東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2009/11/7

以心伝心のロック・アンサンブル〜80年代に残された二枚のアルバムのこと  Rock N Roll

以心伝心のロック アンサンブル
その鑑のような演奏を堪能出来るのが
ボニー レイットの『グリーン ライト』(82年)だ
そのリマスター盤(02年)をカミさんが買ってきた
音の粒立ちがめちゃくちゃイイ!


レイットを支えるバンプ バンドの面子は以下の通り

イアン ”マック” マクレガン(kbd)
ジョニー リー シェル(g)
小原 礼 (b)
リッキー ファター(ds)

この面子が揃うのは81年のイアン マクレガン作
『バンプ イン ザ ナイト』でのこと
つまりロブ フラボニ(シャングリラ スタジオ)が
連中を気に入り そのままレイットの録音に抜擢した
のだ この時点でNRBQのナンバーを2曲取り上げた
審美眼にも驚かされる 余談だが ファターはジョン
スコフィールドの最新作(09年)にも参加している

心あるロック ファンであれば とっくに愛聴している
だろうこの2枚 
音の隙間でビートが呼吸している 
たぶん最高の部類に入るロック アルバムであり
私が聞き手としてロックンロールに求める基準と理想が
ここには確かに息付いている

ロックンロールの永遠性を激しく訴えかけてくるような
以心伝心のアンサンブル 
ビートの含蓄
きっとスタジオは歓喜の渦に包まれていたことだろう
人々はそれをロックンロールと呼ぶ

美しい







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