TOMIXブランドから11月発売予定となっている「鉄道模型レイアウターF2006」について。
I.MAGiC VRM News Vol.61では「鉄道模型レイアウター2006」と、なぜか「F」が抜けてますが、それはさておき。
Nゲージャー、特にTOMIXファンの方におかれては「鉄道模型レイアウターF2006を買うべきか、VRM4(第2号)を買うべきか」とお悩みの方もおられるのではないか、と思い、ちょっと書いてみることにしました。とりあえずは論より証拠、見た目を比較してください。

<ワイヤーフレームビュワーの画像>

<VRM4ビュワーの画像>
上掲スクリーンショットは、拙Web「VRM→N」に作例写真をご提供いただいた、
せーいち氏作“長崎本線・大村線風レイアウト”を、VRMレイアウト化したものを、それぞれワイヤーフレームビュワー(鉄道模型レイアウターF2006に相当)とVRM4ビュワーでほぼ同じアングルから捉えたものです。こうして比較すると、そりゃ、カラフルな画像の方が良く見えて当然だとは思いますが、それで終わってしまうとミもフタもないのでもう少し突っ込んでみましょう。
VRM3ベースの旧「鉄道模型レイアウター」と比較して、鉄道模型レイアウターF2006では、ワイヤーフレーム表示ながらレイアウトの3D像を得ることが出来るビュワーが搭載されることになりました。旧鉄道模型レイアウターが、事実上はトラックプランの整合性チェック程度にしか使えなかったことを考えると、これは大きな進歩と言えるでしょう。
前述したように、見た目のインパクトだけから言えばVRM4ビュワーの画像が勝っているのは当然なのですが、ワイヤーフレームビュワーの画像だけに注目すれば、CAD風の図面を作るだけで、シナリー(地形)を含む立体像が、リアル鉄道模型レイアウトに着工することなく得られるという点では、鉄道模型レイアウターF2006にも、十分な魅力があると言えそうです。つまり、F2006に至って、始めて鉄道模型レイアウターは、真の意味において「鉄道模型レイアウト製作のシミュレーター」と呼べるものになった、ということです。
一方で、鉄道模型レイアウターF2006が「鉄道模型レイアウト製作のシミュレーターとして必要十分か?」と問われると、残念ながら答えは否であるように思います。VRMをNゲージレイアウト製作のツールとして活用することを
勝手に唱導し続けてきたボクの経験から言うと、着工前のシミュレーションとしては、トラックプランの整合性、ストラクチャーの配置、地形の立体構造もさることながら、
(1)地形表面の処理に関する試行錯誤と
(2)道路の構造の検討をVRM上でシミュレートすることに、大きな強みがあったように思います。
(1)については、これは地形テクスチャーによるカラフルな表示があってこそなので、鉄道模型レイアウターF2006は役立ちそうにありません。(2)については、断言はできませんが、これまでのレイアウターシリーズから類推すると、鉄道模型レイアウターF2006にVRM4第3号収録の道路部品は含まれないと考えられるため、やはり役に立たないような気がします。
極言すると、鉄道模型レイアウターF2006は、お座敷レイアウトやTOMIX製品のみを雑然と並べた半固定式レイアウトのシミュレーターとしては十二分に役立つでしょうが、本格的な固定式レイアウトの設計ツールとしては、いささか中途半端なものである、と言わざるを得ません。誰かがボクに「鉄道模型レイアウトを設計しようと思うんだけれども、鉄道模型レイアウターF2006を買うべきか、VRM4を買うべきか?」と尋ねたならば、ボクは文句なしにVRM4をお勧めするでしょう。
とは言え、
値段がエラく違いますから。
鉄道模型レイアウターF2006の予価2,940円(税込み)に対し、VRM4第2号は12,000円(ダイレクトショップ価格)。その差、
実に4倍。
つまるところ、「鉄道模型レイアウターF2006を買うべきか、VRM4を買うべきか」という問いは、「あなたはVRM4に4倍のお金を払う価値を見出せるか?」という問いに等しいと言えます。
VRM4でないと出来ないことは何でしょう。前述したように、シナリー表面の処理のシミュレーションであり、道路のシミュレーションであり(これには更に第3号11,000円が必要ですが、
代替策はあります)、さらにはPC上で列車を走らせたり、スクリプトで自動運転を楽しんだり出来る、がそれに当たります。
逆に言えば「ワイヤーフレームでもこれだけの立体像があれば、リアル鉄道模型作るのに十分役立つよ」とおっしゃる方や、「地形テクスチャーやスクリプトなんて自分で作れねーよ」とおっしゃる方には、VRM4は無駄な投資となってしまう可能性が高い、ということです。
以上、大雑把に「鉄道模型レイアウターF2006を買うべきか、VRM4を買うべきか」とお迷いの方のためのガイドを書いてみました。より詳細な機能比較検討をご希望の方は、どのようなことについて知りたいかコメント欄に書いてください。可能な範囲でご回答申し上げる所存ですので。