東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

2010/7/4

Late Great Sir. Doug!!  Rock N Roll

エル・テッチさん、ダグはやっぱり最高ですね!

私も東京で二度ほどサーム、ギャレット、テイラー バンドを
見ましたが ロッキー モラレスの完全にぶっ飛んだサックス
ブロウが忘れられません ジャック バーバー&ジョージ レ
インズもめちゃかっこ良かったです

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2010/6/29

探し求める歌について  Rock N Roll


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自身の新しいレーベルからの再出発となった04年作
『The Sun』は 佐野元春の新しいマスターピースとなり 
多くの聞き手たちを呼び戻していった

自由で放埒な日々をやり過ごした”彼”や”彼女”たちが 
今どんな地点にいて何を思っているのか そんな視点で描き
切った14の短編集 そんな言い方が可能かもしれない 

言葉たちが溢れ出ている 音たちが輝き出している





2010/6/29

6月28日   Rock N Roll

昼間 仕事の打ち合わせで藤原さんと
中野でコーヒーを
彼の音楽に対する触覚に改めて驚かされた

夜は御茶の水のウッドストック カフェにて
森勉さんの音楽夜話『ビーチ ボーイズとその時代 vol.2』を
たっぷり楽しませていただいた

知識や時代考証もむろん最高の水準なのだが
それ以上に伝わってくるのは
「ああ、森さんは本当にBBが好きなんだなあ」という
感情のことだったりする

森さんを前にすると
ぼくは いつもあのラジオ デイズを思い起こすことが
できる

それが いかに尊いことだろう
それを維持することが どんなに難しいことだろう

彼はその音楽を 決して貶めることがない

ぼくの大いなる道標として


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2010/6/27

6月27日〜彼女の隣人  Rock N Roll

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(写真提供 osamuさん)




ぼくのフィロソフィーは
もしそこにいい音楽があれば いい紹介者もいなくては
というものです

音楽家が堕落したら 批評家やDJも堕落する
批評家やDJが堕落したら 音楽家も堕落するでしょう

ぼくは そんな風に思っています

佐野”the lion " 元春
(筆者との会話のなかで)


2010/6/22

大いなる道しるべとして  Rock N Roll

ジョン ホールさんの上記の発言は 99年の春に彼が
来日した際の取材時のものですが こちらの意図を汲ん
で誠実に応えてくれたホールさんの人となりは 未だに
焼き付いています 

口の悪い友人は「お前のことだから、誘導尋問したんだ
ろう?」なんて言ってくれますが そんなことは誓って
もありません(笑)レコード会社との軋轢は多くの音楽
家たちにとって切実な問題だと思いますが ホール氏も
また溢れるような誠実さを示してくれました インタヴュ
ーを新作のプロモーションの一環としか考えないような
ジャーマネの言いなりになっている”音楽家”には 爪の
垢でも飲んで欲しいですね(笑)

お酒を飲む時よく話題になることなのですが ぼくは
80年代というワン ディケイドを「何もなされなかった
時代」だと位置付けています むろん佐野元春のように
荒れ果てた風景から飛び出し 切迫感をもって時代へと
切り込んでいった数少ない勇敢な音楽家もいましたが
音楽を作ることが いつの間にか音楽を作らされる また
は音楽を同じフォーマットで拡大再生産させることに
腐心するだけ、、、といった印象がぼくにはありました

デイヴ ロビンソン(ブリンズリー シュウォーツのマネ
ジャー)曰く「それは会計士のためのロックなんだ ぼく
たちはもっとリアルなものと触れ合っていたかった」

彼の発言が ぼくの気持ちを代弁してくれていますが
きっと時代が音を立てながら変化していったんでしょうね

ある意味 音楽家でもない自分が音楽について語るという
のは多くの誤解や疲弊を伴うものです
それでもジョン ホールさんの正直な言葉は
ぼくに ひとつの大きな指針を与えてくれました

小尾 隆

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「ぼくたちオーリアンズは東部出身のR&Bバンドなんだ
ハイ ハーモニーという点ではイーグルズと比較されたね
ときどきイーグルズを聞き直すと優しい気持ちになれるけ
れど ぼくたちは もっとブラック ミュージックからの
恩恵に授かっていたんだよ」(ジョン・ホール)

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ティム オブライエン本来の無骨さというか 不器用さと
いうか ある種の下手っぴいさは 今でもじゅうぶんに
僕らの耳目を引きつけることになる たとえ彼の作風が進化
し 技術が進歩したとしても 彼の下手っぴいさはそれで
解消するわけではなく むしろ下手っぴいそのものが進化し
進歩することになる そういう不思議な趣きがオブライエン
の小説にはある 僕が言いたいのはそういうことだ

最近のアメリカの小説は おしなべてあまりに上手すぎる
読んでいて「よく出来ているなあ、よく書けているなあ」
とは思うし それなりに感心させられるのだけれど
「これだけは自分で訳したい」と思える小説になかなか
お目にかかれなくなってしまった そういう小説作りに対す
るアンチテーゼという訳でもないのだろうが オブライエン
は文学的下手っぴいさの孤塁を守り続ける

村上春樹 「世界のすべての7月」(July, July)文藝春秋社
04年の訳者あとがきより抜粋




2010/6/22

フェイシズ念願のリマスターCDがいよいよ発売!  Rock N Roll

リマスター化が大幅に遅れていたフェイシズですが
明日(23日)いよいよ紙ジャケット仕様のCDが
ワーナーから発売されます
この日を幾度待ちわびたことでしょう

http://wmg.jp/wmlife/sp/faces/

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69年から73年までに残した彼らのスタジオ アルバム4枚と
ベスト盤が待望のリイシュー!

◎2010年最新リマスター音源を使用
◎オリジナル アートワークを忠実に再現
◎最新データまで盛り込んだ新規ライナーノーツを採用
◎リサーチ作業に定評がある小松崎健郎氏が監修

完全生産限定盤なので お早めに!

2010/6/21

6月21日 晴れと雲  Rock N Roll

今夜は同業であり また友人でもある小松崎健郎さんと
半年ぶりに お酒を酌み交わしました

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いやいや 楽しいな^ー^
もう一杯いきましょう、小松崎くん!

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小松崎さんを 改めてご紹介致します

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こうして江古田の夜は更けていくのでした
コマッチャン、今夜もありがとう!

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資料を提供したお礼にこまっちゃんからプレゼントされたのが
ジョージィ フェイムの米インペリアル盤
ぼくの所有盤がモノラルだと知っている彼は わざわざリアル
ステレオの方を選んでくれました
こんな気遣いが嬉しいですね^ー^

2010/6/13

スティルス、大いなる収穫  Rock N Roll

昨夜 中村まりがスティルスの「Jonnys Garden」などを
歌ったものだから その余韻で引っぱり出してきました(笑)

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72年にアトランティックから発売された『Manasas』は
さしずめスティルスが発見していったアメリカ音楽の
一大絵巻とでもいうべきものになった
付属のポスターの裏面に歌詞が掲載されていました
「ジョニーズガーデン」のリリックが見えるでしょうか(笑)

『名盤探検隊』によるCD化は98年
小倉エージ氏による気合い入りまくりのライナーだけでも
購入する価値はあります

右は74年3月8日と9日にシカゴ オードリアムで行われた
公演を収録したライヴ盤 エレクトリックとアコースティック
をAB面に振り分けた構成も見事だった
いつか完全版を願わずにはいられません

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2010/6/11

愛しのフェイシズ  Rock N Roll

『レコード コレクターズ』誌7月号にてフェイシズ特集が
組まれました

ぼくは「ただのパーティ・バンドには出せないミディアム・
グルーヴの魅力」という音楽論的な記事を書かせていただき
ました  もしよろしかったら 読んでみてください
(見本誌を待ち切れずタワレコで今日購入してしまいました
^ー^ 書店発売は15日です ごめんなさい!)


むろん愛すべき酔っぱらいバンドという形容もけっして間違
っていないどころか ある意味で彼らの核心に触れてもいる
のですが 意外と語られない彼らの”イン・ミッド”なリズム
やソウル音楽へのアプローチ そしてロッドやロニーが持ち
込んだフォークの要素に焦点を当ててみました

フェイシズが活動したのは 実質的にはわずか5年ほどだっ
たのですが その窓から見渡せる広い光景を 同時代の英国
ロックの流れを視界に収めつつ 自分なりに書いてみました

ここからは個人的なハナシになってしまうのですが まがり
なりにも執筆活動を続けてきて ぼくは今年でちょうど20年
になります(むろん諸先輩方にはとても及びませんが、、、)
その節目の年に 最愛のバンドであるフェイシズについて書
けた(それも長い文章で)ことが 計らずとも自分らしいな
あ などとビールを飲みながら 今 思っているところです

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ちなみに今日の徒歩は 11,194
いつもは哲学堂から沼袋に出るのですが
今日は江古田から中野まで 一気に歩きました(笑)

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今日の犬です
ロッド「スウィート リトル ロックンローラー」も犬の鳴
き声から始まっていましたね
同曲を 日頃お世話になっている狭山のロック・レストラン
”ふぃがろ” さんにプレゼントします

敬愛する同業者、山本智志さんの紹介でこの店を知ってから
ちょうど十年の歳月が流れていきました

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2010/6/10

6月10日〜賢者でもなく使徒でもなく  Rock N Roll

まだ梅雨にはなりそうもないので
今のうちウォーキングに励んでいます

毎日ほとんど同じコースを歩いていると
馴れてきて 同じ距離でも短く感じたり
少し飽きたら 寄り道をしてみたりと
それなりの変化も楽しんでいますが
だんだん夏になって 汗ばむようになりました

原稿がある日もいいけど
何も書くものがない日も またいいな

今日の記録は 12,027歩

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2010/6/10

虹を架ける人、ジェリー・ガルシア  Rock N Roll

旧知のミック吉村さんhttp://d.hatena.ne.jp/bearsmick/
に刺激されて? ぼくも手持ちのデッド シャツを披露し
たいと思います

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時計回りにフィル レッシュ公認のガルシア右手の手形シャツ
ガルシア死後に作られた『永遠に〜』シリーズのひとつ
そしておなじみ『スケルトン』です
いやあ もう着過ぎ〜洗濯し過ぎで首回りはボロボロなんですが(笑)

ちなみに『永遠に〜』シリーズの背は こんな風になっています

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デッドの心持ちとか音楽性の豊かさに関してはさんざん書いて
(あるいは書かせていただいて)きたので でここでは繰り返
しませんが デッドは時と場所を選ばず あなたに微笑みます

いつか立ち表れる虹のように



2010/6/2

6月2日〜this wheels on fire  Rock N Roll

さるDVDのライナーノーツを書き始めていたら
こんなニュースが飛び込んできた

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安保の呪縛が 未だ国家の根底にあり
沖縄の痛みへの無関心が 我々自身にあり
一番怖いことに 政治への絶望が国民を覆っている

きみが言うところの”人それぞれ” っていう理屈は
自分は けっしてコミットメントしない
自分だけは  ずっと安全圏にいたい
ぼくには そんな風に聞こえてならないよ

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2010/5/31

#9 dream  Rock N Roll


「今 三十五歳になって映画『ウッドストック』をみてしみじみ感じる
ぼくはあの頃この映画の何をみたかったのかを
それはまぎれもなく四十万人の観客をみたかったんだ」

(鈴木博文『九番目の夢』新宿書房 1991年より)

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クロスビー&ナッシュ77年のライヴ作は ザ セクションの
選抜組にドラモンドとリンドレーが合流した力強い演奏が聞
きどころ ジャケット写真も ”聴衆たちとともに” という
彼らの思いを 高らかに告げている

2010/5/30

ローリング・ストーンズという孤独  Rock N Roll

黄金期を支えた名ギタリストであるミック・テイラーが脱退し
て 新たにギタリスト探しをしながら録音が進められた76年
のLPだ そんな過渡期の作品だったせいか 全体に漂う隙間
が 切ない

メンバー全員が未来を前に立ち尽くしているような印象を受け
る この録音が始まった時 ミックもキースもすでに31歳

世界一のロック・バンドになった
使い切れないほどの金を稼いだ
好きなだけ女と寝た
シャンペンの風呂にも入った

俺たちを知らない奴は いない

しかし 自分の子供に不倫をなじられるという設定の「愚か者
の涙」に ミック・ジャガーの迷いが投影され
ハンナ・ハニーという女の子を巡る回想録とでも言うべき
「メモリー・モーテル」に 彼らが通り過ぎてきた歳月が染み
渡っている

(拙者著の『my favorite of UK Records』より)

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2010/5/29

神のみぞ知る?  Rock N Roll

ストーンズ『メイン ストリートのならず者』の
リマスターCDのUS盤を 遂に本日購入しました

先日このlogで話題にした「ダイスを転がせ」の
ダブル ドラムズ説は 今回のパーソネル データ
ではチャーリー一人のみとなり 逆にこれまで
ジミー ミラーのみ表記されていた「ハッピー」で
のドラムズは ミラーとチャーリーの二人となって
います!

何だこりゃ? と驚くのもつかの間
いつも言ってることですが この新規パーソネル表記
も今ひとつ信憑性がないわけでして(苦笑)、、、
やはり 自分の耳(註1)を信じるしかありませんね

いずれにしても最高のロック アルバムに相応しい
謎がまた増えました(笑)

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註1「自分の耳」

デラニー&ボニー『モーテルショット』に添えられた
小倉エージ氏のライナー(98年)は 渾身の力作だ
詳細なクレジットがされてないアルバムだが 氏は
”自分の耳”で これはECのギター これはメイソン
の手癖ギター あれはグラム パーソンズの声といった
具合に確かめていく じっくり聞いていくと頷ける部分は
大きい そうそう 最後の曲「long way from home」で
スティヴン スティルスの声が一瞬聞こえることは 
あまりに有名な逸話でした^ー^

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ツアーの合間のひとときに回されていたテープで構成された
まさに”モーテル ショット”は 69〜71年頃の彼らの旅の
克明な記録だ 古いブルーズやゴスペルそしてカントリーが
まるで旅へのきざはしのように歌われていく



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