東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2010/8/27

here, today  




65年までのビーチボーイズは本当にいいなあと思う
音楽に余分な邪念が入り込んでいないという感じだ
南カリフォルニアの音楽ってこんなにも明るいのか
と 驚いた遠い記憶が蘇ってくる

『トゥデイ』(65年)は初期ボーイズの総まとめ
といったところだろうか
奥山和典さんは同盤のB面を聞いて「この美しさは
ただごとじゃない」と思ったそうだ
『国境の南』の羽田野純夫さんも 『トゥデイ』が
お気に入りとか
そういえば元NRBQのビッグ アルことアル アンダーソン
は何でも『トゥデイ』に触発されて名曲「Ridin in my car」
を書いたと述懐している

どちらかというと抹香臭い音楽のほうが評価されがちだけど
こういう人たちの触覚は信用出来るなあ(笑)

それにしても「help me, londa」の後半で音量が突然上下す
るのをラジオで聞いたとき 「勝手にいじるな!」と思った
記憶が懐かしい
レコード盤でもそうだったことをぼくが知るのは もう少し
後になってからのことだった

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