東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2009/2/9

2月8日  

東京ローカル ホンクのライヴを東小金井の海風で
およそ半年ぶりに味わった

昨日のコスモもそうであるように
この人たちは自分の側にいる
この人たちは自分と同じような景色を見ている
そんな風に思えるバンドと出会えること
一緒に杯を重ねることが出来ることは
僕にとって かけがいのないことだ

彼らの強さは僕の強さにもつながっていて
彼らの弱さ(註1)もまた 僕自身のものだろう

ホンク、 どうもありがとう


酒量 : ビール2 泡盛2

註1「弱さ」

自分たちの音楽に対する 控えめで 
押しつけがましくない態度と言ってもいい
強いことが必ずしも長所を言い当てるわけではないし
弱いことがそのまま短所に結びつくわけでもない
人の機微とは そんな風に出来ているのかもしれない







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