東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2008/2/3

歌伴ギタリストたちの系譜〜小尾編  

(ジョージ ハリソンの仕事)
 ビートルズ「サムシング」
 ロニー ウッド「ファー イースト マン」
(ヘンリー マックローの仕事)
 フランキー ミラー「ザ ロック」
 ウィングス「マイ ラヴ」
(ピート カーの仕事)
 ルブラン&カー「アイム フォーリン」
(エイモス  ギャレットの仕事)
 ジェシ ウィンチェスター「エヴリ ワーズ ユウ セイ」
 マイク フィニガン「ニューヨークの思い」
(レジー ヤングの仕事)
 ダスティ スプリングフィールド「二人の架け橋」
(ザル ヤノフスキーの仕事)
 ラヴィン スプーンフル「つらい僕の心」
(ボビー ウーマックの仕事)
 ボビー ウーマック「アイム イン ラヴ」
(キース リチャーズの仕事)
 ジョニー ジョンソン「タンキー レイ」

以上 順不同
speial thanks to mr. o. takayanagi



2008/2/3

son of harry  

「アビーロード」に関しては世間ほど思い入れがない(ただし中坊の時はよく聴いた)私だがジョージ作の「サムシング」だけは別である
昨日もオクヤマ氏とのトークで69年というギタリスト戦国時代(ECからジミーペイジまで)に果たしてジョージ本人はこの曲のなよなよと音程もおぼつかないリフ&ソロパッセージをどう思っていたのか? という話題になったのですが
このフレーズが判らないとはおまえら鈍いねえと感じていたのか それとも 自分の演奏に自信がないままだったのか これは想像するしかないのですが 時を経て あるいは聞き手としての鍛錬を得て 「サムシング」の
ギターは一定の評価を得ることになったと感じています 昨日久しぶりにこの曲を聴いたのですが ポール弾く
ところのベースは見事なまでに流麗な裏メロを繰り出していきます そのテクニックとジョージの”へたっぴい”
な演奏とのコントラストが凄過ぎる(笑)しかしジョージの人となりがぽろぽろと溢れ出すようなパッセージは
誰が弾けるというものではないでしょう 「ロールオヴァー ベートーヴェン」の昔にも彼のぎこちないギターは聞き出せますが 今日に於いてもギターを聴くという行為の審美眼に関して もっともベーシックな
部分で深く関わってくるのが まさに「サムシング」という演奏なのかもしれません
そして そういう気持ちでウィングスの「マイ ラヴ」を聞き直してみると ポールがヘンリー マックロー
にどういうプレイを求めたのかが一気に氷解するような、、、ウィングス脱退後のヘンリーはジョージ ハリソンのダークホース レーベルに拾われます(これは駄目押し的な決定打だろうか)





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