映画『100,000年後の安全』のDVDを観た。
フィンランドにある放射性廃棄物の最終処分場オンカロから10万年後の人々にこの場所の危険性を知らせようとする内容でした。
以下、個人的な5段階評価&感想等を(ネタバレあり、注意)。
観るべき度 6.0
娯楽性 1.0
睡魔度 5.0
(日本語吹き替えの副音声版はト書きの説明が丁寧で分り易かった。個人的には日本語吹き替え副音声版で観るのがお薦め。)
個人的にはこんなに眠い映画は初めてでした。
79分と決して長い映画ではないのに途中で何度も寝落ちしてしまいました。
大変に深刻な内容を扱った映画であるだけに、決して寝落ちなどしている場合ではないのですが、それにしても眠い映画です。
この映画は疲れている時や眠い時には観てはいけない映画だと思います。…そんな訳で後日改めて観直しました。
この映画は原発撲滅映画でも原発驀進映画でもないと個人的には感じます。
ただ放射性廃棄物という現実(或いは絶望)を直視しているだけなのだと思います。
放射性廃棄物という猛毒に対しては、原発推進派にも原発反対派にも(或いは全く無関心な人々にも)生身の人間である以上は共通の深刻な問題だからです。
また、仮に今この時点で反原発派の望むように世界中の核兵器や原発を全て廃絶できたところで、既に今ある放射性廃棄物がもはや手の施しようが無い有様だからです。
その意味では核や原発に対するスタンスの違いには関係無く、より多くの人がこの映画を観るのが望ましいかと思います。(でも眠い映画です。)
この放射性廃棄物の深刻な問題に対して今の技術で最終的な解決を図ろうと真正面から取り組んでいるのがこのオンカロで、この映画はその関係者達へのインタビューになっております。
“トイレの無いマンション”に何とかトレを作ろうとする姿勢にはある一定の誠意は感じます。
ただ、「そのトイレ、本当に大丈夫なんですか?」という不安も同時に感じました。
放射性廃棄物が無害になるのに最短でも10万年って…短くないですか? とか
そんな猛毒を封印するのに地下500メートルって…浅くないですか? とか
封印する坑道や格納容器って本当に10万年ももつんですか? とか
地元の人は反対しなかったの? 補償は充分だったの? とか、等々etc
この映画で10万年後の人々に伝えようとしているメッセージは要するに「封印された猛毒便所を決して発掘するなかれ。ここは非常に危険である。」という主旨だと思いますが、文字や言語が違うかも知れない10万年後の人々にどうやってそれを伝えるか?について示される様々なアイディアにはSF的なユニークさがありました。
インタビューに答えるオンカロの関係者達が、個人的には何となく『風の谷のナウシカ』原作版のラストに登場する“墓”を作った超古代人たちと重なりました。
『ナウシカ』の原作版を思い出すと、この計画、個人的にはダメっぽいよーな気が…、
このオンカロが無事に10万年後を迎えることが出来たとしても、世界中に同じような施設が何ヶ所も作られたら、そのうちの何処かでは未来人の手によって暴かれてしまうよーな気もします。
或いは10万年のうちには予期せぬ災害によって何処かの最終処分施設が破壊されたりするかも知れないし…。
しかし、ダメかも知れなくても、それでも今ある技術で最善を尽くして、このオンカロのようにやらねばならぬ厳しい現実(或いは絶望)が今あるのだと思います。
…ただ、これは余談ですが…、こーゆー地層処分で10万年ももたせるのは日本では無理だろーなぁ、火山国で地震国で津波も数百年ごとに有り得るし…。
まぁ、技術的には作るだけなら日本国内にも取り合えずは作れるんだろうけれど、数十年後とか数百年後とかに何かの拍子でいざ壊れたら、人類の存亡にも関わるよーな大災害になるんだろーなぁ。
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