東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2010/4/13

4月13日 快晴  

レコード コレクターズ誌の別冊のアーカイヴ
シリーズで『Singer Songwriters』が発売されました

雑誌という性格上今はもう絶版となっている90年代の
レココレ記事から ジェイムズ テイラー キャロル
キング ジャクソン ブラウン ランディ ニューマン
ジョニ ミッチェル ニルソン ポール ウィリアムズ
ローラ ニーロの特集を復刻しています

編集部の浅野さんとも相談したのですが アーカイヴと
いう主旨を尊重し ぼくが書かせていただいた幾つかの
記事も 当時のままに留めました 今ならもう少し上手
く書けるような気持ちもありますが これが若さなので
しょうね 文のリズム感がいまひとつだったりしますし
何より書いていることが青臭い(笑) しかし きっと
それが”記録”なのでしょう 自分の記事ではジェイムズ
の『関係者名鑑』など 資料性の高い原稿も収録されて
います

自作自演歌手 自分の書いた曲を自分で歌う
今では当たり前のスタイルですが 70年代前半はそんな
音楽展開自体が新鮮に受け止められていました
作詞・作曲と歌が分業制になっていた50〜60年代前半
に作曲家としてキャリアをスタートさせたキャロル 
キングが 新しい時代の風に吹かれて 自分の声で歌い
始めた そんな意味でも彼女は象徴的な存在だったのか
もしれませんね

これらの音楽を”新譜”として接する新しい世代の人たち
の感想も聞いてみたいです 勿論ベテランの聞き手たち
がときに振り返ることも けっして無為なことではない
と信じています

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ジェイムズの『One Man Dog』(73年)は ぼくが中三
のとき リアルタイムで買った思い出深いアルバムで
このblogのタイトルも 実はこれに由来します^ー^

ワーナー期の彼の作品が今回新たに再発売されました
ライナーはどれも07年に書き下ろされたもので ぼくは
『ワン マン』と『ウォーキング マン』の二枚を
担当させていただきました

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今晩はミートソースのスパゲティを作りました
湯気が出ていて臨場感溢れています(笑)
相変わらずカンタンな料理ばっかりですが、、、



2010/4/14  7:13

投稿者:obin

"Covers" いいですね
「これも一局の碁」という諺がありますが ジェイムズの歌を日々の
なかできちんと受け止めている人たちは素晴らしいなと思います
しかし昔の原稿は恥ずかしいなあ(笑)

2010/4/14  1:02

投稿者:KT

さぁて、寝る前に何か聴くかなぁ〜と手にとったのは、JTの“COVERS"。そうかぁ、若い頃の小尾さんの話を聞こうかな。

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