東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2010/4/12

obins recent archives〜冒険者たち  Rock N Roll

(概略)
07年2月 『songs』(97年)復刊のお話を出版社より頂く
07年2月 24年間の会社生活が嫌になり 退職
07年7月 『songs』増補改訂版の刊行
07年8月 同書が日本図書館協会の選定図書に選ばれる
07年夏  東京ローカル・ホンクの木下弦二氏より
音楽活動に関する電話を頂く
07年冬  佐野元春氏より ”Sweet Soul, Blue Beat "
ツアーのための原稿を依頼される
08年5月 『my favorite of US Records』刊行
08年7月 同書『UK』編刊行
09年1月 肺繊維症により父が天逝 享年82歳
09年6月 執筆活動と平行して肉体労働のアルバイトを開始
09年秋 中村まりさんのライヴに 深い感動を覚える
10年春 退職後の読書 100册を超える

 *       *

07年春から09年にかけての仕事仲間です^ー^

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10年ぶりの改訂版『songs』出版記念のトーク イベント
新宿 ディスクユニオンにて 07年夏
(撮影:渡辺真也氏)

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『my favorite of US records』と『UK records』制作時に
江古田の居酒屋「鳥忠」にて 07年冬
(撮影:きはらもりお氏)

そして今
みんな それぞれの道を歩んでいます
いつか また!




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