東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2010/8/29

8月29日〜アトランタの暑い日  

休日は朝のうちの歩きが心地好い 本日は12,491歩
同好の士にはi-podで音楽を聞きながら歩いている人も
多いが ぼくは一切聞かない派である
まあ 音楽のことは常に考えているんですけど

ロス ロボスの新作とともに最近愛聴しているのが
デレク トラックス バンドの『ロードソングス』
今年の4月8日と9日 シカゴのパークウェストで行わ
れたライヴを収録した2枚組だ

単なる馬鹿弾きに走らないデレクの知性のようなものが
バンド アンサンブルの隅々にまで染み渡っているのが
何よりも素晴らしいし ちょっとボブ テンチを思わせ
るようなマイク マティソンの嗄れたヴォーカルもアー
シーな匂いを振りまいていて大好き!
そして多彩なリズム アプローチも ジャムシーン以降
の風通しの良さに後押しされているようだ

秋になったら20,000歩に挑戦してみようかな

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2010/8/29

Golden Soulを求めて  Rock N Roll

福岡を拠点に活動するコーガンズのサード アルバムが
発売された
ぼくにとっては咋秋、新宿のclub doctor以来の再会だ

どちらかというとビート バンドの祭典という趣きがあ
ったそのイヴェントでは
彼らは開演まえに「俺ら、ちょっと浮くかも」といった
ようなことを言っていたけれど そんな雑駁な感想は
ファストよりもミディアムでバウンスしていくような
その日の演奏が何よりも雄弁に補完していった
ビートのしなり具合は むしろブラックミュージックか
ら学び取ったものが多いように ぼくは思った

最新作『Golden Soul』でも その印象は変わらない
ジンロウのまっすぐなヴォーカルを存分に活かした音の
像と言ってもいい
言葉が溢れ出し ビートがしなやかに輝き出す
山田のギターと ジュンとキンのリズム隊はどうやら
押しも引きも体で覚えていったようだ

そう イアン デューリーと闇市で鍋を囲んでいるうちに
ファンカデリックと遭遇してしまったような
そう あのクラッシュがパンクの形態に溺れることなく
壮大な『ロンドン コーリング』を紡ぎ出していったように

「もう決して若くはない」そんな覚悟も歌詞に滲み渡って
いる ジンロウが作る歌詞にはむろん暗喩もあるけれども
それを上回るのは”まともな人ほどおかしくなるんだよ”
(『冒険』)といった直裁と優しさだろう

そこには遙かな死体の群れがある
そこには物言わぬ愛想笑いや どうでもいい薄笑いがある
ぼくも「ライオンの船」に乗って
この夜から漕ぎ出していきたい

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http://cogans.web.fc2.com/



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