「Hyperkalemia (>5.5mEq/L)」
ED GP
・偽性高K血症
Kは静脈穿刺などの外傷溶血で異常高値を示すことがある。
また、凝血が起こる際、細胞からKが放出される。
WBC>50,000/mm3、Plt>100万/mm3の場合、凝血により高K血症が起こされる。
凝血がある場合は、凝血が起こっていない採血をもう一度検査する。
・尿中K
高K血症は細胞からの放出、または不十分な腎排泄が原因になる。
原因不明の高K血症が存在するときは尿中K濃度が診断の助けになることも。
●尿中Kが高い(>30mEq/L) → 細胞間シフト
●尿中Kが低い(<30mEq/L) → 不十分な腎排泄 と考えてよい。
細胞間シフト
アシドーシスがある場合、細胞内からのK放出を促進、腎排泄の減少を導き、Kが高くなる。
また、横紋筋融解症によっても細胞外K濃度は上昇する。
腎機能が正常ならばすぐに腎排泄され、問題はない。
βアンタゴニスト、ジギタリス、NSAIDsなどの薬剤性でもK濃度は高くなる。
(ACE-I、ARB、シクロスポリン、ヘパリン、K保持性利尿薬、タクロリムス、ペンタミジン、・・・)
腎排泄の低下
腎機能低下(GFR <10mL/min. or 尿量 <1L/day)の場合はかなり危険。
副腎不全がある場合も腎排泄が低下し、高K血症が起こる。
大量輸血
循環不全ショックの患者に対し大量輸血を行った場合もKは高くなる。
保存血の赤血球膜からKが漏れるため。全血では血漿も存在するため0.25mEq/dayの上昇。
正常腎機能では即時に腎排泄されるが、循環不全ショックの患者では循環血漿の異常分布もあり、さらに高K血症のリスクは高まる。
臨床症状
最も危険な症状は、心臓内電気信号伝導遅延。
ECG変化
V2-3でのテント状T波の出現
↓
P波の低下、PR間隔の延長(1°AV-block)
↓
P波の消失、QRSの延長(3°AV-block)
↓
Vf
治療
ECG変化ありor K>7.0mEq/Lの場合はすぐに動く!!
1.Kを含む輸液がつながれていれば、すべてK freeへ。
2.グルクロン酸Caの投与
Caによって細胞膜の電位活動を拮抗する。
グルクロン酸Ca 10% 10mLを3分以上かけてI.V.→5分以内であれば繰り返しOK。3回まで。
グルクロン酸Caの効果は20分程度。すぐ維持療法を。
3.G-I Therapy
AVblock、Caに抵抗性の場合は10Uインスリン+Glu20% 500mLを1時間以上かけて輸液。
K濃度降下は1mEq/1-2hrで。
4.陽イオン交換樹脂(Kayexalate)の経口or 直腸内投与
経口:30g+20% sorbitol 50mL
直腸:50g+20% sorbitol 200mLの浣腸 *管理の面から経口投与のほうがbetter
5.透析療法 最も効果あり
〇ジギタリス中毒に対して
Ca製剤は使用禁忌!!
ジギタリス中毒が示唆される場合は、硫酸Mg 2gを静注。ジギタリス特異抗体も考慮。
〇重炭酸Na(メイロンR)の投与について
重炭酸イオン投与はK細胞内シフトを起こすこともある。
しかし、
$腎不全で高K血症が関連するアシドーシス状態ではG-I療法の方が効果的
$Ca製剤投与後に重炭酸Naを投与すると、Ca-重炭酸の結合物ができ、併用すべきでない。
=Ca製剤使用時は禁忌!
以上から、ほとんど意味がないだろう… てか、悪影響??
〇高K血症+循環不全の場合
グルクロン酸CaよりもCaCl(calcium chloride)のほうがbetter
CaClはグルクロン酸Caの3倍量Ca含有している。

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