2021/5/21

インストミュージカル燃えがら姫制作日記-6 配役、事前録音と思いついた演奏形態  音楽


誰もが知っている童話、シンデレラの物語をベースに制作した本作。
登場する人物は、皆さんがご存じの通り...だが、
原作には”具体的に”は登場しない設定もした結果、、

燃えがら姫(シンデレラ)
お父さま
お母さま(実母)
継母
義姉-1
義姉-2
魔女のお婆さん

王子様
家来-1
家来-2


合計10人。
彼らがセリフをしゃべるのだ。
ついでに、”ざわめき”という瞬間役?もあったっけ。(笑)

つまり、10役の配役が必要で、しゃべるのは楽器! というわけだ。

サックス教室を縁とした制作でもあり、まず初演の役は管楽器でいくことにした。

さて、ブログタイトルにある事前録音とは何か。

映像内の字幕とセリフと演奏を同期させるには、テンポが決まっている必要がある。
どうしよう?

考えた末、あらかじめ各映像分数にあわせ、テンポクリックを活かした演奏デモ音源を作成。
それを使って、セリフにあたるメロディを事前に録音。
役柄にあわせて多少のエフェクト処理をした後、
方チャンネルのテンポクリックを
方チャンネルのメロディを映像に仕込む。
ライブでは、ドラマーにだけにテンポクリックを送り演奏する。
この方法を、音響担当のかっちゃんと練り上げた。
と言っても、私は言いっぱなしに近いのは推して知るべし。

そんなわけで、配役=事前録音ミッションとなった。

このチームは、ほぼアマチュアで活動しているメンバーが多い。
アマチュアだからどうのこうのはナンセンスだが、やはりレコーディング等の経験がない。
そういった経緯もあり、先の10役を5人で実施することにした。
コロナ禍で、飛沫防止カーテンのコックピット内。
限られた時間。
いつもに増して、楽器の鳴らし方、しゃべり方が必要だった演奏。
みんな本当に頑張りました。

本編見てくださ〜い。

しゃべるのは楽器!


さつきちゃん作予告編


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2021/5/16

インストミュージカル燃えがら姫制作日記-5 Satuki-目の前にいた奇跡の描き手  音楽


2020年11月から曲作りを始めたものの、”そのうち何とかなるだろ〜”の映像部門の具体案は置き去りのまま日々が過ぎる。
曲作りを急いだのは、年内に済ませたかった大事な『録音』のためでもあった。
この録音がどういうものだったかは後述したい。
二班に分け、少なくとも最初のチームの録音は、何としても年内に終えておかないと間に合わない。
これを逆算して、結局は12月10日頃にはほぼ全曲の作編曲、オケ・譜面作りを終えたから、結局ひと月ちょっとで、ボツも含め60曲書いた。
常に『映像はどうしよう?』の不安を持ちながらの全力疾走だった。

ところで。
現在は諸事情で休止状態だが、昨年から隔週土曜日の朝、イチナナというライブ配信をやっていた。
終了時間はお昼過ぎ。終了間際、午後イチのクラスの(サックス)教室メンバーである”さつきちゃん”が現れる。
気の利いた美味しい物を探してくれる名人だから、さつきちゃんと私と音響担当者の分のお昼を買ってきてと頼む。
イチナナの音響担当者のひとりは、その後も今日まで、突拍子もないこのプロジェクトを、ひとり黙々と陰で支えてくれて来た”かっちゃん”だ。
かっちゃん、さつきちゃん、私。
イチナナがなければ、このメンバーで一緒にお昼を食べることはあり得なかった。

食事中の話題はもっぱらミュージカルのこと。
映像をどうしよう⁇
影絵的手法がいいんじゃないかなと思うの。
影絵、いいですけどね、残りの時間考えるとセンセ(私の事)大変ですね。
子供だましの下手なことはできないし、影絵って言ったって、撮影となると費用も準備も相当ですよ。
間に合わないのでは⁇
人形を作ってみようか⁇
とにかく私、人形を試作してみるから...

そんなやりとりに、たまたま居合わせたのがさつきちゃん。
言ってみれば、イチナナの後にレッスンを入れていただけの偶然。
お昼を買ってきてくれる役目を引き受けてくれた偶然。
さつきちゃんはデザイナーで、これまでの私の活動においても美術担当として大活躍してくれてきた。
彼女のセンスは素晴らしく、何よりも言わなくても意図を正しく汲んでくれる理解力には助けられてきた。
しかし、さつきちゃんはただいま子育て真っ最中。5歳と3歳児の母。
頼みたくても頼めないからこそ、全くのノーマークだったのだ。

2、3回お昼を共にした暮れも押し迫る頃。
買ってきてくれたハンバーガーを食べた後、
『とりあえず、私、人形を試作してみますよ。(時間的に)あまりお役に立てないと思いますけど。』とさつきちゃんがつぶやいた。
私を気の毒に思ったに違いない。

こうして、私は欲しくてたまらなかった描き手を奇跡のように見つけたのだった。
しかも何と目の前に存在した。

2種類の予告編で、さつきちゃんの美しい影絵アニメーションをご覧ください。
タイトルの燃えがら姫も手書きです‼

燃えがら姫 Cinder Princess(Trailer)


さつきちゃん作予告編


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2021/5/16

インストミュージカル燃えがら姫制作日記-4 曲作りに励む  音楽


2021年5月5日より配信スタートした、
インストミュージカル 燃えがら姫 2021年3月21日初演版には、
最終的に42曲のオリジナル曲を配した。
訳あって1曲落としたが、収録は43曲。
うち2曲はフリー演奏だから、実質41曲。
作曲期間は、2020年11月と12月のおおよそふた月。作ったのは60曲ほど。
当初は、既成曲を自分でアレンジしたものも用意したが、結局は没にして、結果全曲オリジナルとなった。
自惚れは承知で敢えて書くと、既成曲を落とした理由は、必要がないから。
ただそれだけ。

全体は
●ストーリーボード(昔々あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました 的な部分)
●その中にある登場人物の会話、独り言など
●さらに続くストーリーボード

これらで構成する『シーン』が43。
シーンごとに1曲ずつ曲を作ればいいのだな、とプランニングしたのは2020年10月末。
途方もない曲数の多さにたじろいだ。
誰にも頼まれてないことなのに(笑)果たしてできるのかと一瞬天を仰ぐ。

締め切りは2020年内。あとふた月で作らないと、来年3月21日のライブには絶対に間に合わない。
曲作りは創作なので、思いつかなければ予定通り進まない。
が、それでも予定通りやるしかない。
これは誰にも頼まれていないだけの仕事。
仕事なら書ける。
曲作りなら自分にはできるはず。
唯一の不安点は、しばらくまとまった曲作りをしてこなかったこと。

開始!
コロナ禍で毎日たくさんの時間だけがあった。
朝起きて、習慣の毎日掃除機かけ&拭き掃除の後は、9時頃からひたすらキーボードとコンピュータの前。
午前中に最初の1曲とデモ用のオケ、譜面の3点セットができるというペースで1日3曲。
作曲はともかく、あとふたつの作業付きが辛い。
これを1日3曲のペースで進める。
それでも日が足りないが、4曲目になると脳みそが火を噴く。
実際頭部だけやたら発熱という症状も出て、コロナに罹患したかと思ったことも。

1日の終わりには、スマホのボイスメモに明日作るシーンのアイデアを吹き込む。
メロディの断片、リズムのパターン、雰囲気とか。
ボイスメモの内容が良ければ、次の日の1曲目は必ず作れ、その後の2曲も行ける。
そう、曲を書くことが予定通り実現できたのは、寝る前の執念のボイスメモの力かもしれない。

Facebookで公開したが、私は曲をコードパターンでは作ることはあまりない。
とりわけ、今回は既にセリフというものがある。
歌の歌詞とも違うセリフ。
これをうまくサイコーの(笑)メロディに載せなきゃならない。
鼻唄と、唯一弾けるコード楽器である下手なキーボード相手に、最初のセリフにメロディを載せる。
曲の調さえ知ったこっちゃないし、コードも適当。

一番最初のセリフは、シーン1の

『今度お母様が、いらっしゃることになったよ』
こーんど
おかあさまが
いらっしゃることに
なったよ

開始10分くらいでこの一節ができた。
それに対して

シンデレラ
『まあ嬉しい!お父様ありがとう』
まあうーれしーぃ
おとうさま
ありがとう
ありがとう
ありがとう
(ありがとうは3回。これが音楽!)

できた‼

あとはその後のストーリーボード
『シンデレラは嬉しくて、お父様に抱きつきました』が
映像に流れている時間はだいたい8小節。
イントロは8小節。

テンポはミディアムの8ビート。
ウッドベースのアルコを配したらいいだろう。

1,2分の小品が多かったからできたとも言うが、後半に向かうほどセリフは増え、簡単でないことはすぐにわかった。
しかしこの日々はひたすら楽しかった。
何もない砂漠に、ゼロから何かを作っていくこと。
しかも、おおよそ頭に浮かんだものが形になっていく喜びはこの上ない。
この世にこんなに楽しいことが他にあるだろうか?
ない!

リンクは、魔女のおばあさんのセリフにメロディをつけているところ。

セリフメロディ模索中(燃えがら姫 )


燃えがら姫 Cinder Princess(Trailer)


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2021/5/15

インストミュージカル燃えがら姫制作日記-3 シンデレラのポテンシャル  音楽


お芝居という方法をやめ、残るはアレしかない。
以前から小規模にやってきた、映像を使うというテ。
ただし、映像というものがどれだけタイヘンかはよーくわかっている。
その一番の理由は、作り手を確保すること。
確保するだけでなく、できれば面白がってやってくれ、ついでに自分の作る音楽を好きでいてくれ、ついでに皆まで言わずとも意図を汲んでくれる感性を持った人。
そんな贅沢な。ま、そこはとにかく後で考えよう。
最悪自分で作ればいいやと、スキルもないくせに、とにかくそこは後で考えればいいさということにした。
とにかく音楽、音楽。

取り上げたのは、シンデレラ。誰もが知っている童話。
昔の記憶と共にヒラメキはしたが、あくまで思いつき。

作るのは、音楽の作品。映像作品とは違う。
音楽的な意味でのテンポ、リズム、グルーヴ(うねり)が必要だ。
だからこそ、その根幹を流れていく部分は、誰もが知っているお話であることが望ましい。
この意味は実際をご覧いただければ、なるほど!と思われるはず。

ストーリーには、辛い日々、まさにあり得ない夢物語、男女の純粋な愛情、(笑)etcのてんこ盛り。
ドラマティックで、音楽を書くには手を付けやすい。
ただし、私は原作にない結末を作った。
音楽を作るのに、そのことは必要なことだった。
なぜか?
乱暴な言い方をすれば、玉の輿にのって終了!というシンプルさには、ツッコミどころも物足りなさもあるから。
そこに大小なり内省的な意味があったとして、その時にはわからなくてもいい。
後でわかればいいし、わからなくてもいい。
とにかく、音楽を聴いて、観て欲しい。
自分はインスト奏者。
インストミュージックを尽くしたい。
それには、語らずとも皆が知っているシンデレラは、サイコーのナビゲーターになる!そう確信したのだった。

私は図書館に行き、シンデレラを数冊借りてきた。
手にした数冊は、どれも素晴らしくシュールなものばかりだった。

脱線するが、自宅のすぐ近所にある市の図書館の小さな分館。
子供用の図書が充実しているが、絵本でも漫画風のものはほとんどなく、司書の方々の物を見る目の深さが素晴らしい。
その通りの絵本たちだった。

燃えがら姫 Cinder Princess(Trailer)


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2021/5/14

インストミュージカル燃えがら姫制作日記-2タモリさんのジャズ・オペラ  音楽


お芝居をやってみてもいいなと思いついたわけは、母校の先輩、タモリさんの影響だった。
その昔、『今夜は最高』という番組があって、その中で「桃太郎」を素材にジャズの名曲に日本語訳をつけ、オペラ(ミュージカル)形式でやったのだ。
主役の桃太郎役は、何とジャズボーカリストのマリーンさん。
女性です!
大人気、美人シンガーが、肉襦袢&ズラでよくやったなあと驚いた。
さすがの歌唱力だった。
マリーンさんの本音はわからないが、タモリさんの突拍子もない発想力、その人望とジャズ愛に、マリーンさんは共感して納得して受けられたに違いない。そう信じている。
桃太郎は、素晴らしかった!可笑しくてクレイジー、何より選曲が最高だった。
誰もが知ってるよね?の曲もあったが、セロニアス・モンクの曲に歌詞までついていた。
その歌詞は、もちろんセリフだ。
タモリさんは、タレントであると同時に、最高のコメディアン、芸人。
これだけのことをやるための音楽力、何よりオンリーワンの発想力がタモリさんには備わっていらっしゃる。
人がやっていないことをやる。
人が思いつかないことをやる。
まるで啓蒙本の決め台詞のようだが、そんなことは当たり前。
ついでに、そこを褒められるなら、ダメ。
そんなことを思いながら、シンデレラの素材に向き合った。
そして、芝居方式はやめた。
ジャズオペラ 桃太郎
https://youtu.be/eXTv4eC-hKc


2021/5/13

インストミュージカル燃えがら姫 制作日記-1 原点は学芸会  音楽


トシがバレるのはどうでもいいとして。
40数年前、在籍した小学校で定例の学芸会があった。
卒業する6年生の演目のひとつが、シンデレラだった。
衝撃はシンデレラ役が、体格のいい男子生徒!だったこと。
さらに、硝子の靴を履くではなく、ドレスを着る!!というオチのおまけつき。
私は、このギャグにも似たお芝居にいたく感動した。
これを思いついた先輩に、そして謝恩会(だったはず)という場にも関わらず、このキャスティングとストーリーのカスタマイズを許した学校の自由さに。
だからこそ、この衝撃をその後ずっと覚えていたのだ。

制作の動機は実はそこだった。
だから最初は、インスト奏者であるメンバーでお芝居をしながら、楽器でセリフの応酬をしたら面白いかな?くらいだった。

でも...
自身の教室の25周年の一念発起での制作とはいえ、音楽的な負担以外をメンバーにかけるのはよくない。
そう考えなおし、ならばどうしよう?
アイデアを練り始めたのだった。



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