以前、
対欧州作戦を近代陸戦の三兵科になぞらえてボケるエントリを書いたが、かの喩えで言うところの歩兵駐屯地に当たるWebサイトが誕生したのでお知らせしておく。
その名も
Bahnsim PRO@Leopold's hobby page。拙稿の独語訳をおこないたいと申し入れてくださったWilli Leopold氏のWebサイトである。
ちょっと注釈。
彼が敢えて英語で書かれた拙稿を独語訳するのは、彼がスイス人であることと深く関係がある。スイスの公用語はドイツ語(スイスドイツ語)、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つであり、英語は必ずしも通用する言語ではない。EU加盟国では、通貨のユーロ統合後、母語の如何を問わず急速に英語の一般化が進んでいるが、EU非加盟のスイスでは、英語教育が強化はされているものの、EU加盟国ほど通じるようにはなっていない。
つまり、スイスの鉄道マニアに訴求するには、英語がわかる人が独語訳する、というプロセスがまだ必要であり、独英両語に堪能な彼はその役目を買って出た、という構図である。
既に拙稿の一部の独語訳と、拙作レイアウトから生成したスクリーンショット集が掲載されている。彼自身が拙Weblog英語版に
「すぐにコンテンツは埋まるだろう」とコメントしているので、今この瞬間にもその量は増えているかも知れない。
で。
合わせて彼は「(自分のWebサイトは独語だが)英語での書き込みも歓迎する」と言っている。これは、明らかに日本のVRMユーザーに対する招待状、というか、挑発だ(笑)。
* * *
8/5のオフ会で、
trs2004jp氏とお話しして痛感したことがある。それは、ボク(ghost)とtrs2004jp氏に共通する強みが、外国語に堪能であること
ではないという点だ。では、ボクたちに共通する強みとは何であるのか。それは「失敗を恐れない」こと、厳密に言えば「失敗しても、然るべく詫びて今度はもっとうまくやろう」と考えることが常態化している点である。つまり、ボクもtrs2004jp氏も、ハナから間違いない英語を書こうだとか、常に正しいことを書こう、などとはまったく考えておらず、むしろ自分の書いたものにツッコミが入ることによって、自分の間違いがみつかればラッキーだと考えている。
先だってのVRMスレ@2ちゃんねる鉄道総合板での空中戦を読んだ人は「trs2004jp氏はそうじゃないんじゃねの?」と思う人もいるかも知れないが、アレは彼が、外野から厨房臭く見られることを覚悟の上で相手の本音の引き出しを試みた経過であって、氏が他者から間違いを指摘されることを恐れてのことではない、念のため。ボクには氏の肩を持つ義理はないので、それでも氏を低く見たい人は勝手にそうすればいいと思うが、2ちゃんねるで匿名で吼えるしか能のない人がいくら強弁しても虚しいよ、とだけ言っておく。
で。
海外のユーザーとの交流の面白さを多くの人に伝えたいと願う我々としては、このような「失敗を恐れない、失敗はあって当然とする」という考え方をどうやって皆さんに身につけていただくか、という点に目が向くのだが、この方向性に冷静なツッコミを入れてくれたのが、
Caldia氏だった。
彼は、彼を含めた若年層のユーザーは、そういうスキルを身につけてからインターネットを使うのではなく、まさにインターネットを使うことを通してそういうスキルを身に付けるのだ、と指摘した(趣意、彼の言葉での表現は
彼のWeb日記で読むことが出来る)。つまり、ボクやtrs2004jp氏の求めているものは、不当ではないが「ないものねだり」である、ということだ。
これは、まさにその通りだと思う。この指摘を受けてtrs2004jp氏と話しを進めると、ボクにも彼にも、これまでの人生の中で具体的な形は異なるものの「師匠」と呼べる存在の人間がいて、その人からの薫陶を通して現在の「失敗を恐れない」思考を手に入れるに至っていることに気づいた。これは、ボクらがラッキーであったことを意味しているのであって、同じことをすべての他者にいきなり要求するのはあまりに無謀だ。
必要なのは「失敗を恐れるな」と煽る大人ではない。それが、Caldia氏がボクらに示唆してくれたことであったように思う。仮想鉄道模型分野における日欧の交流というのは、まさに前人未到の新分野であって、倣うべきお手本や模範解答は未だ存在していないのだ。だから、ボクが、志を同じくしてこの分野における日欧交流に挑戦してみたいと思いつつ、やはり失敗するのが怖い、と思っている諸兄に用意できるものは
失敗しても構わない環境だ。
拙Weblog英語版のコメント欄であるとか、
Willi氏のForumがそれに当たる。ここは、VRMの対欧州戦略の砲兵隊/歩兵隊の最前線基地であると同時に、これから海外ユーザーとの交流に挑戦する諸兄にとっては「実験場」でもある。いや、そうであるべきだ。どう表現すればうまく伝わるのか、こんなとき相手はどのように応じるのか、失敗しても構わないので、実験だと思って何でもやってみて欲しい。タブーはない。
揉め事に発展するような失敗がもし発生した場合は、ボクが責任を持ってこれを解決するので安心してもらって構わない。また「ghostみたいな電波野郎の庇護の下でなんちゃって交流ごっこなんかやってられっかよ!」という血気盛んな諸兄は「騎兵隊」として向こうのユーザーに直接殴り込みをかけていただいて大いに結構。この場合も、何かややこしい事態に陥った場合は遠慮なく相談して欲しい。解決に最善の努力を払うことをボクは約束する。
これが
昨日書いたことの意味だ。無論、ボクはこう言えば皆の心が動く、と楽観するほど能天気ではないので、今後も種々の仕掛けを明に暗にバラ撒くだろう。そして、これはボクの個人的な好みではあるのだが、「仕掛け」というものは、
ハメられる役回りより、ハメる役回りの方が圧倒的に面白いぞ。