【前編は
こちら】
● そして泥沼へ
はやたま殿(以下は): 既にアイマジックのWebも完備されてましたのでブックマークし毎日のようにチェックするようになりました。そうこうしているうちに掲示板が設置され、希望など言いたい放題言っていたんで。何故か
工学社のTAMO2さんから執筆依頼がくるなんて考えられない事も起きましたねえ。
VRM侍(以下侍): あぁ、当時から彼だったんですね、工学社の担当者。拙著出版に際してもお世話になりました。
は: 当時はまだスーパーバイザーの制度もありませんでしたから。VRM2が出る直前でしたので、VRM2β版をI.MAGiCさんから送っていただき、稚拙な文でしたが紹介させていただきました。どうなんでしょうか、お役にたてたのでしょうかねえ。
侍: 現にVRMの命脈はVRM4の現在まで続いているワケですから、はやたまさんの功績もそこには含まれていると思いますよ。
は: その後にアイマジックさんがコミックマーケットでブースを出していらしてその際に代表である岩淵さんともお話を数度させていただきました。
侍: 当時はメーカーとユーザーの距離が今よりもはるかに近かったんですかね。何か印象に残っているお話はありませんか?
は: 1つは、Nゲージとの親和性を重視されていたことですね。VRM1からTOMIX版がありましたが、最初にお話した際に、KATOに承諾を貰いに行ったが断られた、ということを本当に悔しそうにお話しされていました。
侍: 関水金属がVRMに乗ってくれなかったのは、確かに残念です。
は: もう1つは、2度目にお会いした際、確か20系客車がダウンロードできるようになった頃に、当時入社された新たな3Dグラフィッカーの思い入れで完成したと聞きましたね。
侍: と言うことは、VRMって、決して社長さんが一人でコツコツ作ってるんじゃない、ってことですな。意外にそういうソフトハウスって多いですから。
は: そのときに追加車両の希望を聞かれ、いくつか提案をさせていただいたのですが。貨物が欲しいみたいな話しをして、その中でEH10機関車も面白いですよね、ってお話ししたら実際に出てしまって大変に驚いたことを覚えています。
侍: VRM2のEH10は私も購入しました。なんと、あれがはやたまさんのご提案によるものだったとは・・・。他にもいろいろ出てきそうですね。どんどんお願いします。
● VRM永遠の課題、自作車輌の是非
は: そういえば一つ悔しい思い出として。
CHOさんがVRM1時代の201系のテクスチャーの変更に挑んだことがあるんですよねえ。
侍: ほぉ。それは興味深いお話しです。
は: ただメーカー側からストップが入りお蔵入りになっていました。カラー変更などは進んでおり凄く残念であった記憶があります。
侍: そんなことがあったんですね。当時のソフトウェア使用許諾の内容は存じ上げないのですが、現在と同様であれば所謂リバースエンジニアリングはご法度とされていますので、仕方がないと言えばそれまでなんですが。
は: 他のソフトになりますが「A列車で行こうThe 21st Century」では、ユーザーの手になる多数のテクスチャー書き換え追加車両が公表されており、それを見ると羨ましいと思いますね。鉄道会社の許諾があるので改造は厳禁との、メーカーの言い分でしたが。同じく許諾を取っているソフトであるのにかかわらずこうも違うのは何故なんでしょうかねえ。
侍: う〜む・・・。訴訟リスクをどのくらい真剣に考えているか、というスタンスの違いですから。杓子定規に言えばI.MAGiC社の方が正統なんですけど。
は: 以前テクスチャーの書き換えが可能になれば車輌のクオリティレベルが低下するのではないか、との話もありましたが。A列車系のWebなど見る限りではとてもそうは思えないんですよね。確かに問題は発生しないとはいえませんが、元々ニッチなユーザ向けソフトであり、下手なことをすればすぐユーザに返ってくると思いますからね。そしてまたレベルの上下は出るでしょうけど取捨選択はユーザに委ねられますんで、個人的には有益になる事が多いと思います。もちろん個人的な意見ですが。
侍: 鉄道意匠の使用許諾問題は、VRMのみならず鉄道模型業界全体に及ぶ話題ですので軽々しくは何とも言えませんね。有り体に言えば、個人が自分のPCの中だけで勝手にやる分については誰にも止めることは出来ませんが、一般的に考えれば、その個人の動機はネットに晒してリスペクトを得ることでしょうし。そのリスペクトが、鉄道意匠の権利者によりかかっている、というところまで思いが至る人って・・・そうはいないでしょうから、やはり個々人のモラルに任せるのは、現時点では難しいのかも知れませんね。
は: そうですね、良い意味で岩淵さんが完璧主義なんでしょう、実際お会いしたときに感じましたから。しかしもう少しユーザーを信じてもらっても良いと思います。
● 古参ユーザーからみた現状の問題点
侍: はやたまさんは、しばしばVRM4に対してネガティブなコメントを、このVRM侍を含めて諸所でされておられるように見受けます。
は: そうですね。V3からV4への進化にアレ?っと感じているのは確かです。ストラクチャーの積み上げ、車両ギミックの進化、テクスチャー変更、そしてスプリクトの実装がメインになりますかね。もちろんビュワーの描画の美しさ。ただ、それらがユーザーが希望していたものと合致しているのか、少し疑問を感じますね。
侍: 視点を変えて、逆に「こうであれば良いのに」というアイデアはおありですか。
は: VRM4パッケージに関しては、出来るだけ早くにシナリー、ストラクチャー群の充実が大切と思われます。
侍: それには異論ありませんが、時間の問題ですね。
は: むしろ、現状を見るとVRM4への移行が上手く行って無いのが問題ですねえ。V3からV4への移行にはいままでの資産が一気に無くなる・・・・VRMの命といえるシナリー、ストラクチャーが一気に失われることそして、V4の機能が現時点ではV3の魅力に比べ負けているというのが現状なんでしょうね。
侍: VRM3の完成度・充実度が極めて高かったことが足枷になっているのは間違いないですね。
注)本稿はQ&A式のメールのやり取りを元に、対談風の記事にまとめたものです。かならずしもご協力いただいたネットVRMユーザーの発言そのままを反映しているわけではありません。文責はすべてghostにあります。