東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2009/4/14

ライ クーダーの彼方に  

キューバ音楽のアルバム2枚を聞く

◎セステート ボローニャ
◎セステート アバネーロ

いずれも20〜30年代の録音をクリス ストラックウィッツ
が纏めたもので ソンの原型を聞けるという意味でも大
いに価値あるアルバムだ
フォークリリックから発売されていたこの2枚
LP時代はPヴァインが輸入盤を配給していたが
今はどうなっているのやら

楽器編成はトレス ギター ベース ボンゴ クラベス
マラカスによる6人(セステート)で
オン クラーベのなか 鷹揚なヴォーカルが混ざり
トレス(複弦3対の小型ギター)の優雅な調べに
心奪われる ヨーロッパ音楽とアフリカ音楽とが混ざり
合って形成されたソン
ブエナ ビスタでキューバ音楽にきっかけを持った人
にも 原点として聞いてほしいレコーディングだ

アバネーロのライナーノーツで関谷元子さんはこう
書かれている

「夜お酒を片手に聞けば 心がリラックスし 浄化され
至福の睡眠が約束されるだろうし お天気のよい日
日向ぼっこをしながら聞いていると人生って何て素晴ら
しいんだろう 人間って何て温かいんだろう と思って
しまう セステート アバネーロはそういう音楽だ」

個人的には 長調による陽性の曲が多いことにも
親しみを覚える 






コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ