とまで分析すると言葉が過ぎるだろうか?