東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2006/11/29

Bumpin The Piano!  Rock N Roll

ジェリー リー ルイスの素晴らしい新作
「ラスト マン スタンディング」を
聴いていると
どうしてもピアノ ロックの系譜に思いが及ぶ
エイモス ミルバーン ジョニー ジョンソン
ファッツ ドミノ ヒューイ”ピアノ”スミス
フロイド クレイマー
そしてむろんリトル リチャード

そうした流れのなかで英国ではイアン”スチュ”スチュワートが
イアン”マック”マクレガン(彼はB3だけじゃないのだ)が出てくる
あるいは むろんニッキーも

ロック音楽の花形楽器はギターだろうが
ピアノ ロックの歴史も深い

ところで
ルイスの脇で弾くキースの図も新作の楽しみのひとつ
もう先生 ヨレヨレの歌とギターでっせ!



2006/11/28

江古田の夜は更けていく  

佐野元春「ジ エッセンシャル カフェ ボヘミア」の原稿1288字を
「ストレンジデイズ」誌へと ようやく脱稿する
「The Dig」誌からは年間ベスト新作&旧作を選出せよ とのメイルが
今年はその雑誌に一度も書かなかっただけに
何だか恐縮してしまうのだが
いやはや 光栄であり 感謝であります

みなさんにも そろそろ今年のベストを書いて頂ければ嬉しいです

そういえば驚いたのが
スペンサー ディヴィス グループとジョージー フェイムの紙ジャケが
ディスクユニオンの各地でさっそく売り切れというニュースだ
それほどの飢餓があったということの裏返しだと思う
僕自身 この計7枚は全部予約して購入した

父親が書いた彼のクロニクル「昭和時代」(理想社)が届く
そこにはこんな一節があった

「時代把握のための切り込み方はたくさんあり たくさんあるのが
当たり前である 自然である そういうあり方が 時の権力者の意向
によって制約されたり 閉ざされたりするとき 歴史は息をひそめ
互いに伝わりにくい暗黒の世界 悲劇的な深渕に沈む
平和も戦争も一日には成らない 日頃からそのどちらの方向に
動きを傾けていくべきか が私たち各個人に問われている」








2006/11/28

joyful noise  

音の快楽的日常http;//miss-key.jugem.jp/?page=1&month=200611にて
先日のトークイヴェント(@アップリンク)に関する丁寧な感想が
書かれています

よろしければ ぜひ

2006/11/26

dad loves his work  

ジェイムズ テイラーのサウンド面での考察記事を書いたあと
気分を変えて
スペンサー ディヴィス グループについてのコラムを一気に
「Fのブルース」 僕 大好きだから

残る原稿はあと4本
でも 今日はもうお終い
good night. sleep tight
リンゴ スターの優しい声が聞こえてくる












2006/11/26

こまっちゃん コマキー 小松崎さん  

音楽評論家の小松崎健郎さんから
ストレンジ最新号の誌上でラヴコールを(笑)受ける
しかもパブ ロックのコラム記事で(大笑)

多くの不特定な読者に向ける記事で
あまりこういうことをするのは野暮というものだが
要はセンスの問題
僕もときどき愛情を込めて こういうことを書いたりもしている

僕と異なり ペンだけできちんと生計を立てている
小松崎さんは
たぶん忙しさの度合いが僕とはまったく異なるはず
そんな彼の 最近の素晴らしい仕事のひとつが
ザ バーズの年表作成だ

歴史が好きだという彼ならではのこの労作は
バーズの新しいボックスセットに付けられている
以前も「エッセンシャル バーズ」で長く気合いの入った
ライナーを書かれていた小松崎さんだが
今回もまた いい仕事をした

きみのための居酒屋の席は
いつでも ちゃんと用意しておくよ
こまっちゃん



2006/11/26

私はバンドに 娘はバレエに  

写真展のあと バードソング カフェの梅澤くん
ササキ”ロックンロールハート”トシヤ
そして作家の美潮さんと合流し 「いせや」で杯を重ねる

美潮さんとは初めてお会いしたのだが
背中に曲がったことがないような女性とお見受けして
とても好感を持った
娘さんをバレエに見送り 自分はバンドの練習に出掛ける日常も
あるらしい
以前の世代だったら ちょっと難しかったことだが
夫になっても 母親になっても バンドをやるし 歌も歌う
僕はそれをとてもいいことだと思う

そんな美潮さんだからこそ
彼女が語るボニー レイットやキャロル キングのことが
説得力を伴う

ロック オブ エイジズ
そんなことを感じた楽しい宴会だった

2006/11/26

ボタンの間に  Rock N Roll

吉祥寺の伊勢丹で ジャレード マコウイッツの写真展を見る
ストーンズ ファンならお馴染みのオフィシャル カメラマンの彼は
65年から67年までのローリング ストーンズを記録した いわば
60年代の生き証人のようなドイツ人のカメラマンだ

一般的には「ビトウィーン ザ バトンズ」のジャケが一番有名かもしれない
あるいは僕の大好きな「アウト オブ アワ ヘッズ」
(USでは曲が異なる「ディッセンバー チルドレン」のこと)
あるいは「ビッグ ヒッツ」に付けられたインナーフォトを
思い起こされたい

寒さに震えるハイドパークでの5人を写し取った「ビトウィーン〜」がやはり秀逸だ
このフォト セッションでのアナザー エラにも
この5人組の危うさ 信頼  もしくは裏切りの感情が透けて見える

あまりネガティヴなことばかりを書いてもしょうがない
会場で販売されていた 写真集では カウボーイ ハットを被ったキースや
6人めのストーンと僕が信じているスチュの笑顔も素晴らしかった
そして そして マリアンヌのショットはどうだろう

本当に美しいものは 人を黙らせる








2006/11/23

her town too  Rock N Roll

天辰保文さんとジェイムズ テイラーの音楽についての
対談を行った

ストレンジデイズ編集部の齋藤さんを交えての1時間が
さり気なく しかし 豊かな気持ちで流れていく
一見抽象的かもしれない言葉から ジエイムズの核心へと
辿り着いていく天辰さんのお話 その流れ自体がとても
素晴らしくて  僕はしばしば 言葉を失うほどだった
僕なんかは まだまだ言葉が説明的過ぎて 全然ダメかもしれない

対談終了後に 近くのパブで「お疲れ様」会を
天辰さんがお好きなジョージ ハリソンのことから
文章に関することまで
ギネスビールとともに語らう

いやあ やはり存在感が違います
いい勉強になりました
ありがとうございました










 






2006/11/23

トーキン バウト ニューオーリンズ  Rock N Roll

天辰保文さんと北中正和さんによるトーク イヴェント
@渋谷アップリンクに
行ってきました 今回のお題はニューオーリンズの音楽ということで
ロックを切り口にしながら お二人のゆったりと間合いの
ある会話を楽しんだ なんでも”お茶漬けトーク”と称されるその語り口は
品のある落語を聞いているような趣きがある
もっとハッタリを効かせたり 向こうを張るようなスタイルが今や主流な
だけに いい意味でボソボソとした会話から伝わってくるのは
むしろ信頼の感情だったりする

第二部では若い二人のゲストによる最新レポートもあり
カトリーナによる傷の大きさも改めて考えさせられた
最後に 恥ずかしながら小生も急遽ステージに呼ばれてしまい
お茶漬けトークに約20分ほど混ぜさせて頂きました
予定外の嬉しい出来事!
その会話では リズムを中心に音楽を聴くことの大事さとか
僕の大好きなリー ドーシーのこと リトルフィート「ディ
キシー チキン」を初めて聞いた時の驚きなどを話させて
頂いた 
いやあ 初対面ではないといえ 両巨匠の間に挟まれ
緊張したなあ(笑)

さて いよいよ今日はさる雑誌の企画で天辰さんと僕
による対談だ
ゆったりと行きましょうか 天辰さん









2006/11/21

粋な人 野暮な輩  

駅のコーヒー屋で困ることが毎朝ある

その場でサイドメニューに迷う人
財布を出すのが遅い人
小銭を用意しない人
僕にとっては 駄目なんだなあ こういう人たちは
レストランや酒場ならまだしも
即効性が求められる駅のコーヒー屋で
それは勘弁してよ と
肩越しに思ってしまうのだ

Becksのブレンドコーヒーは今210円(少し高いですよね)
自慢ではないが 僕は必ず210円をきっかり出す
都営バスの200円にしても 必ずだ

昔 子供の頃 親父と銭湯に行く時 小銭をジャストで番頭さんに渡していく大人の光景を
さんざん見てきたせいなのだろう
そういう鋭敏な感覚がいつの間にか染みついている
まさか銭湯で1万円を渡す人は、、、いないっすよね?(笑)
まあ こういうことは学校じゃ教えてくれないけどね
まして安部ちゃんの「教育基本法」とやらでは どうよ?
もっと教えなきゃ 気持ちよく生きていくための知恵や
信頼の感情のことを

意外なことに リテール(小売り)部門で1年間働き
レジを売った経験も僕にはあるのだが
いやあ 勉強になりました
万札を出す時「悪いね」と ひとこと言ってくれる人
ただ ぶすっとして突き出す人
それこそ 無声映画というか 懐かしき8ミリフィルムに収めたいくらい
楽しかった
下町風情が残る神田だったから
お客のおばちゃんがビールを差し入れてくれたこともありました

一応僕も(吉田と同じく)文京区生まれの
ばりばりの江戸っ子(のつもり)
そういえば 鈴木カツさんの言葉で痺れたことがある
「俺は江戸っ子、気が短いんだよ!」
その時のシチュエーションがまた最高で
まさに 築地に鈴木カツ氏ありき、、、でした

それはともかく パブ ロック好きの人種なら
朝のコーヒーくらいはジャスト代金でレジに置きたいものだよな






2006/11/20

師走の風はまだ吹かぬけれど  

本日 ミカバンド〜小原礼の記事を脱稿
待つはジェイムズ テイラー6枚ぶんのアルバム レビューと彼の音楽論(2800字)
そしてJTに関しては 今週 さる音楽評論家の方と対談することになっている
(子細は後日ね〜緊張緊張〜笑)
しかしJTの「トリヴュート コンサート」DVDは素晴らしい!

他はスペンサー ディヴィス グループと佐野元春のコラム記事など
その他毎月のアルバム レビューもある(と思う)
来月はさらに恐ろしかも
昨年なんてロンドンに行く前夜まで原稿書いていたもんなあ(涙)

  ☆    ☆    ☆

12月の買い物は混んでおっくうなので 今年は珍しく早めに準備を
年賀状のデザイン手配 靴 セーター 近視老眼両用メガネ(トホホです)など
珍しくレコード〜CD以外のものをまとめて購入
そういえば20年ぶりくらいに電気髭剃りも購入しました
デパ地下の食品売り場がこんなにも賑やかで楽しいものだとは 生まれて初めて知りました
めったにデパートなんかいかないもんなあ 

デパ地下で ボジョレを試飲
店員さんにほだされて 思わず赤を購入 
確かに美味い!

おでん ボルヒチ ポトフを食べたい 冬が近づいています
労働者の友〜新木場のコンビニでまだ熱燗は売っていないのだが

2006/11/20

Decembers Children Got This Way  

告知です 12月9日(土)に狭山フィガロのご厚意により
僕の好きなイラストレイター&デザイナー、デニー奥山氏と一緒にDjをさせて頂くことに
なりました
奥山さんとは旧知なのですが フィガロの常連さんがデニー氏の同級生だったことが
たまたま判明! そんなこんなでこのような運びとなりました
世の中狭い^0^

詳細は弊ブログにリンクされているフィガロもしくは「デニーズ」を
参照されたし
ひと味違う濃い夜(もしくは単なるオヤジたちのボヤキ節?)をご堪能あれ!

2006/11/19

Year Of The Dogs   

ちと早いのですが 今年06年のベストを選出しますね
英Uncut誌は もう発表したし^0^
今年は骨が折れる年でしたが(苦笑) 約400枚のレコードを買い
40冊近くの小説の読み 300本ほどのビールを飲みました
DJはほぼ毎月していたな

(ベスト新作)
 ◎ニール ヤング「リヴィング ウィズ ウォー」
 ◎ボブ ディラン「モダン タイムス」
 ◎イアン マクレガン&ザ バンプ バンド「エクストラ ライヴ」
 ◎イアン マクレガン&ザ バンプ バンド「スピリチュアル ボーイ」
 ◎サンボマスター「僕ときみのすべてをロックンロールと呼べ」
 ◎シム レッドモンド バンド「イーチ ニュー デイ」
 ◎ジェリー リー ルイス「ラスト マンズ スタンディング」
 ◎コスモポリタン カウボーイズ「世界で一度も咲かない花」
 ◎リコ ロドリゲス「トゥギャザネス」
 ◎トニー ジョー ホワイト「アンカヴァード」
 ◎リヴィングストン テイラー「ゼアー ユー アー アゲイン」
 ◎ロス ロボス「ザ タウン アンド シティ」
 ◎クリス ジャガー「アクト オブ フェイス」
 ◎ヴァン モリソン「ペイ ザ デヴィル」

(ベスト ブックス)
 ◎小川洋子「ミーナの行進」
 ◎小川洋子「海」
 ◎森絵都「風に舞い上がるビニールシート」
 ◎森絵都「永遠の出口」
 ◎森絵都「いつかパラソルの下で」
 ◎蓮見圭一「水曜の朝、午前三時」
 ◎グリール マーカス「ライク ア ローリング ストーン」
 ◎中島京子「ツアー1989」
 ◎太田光 中沢新一「憲法九条を世界遺産に」
 ◎恩田 陸「夜のピクニック」

(ベスト発掘音源)
 ◎キャプテン ビーフハート&ザ マジック バンド「アムステルダム 1980」
 ◎ニール ヤング&クレイジーホース「フィルモア1970」
 ◎レヴォン ヘルム&RCOオールスターズ「ライヴ アット パラディアム 1977」

(ベスト リイシュー)
 ◎デヴィッド T ウォーカー「プレス オン」(12月発売)
 ◎ジョージー フェイム「フェイム アット ラスト」(来週発売)
 ◎ズート マネー「ビッグ タイム オペレーター」
 その他 バリノのチカーノ ソウルのコンピレイションや
 海外ではレゲエのランディーズの7sリイシューに拍手を!


(ベストDVD)
 ◎ジョン フォガティ「ロング ロード ホーム」
 ◎ロリー ギャラガー「ライヴ アット コーク」
 ◎スティーヴ ウィンウッド「イン コンサート」
 ◎デレク トラックス バンド「ソングラインズ〜ライヴ」
 ◎ジェイムズ テイラー「トリビュート コンサート」
 ◎JJケイル ウィズ レオン ラッセル 「ライヴ」
 ◎エルヴィス プレスリー「カムバック スペシャル」
 ◎井筒和幸監督作品「パッチギ!」

(ベスト ライヴ)
 ◎ジョージー フェイム(1月2日@ジャズ カフェ)
 ◎佐野元春&ホーボー キング バンド(4月2日@国際フォーラム)
 ◎インクレイディブル カジュアルズ(4月13日@サムズアップ)
 ◎テリー アダムス&スティーヴ ファーガソン(7月29日@o-nest)
◎ハイドパーク フェスVol2 (9月9日 10日@狭山稲荷山公園)
 ◎アサイラム ストリート スパンカーズ(9月17日@クアトロ)

(ベスト イヴェント)
 ◎ 小尾隆生誕祭DJ (9月24日@中目黒バードソング カフェ)

(個人的なベスト捕獲)
 ◎Elvis Presley [Reconsider Baby} (RCA AFL1-5418)
◎Young Rascals [Collection}(Atlantic 8134 〜 mono)
◎Traffic[When The Eagle Flies] (island ILPS9273)

こんな感じです オルガンもののレア グルーヴは200枚以上買い
聴いたはず






 




 



2006/11/18

新しい靴  

新しい靴を2足買った
nikeのトレーニング用と 少しバッシューを思い起こさせるような
ニューエスト モデルだ

この靴とともに僕はこれからどこを歩くんだろう
どんな道が僕を待ち受けているのだろう

グラム パーソンズの「ニュー ソフト シューズ」を
久しぶりに聴きたくなった



2006/11/17

ダン ベアード〜ロックンロールという営為のこと  Rock N Roll

池袋のフリーフロウ ランチで
久しぶりにお店の深田さんとさっくん(佐久間さん)と語らう
そう 僕らはジョージア サテライツ〜ダン ベアードのファンなので
ある^0^

ベアードのキャリアはそれなりに追っていたつもりだが
彼の別プロジェクトであるthe yayootsがセカンド アルバムを
出していたとは さっくんから今夜初めて聞いた

その盤をさっそく聴かせて頂いたのだが
これがいい!
音楽 まして形式の決まったロックンロール音楽に
どれだけ新しい生命を吹き込めるかは
もう 本当に その演奏者の気概という気がする

めちゃくちゃ楽しいロックンロールを聴いていると
楽しさの裏に悲しみの感情が染みていく
そのような泣き笑いの顔(faces)も
ロック音楽が教えてくれたことの ひとつだった





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