東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2010/2/26

2月26日  くもと雨  nothin but the blues

マディの未発表ライヴ音源集
『フィルモア 66年11月4〜6日』のCD
(写真の右手前)を やっとディスクユニオン
で購入した

初めから偉い人だったので
ロック育ちのぼくにはその偉さだけが
刷り込まれてしまった感もあるのだが
ただひたすら音を聞いていけば
その有無を言わせない濃度に圧倒される

ちなみにこのときのバンドは
ジョージ スミスのハープに
ギターがルーサー ジョンソンと
サミー ローホーンという
顔ぶれ

マディ自身はクレジットによれば
ギターを弾いていないのが残念だが
全編あの”ぬめっとした” スライドギター
に圧倒されるライヴだ

ブルーズ音楽はいうまでもなく
地域ごとの特色があり
ぼくと一番波長が合うのはルイジアナの
それや メンフィスのそれ

それでも今こうして51歳のぼくが
やっとマディの空威張りにも
威風堂々にも 心を通わせることが
出来る

何よりも そのことが嬉しくて

http://6314.teacup.com/obin/bbs?

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