東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2008/4/13

4月12日  

新装再発売されるヴァン モリソン『ムーンダンス』と『ヒズ バンド アンド ストリート クアイア』の
ライナーノーツを依頼されたので
今日は下準備として  のんびりと そのLPを繰り返し繰り返し聞く

それにしても 感慨深い
僕にとっては この2枚に次作『ティペロ ハニー』を
加えた3枚のアルバムが
まさに70年代前半のヴァンを映し出すものに他ならないから

あれから40年近くの歳月が通り過ぎ
ヴァンは当たり前のように新作を出す
そのこと自体がとても尊い時間の流れのような
気がしてならない

それにしても 飛び込んでくるのは
ヴァンの若き日々の声
ときにファルセットまで使いながら彼は
アメリカの東海岸と共振していく

とくに『ストリート クワイア』は
本当に良く聞いたアルバムだった
僕がこうあって欲しいと思うバンドの鳴りや
音の像というべきものは
まさにここに その理想型がある

B面の最後はそのタイトル曲で終わるのだが
ヴァンの吹くハーモニカの響きが
技巧的ではない音楽の真実を伝えている

















2008/4/13  9:39

投稿者:obin

ストリートクワイアの方がお好きとはまた
渋いっすね! バンドとの親和力はこっちの
方が良い感じがします 今回は
通常のプラケ廉価盤(本来好ましいスタイル)で
確かリマスターされた音源だと思います

2008/4/13  7:55

投稿者:He is Me

実は僕も超名盤のムーン・ダンスよりストリート・クアイアの方を良く聴いた口です。
いずれにしても、コモン・ストック以降だから20代の後半とか30超えてからの話です。
ライナー読むためだけに買い直してもいいんですが、紙ジャケとかやるんかな・・?音はどうなんだろう・・? そっちも楽しみですね。

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