東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2007/6/11

出版記念パーティのお知らせ  Rock N Roll

拙書「Songs〜70年代アメリカンロックの風景」の
増補改訂版が7月に発売されます
97年に刊行され好評を得ることが出来たこの本は
諸事情によって長らく絶版となっていましたが
再刊に向けて名乗りを上げて頂いた出版社があり
ちょうど10年ぶり 再度書店に並ぶ運びとなりました


私が信頼を寄せる音楽家、佐野元春さんが 帯文として
以下の推薦コメントを寄せてくださいました

「とかく騒々しい声の中にあって、小尾隆さんの
ロック評論は悠然としている。控えめだが
力強いまなざしがある。
その潔さに触れる時、僕はロック音楽がもっと好きになる。
ー佐野元春」


ささやかではありますが その記念パーティを行ないます


7月14日(土)19時〜@狭山フィガロ

宴の表題:”はじめ僕は一人だった ロック音楽が好きでここまで歩いてきた”

内容:読者との交流 歓談
   小尾その他によるDJ、スポークンワーズ
   新装版「Songs」の販売
   サイン会
   本をめぐるトーク(予定)
     ゲスト:山本智志氏(音楽評論・編集)
         水木まり氏(音楽評論・翻訳)
         川村恭子氏(音楽評論・放送)
         小林博美氏(拙書担当編集)

料金:各自飲食代のみご負担ください

お問い合わせ:ロック・レストラン&バー「フィガロ」
      (弊blogのリンク集からアクセス!)

メモ:50名ほどで定員とさせて頂きますので
   ご予約はお早めに

以上 よろしくお願い致します

                   小尾 隆

      
   

    

   






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