2009/10/15
河口を探し出していく中村まりの歌
河口を静かに辿っていくような 中村まりの歌に
14日 生演奏で初めて触れた
僕にはほとんど馴染みがない 曙橋のバック イン
タウンという店でのライヴだったけれども
程よい空気が会場を満たし
ほっこりとした土の匂いや樹木の揺らぎを思い起こさ
せるような歌の数々が 奏でられていく
淡々としたステージ運びが かえって歌に生命を宿
していくような そんな流れを感じずにはいられない
フィンガー ピッキングと 喉元でわずかに震える声
彼女自身がときにハーモニカやジューズ ハープを
吹き フィドルとバンジョーそれぞれの仲間が
歌の周りで跳ね 踊る場面もあった
「night owls」の夜に染み渡っていくかのような
情感 「seeds to grow」の陽光に向かって
思いっきり背中を伸ばしていく響き
それらが中村まりという人としっかり手を携え合って
いる
僕のような怠惰な聞き手にとっては 昨日のうちに水を
差すはずだった植物に 今日になってからやっと雨を
降らせたような そんな申し訳ないような感覚も少なか
らずある
今日という日が昨日の続きでしかなかったり
明日とやらというものが今日の延長でだらだらと顔を
もたげる
そこにあるのは息を呑むような水平線ではなく
まるで昨日の新聞のようなガラクタに過ぎない
そんな日々のなかで
僕は彼女のような歌を見つけられるだろうか
水曜も木曜もただ流れていくような時間のなかで
僕は中村まりのように
河口を探っていくことが出来るだろうか
そんな祈りの感情すら
彼女の音楽は そっと運び込んでくる
http://www.marinakamura.net/
〜追記〜
終演後念願かなって まりさんと初接見
拙書『Songs』を差し上げて握手を交わす
とても丁寧で感じのいい方でした
14日 生演奏で初めて触れた
僕にはほとんど馴染みがない 曙橋のバック イン
タウンという店でのライヴだったけれども
程よい空気が会場を満たし
ほっこりとした土の匂いや樹木の揺らぎを思い起こさ
せるような歌の数々が 奏でられていく
淡々としたステージ運びが かえって歌に生命を宿
していくような そんな流れを感じずにはいられない
フィンガー ピッキングと 喉元でわずかに震える声
彼女自身がときにハーモニカやジューズ ハープを
吹き フィドルとバンジョーそれぞれの仲間が
歌の周りで跳ね 踊る場面もあった
「night owls」の夜に染み渡っていくかのような
情感 「seeds to grow」の陽光に向かって
思いっきり背中を伸ばしていく響き
それらが中村まりという人としっかり手を携え合って
いる
僕のような怠惰な聞き手にとっては 昨日のうちに水を
差すはずだった植物に 今日になってからやっと雨を
降らせたような そんな申し訳ないような感覚も少なか
らずある
今日という日が昨日の続きでしかなかったり
明日とやらというものが今日の延長でだらだらと顔を
もたげる
そこにあるのは息を呑むような水平線ではなく
まるで昨日の新聞のようなガラクタに過ぎない
そんな日々のなかで
僕は彼女のような歌を見つけられるだろうか
水曜も木曜もただ流れていくような時間のなかで
僕は中村まりのように
河口を探っていくことが出来るだろうか
そんな祈りの感情すら
彼女の音楽は そっと運び込んでくる
http://www.marinakamura.net/
〜追記〜
終演後念願かなって まりさんと初接見
拙書『Songs』を差し上げて握手を交わす
とても丁寧で感じのいい方でした