東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2009/1/30

1月29日  

祈りのようなコーラスのなか ヘンリーやフライ
そしてマイズナーやブラウンに混ざっている
JDの声を聞き分けることが 好きだった
あるいはソロ パートでの少し裏返るような声も
JDそのもので 胸を掻き乱されたものだ

そんな風にかつてのウェスト コースト サウンド
に馴れ親しんだ人も少なくないだろう
そのなかでJDの歌は 輪郭を伴わないような
何とも不思議な 霧がかかったような響きを持っていた

あの時代は遥か彼方へと過ぎ去ったけれども
JDサウザーはともあれ 久しぶりの新作を出し
ソロ パフォーマンスをするために
日本へやってきた
確か79年か80年かに行われた初の単独来日公演は
バンド編成でベースはホルヘ カルデロンだったなあ
新宿の厚生年金ホールのほぼ最前列で見たなあ
などとぼんやりと思い起こしつつ
私は六本木ビルボードでセカンド セットを待っていた

ピアノもギターもけっして達者ではないのだが
その場に彼がいて あのスモーキーなヴォイシングを
しっとりと聞かせてくれるだけで
あのテキーラ サーキットの時代へと舞い戻ってしまう
そう
彼の肩越しに何人かのコーラスが重なって聞こえるような

そんな意味では ドン ヘンリーとの共作「トーキ
ング トゥ ザ ムーン」が何よりのプレゼントだった
ラリー マーレーでもおなじみの「アウト トゥ 
シー」こそ演奏しなかったけれど
その代わりに「ジーザス イン 3/4 タイム」があり
「ドアーズ スゥインギング オープン」があり
「シルヴァー ブルー」や「ララバイ」も歌われた
代表曲で披露されなかったのは「ラスト イン ラヴ」
くらいではなかっただろうか

あの時代から はや数十年
そこにあった場所のことを
私は覚えておこうと思う
トルヴァドールから遠く離れて


酒量:ビール3 日本酒1

http://www.jdsouther.net














2009/1/29

1月28日  文学

ティム オブライエン『本当の戦争の話をしよう』
を読了
恩田陸の新刊『ブラザーサン シスタームーン』
を読了

オブライエンは徴兵されおよそ1年ヴェトナム戦争に
歩兵として参加しているだけあって その描写はリア
ルであるし 無骨なゴツゴツとした文体も好きだ
愛だの平和だの空虚な言葉を振りかざす以前に
たとえばこの小説を学校のサブ テキストにするべき
だと思ったりする

恩田さんの書き下ろしは珍しく自伝的な要素が強く
学生時代のふんわりと無為な日々を 三人の視点か
ら振り返っている

酒量:ビール1

2009/1/28

1月27日  

衛星放送で映画『カッコーの巣の上で』を久しぶりに見
た 原作はかのケン キージー 映画化は75年
自分の原点というほどではないけれども ここで描かれ
た精神病棟をそのまま社会一般に置き換えてしまうよう
な思考回路は 今もずっとある そして多くのアメリカ
ン ニューシネマ同様 ここでも主人公は死んでしまう

酒量:ビール1 日本酒 1




2009/1/27

1月26日  

グルーヴ ファンにはたまらない一夜だった

ニューオーリンズを牽引する若手ドラマーである
スタントン ムーアと日本が誇るブラック ボトム 
ブラス バンドとのスペシャルなジョイント ライヴを
超満員で熱気溢れる横浜のサムズアップで見た

スタントンはいわゆるマーチング スタイルから
セカンドラインそしてファンクまでのファットバックを
がんがんと叩き出す それを受け止めつつ大波小波の
ウネリを産み落としていくBBBBも息の合ったプレイで
唸らせる

過去にニューオーリンズのブラス バンドは
リバースやダーティ ダズンを見ているけれども
こうして通常のドラム キットが加わると俄然
ビートは切れ味を増すようだ
そしてオープニングDJは我らが文屋 章さんという
贅沢さ

いやあ いいもの体験しました
一曲演奏したレゲエも
黄金時のスカタライツを彷彿させて
僕にはかなりの贈りものだった

酒量 ビール6

http://www.stantonmoore.com/

2009/1/5

theres a place  文学

そこにあった 今はない

http://bookjapan.jp/search/review/200901/obi_takashi_01/review.html



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ