2010/8/26
8月26日 文学
宮部みゆき『小暮写眞館』(講談社 2010年)を読了
全700ページの大作で 読み終えるまでにおよそひと月
かかってしまったけれども 圧倒的に素晴らしかった
今年37册めの読書であり たぶん今年のベスト

主人公の英一が高校一年から三年までに経験する出来事
を追うクロニクルであり 彼の視界に出入りする様々な
人々の物語でもあろう それらが重層的に折り重なり合
っていく 物語はけっしてドラマのように動いていくわ
けではないが 登場人物たちが奥に秘めているものは複
雑だ それらを宮部みゆきは力強く ユーモアを交えな
がら束ねていく そう、これは動かないけれども濃密な
”普通の人々”の物語だ

自分を他者との関係性のなかで捉えようとする態度は
袋小路から人を連れ出してゆくけれども この小説でも
それは例外ではない
英一にとっては 年上のやや風変わりな女である恒本
順子との交信も この物語の核となり どこまでも視界
を押し広げ 生と死のことを暗黙のうちに浮かび上がら
せていく
美しい
全700ページの大作で 読み終えるまでにおよそひと月
かかってしまったけれども 圧倒的に素晴らしかった
今年37册めの読書であり たぶん今年のベスト

主人公の英一が高校一年から三年までに経験する出来事
を追うクロニクルであり 彼の視界に出入りする様々な
人々の物語でもあろう それらが重層的に折り重なり合
っていく 物語はけっしてドラマのように動いていくわ
けではないが 登場人物たちが奥に秘めているものは複
雑だ それらを宮部みゆきは力強く ユーモアを交えな
がら束ねていく そう、これは動かないけれども濃密な
”普通の人々”の物語だ

自分を他者との関係性のなかで捉えようとする態度は
袋小路から人を連れ出してゆくけれども この小説でも
それは例外ではない
英一にとっては 年上のやや風変わりな女である恒本
順子との交信も この物語の核となり どこまでも視界
を押し広げ 生と死のことを暗黙のうちに浮かび上がら
せていく
美しい

2010/9/10 0:36
投稿者:coba
『小暮写眞館』カバーのレトロ列車は、
わが故郷のローカル線・小湊鉄道ですね。
宮部みゆきさんの人の描き方、すきです・・・
あと、森絵都さんの「カラフル」アニメ化しましたね。
小尾さんのことをふと、思い出しました。。
それでは、また今度...☆