東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2008/2/14

hit the road with four beat!  

というわけで本日はアリーサと同じアトランティック レーベル繋がりということで
ドン コヴェイのことをメモしておきましょう
というのも1年ほどまえにライノから彼の「シー ソウ」(66年)が
リイシューLPとして発売され 私はディスクユニオンで1490円という安価にて
購入したのです

コヴェイといえばストーンズが取り上げた「マーシー マーシー」で
知られるR&Bシンガーであり ミック ジャガーのヴォーカル スタイルに
多大な影響を与えました 
この「シー ソウ」アルバム全体を聴いても思うのですが
やや小粒で バラードよりもミディアム〜ジャンプ ナンバーに
真価を発揮するタイプ
モッズに愛された理由もどうやら その粋なダンス ビートにあるようです
「ブーメラン」など踊りのスタイルを表題にしたナンバーが
何といっても秀逸です
「スーキー スーキー」などはソウル ジャズのグラント グリーンも
カヴァーしていたくらいです

演奏面も素晴らしくブッカーT&MGズによる黄金のスタックス サウンド
とくにアル ジャクソンのバック ビートが冴え渡っています
オリジナル ライナーには「ダウン トゥ アースな」という表現が
出てきますが どことなくB級な匂いがするあたりも私は俄然好み

今更ながらにストーンズが「マーシー マーシー」が着目し
ほぼ同時代にカヴァーしたことにも脱帽させられます
この曲自体が8ではなく4ビートで前のめりにガンガン押し出していることも
リズムの芯が痩せていない一因といえるでしょう
考えてみれば「19回めの神経衰弱」でも「ラスト タイム」でも
ストーンズは ”4の押し出し” というテーマへと果敢に取り組んでいたのです
かの「サティスファクション」にも4の世界が色濃くあり
まさにストーンズ版 スタックス系粘り腰ビート完成といったところです

最後はドン コヴェイからストーンズ話になってしまいましたね(笑)
しかし若いバンド マンも一小節に8回ハイハットをヒットするのではなく
この ”4の押し出し” 魔力にも気が付いて欲しいなあ








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