東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2009/12/20

12月19日、20日〜66号線を下って  

川上弘美の短編連作集『どこから行っても遠い町』
http://book.asahi.com/review/TKY200902100134.html
が あまりにも素晴らしい
小さな町の商店街を行き交う老若男女が
ふとしたきっかけで交差したり しなかったり
そんな人どおしのさざ波がそれぞれの物語を補完
し合っている
だから 遅ればせながら『センセイの鞄』も読み
始めてしまった

19日のサドルズ@狭山ふぃがろは
ロック音楽や8ビートの永遠を激しく訴えかける
ような すがすがしい演奏っぷりだった
まさにフォー ピース バンドならではバウンス!
リハ代わりに演奏した「ルート66」も さりげなく
ロック音楽に対する彼らの思いを伝えていたと思
う http://saddlestheband.net/ 

ちなみにソングライティング担当の山本累さんは
いわゆるREM以降 本格的に音楽を志したらしい
ぼくが高校2年の時に彼は産声を上げている
そんな彼らがまるでクレイジー ホースのような
ぶきっちょで熱を孕んだ音楽をやっているんだもの
ぼくが共感しないわけないでしょ(笑)

多分 今年最後の原稿となる『アメリカン ビュー
ティ プロジェクト:ライヴ2007』
http://diskunion.net/rock/ct/detail/07C1455
(デッド ファンはぜひ買ってね^0^)
のライナーノーツをラフ取りしてから
20日は@吉祥寺ベッシーカフェで
中村まりと武蔵野ミニーのジョイント ライヴを
楽しむ

ライヴでは初共演らしいこの二人だが
根っ子に生やしている音楽は案外共通しているのかも
それは土埃舞うような片田舎の 温もりのある音楽だ
ミニーさんによって歌われた「ウーマン ビー ワイ
ズ」には ボニー レイットはむろん
原作者のシッピー ウォレスさえ微笑みかけただろう
中村まり自作のブルーズに武蔵野ミニーがリゾネイター
で当意即妙していく場面も ぼくに音楽を聞いていて
(ときに書いてきて)良かったなあ と思わせてくれた

こんな小さなハコで こんないい演奏を聞けるなんて
本当に幸せだね なんて昨夜お会いしたばかりの
「ふぃがろ」の店主、多加谷先輩と少し話をしたり
帰り道で 中村まりの「Night owls」(今日はフィン
ガーピッキングに終盤珍しくストロークも!)を反芻
したり

そういえばサドルズが演奏した「ルート66」を
武蔵野ミニーも 今夜歌っていたなあ
ナット キング コールからストーンズまで
そしてサドルズから武蔵野ミニーまで

それはぼくに温かい気持ちを運び込んでいく
















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