大宮駅から電車で南に向かいました。風が南にたなびいていたからだと思います。

目的の電車を待つ途中背中側のホームに列車が入ってきました。多分かなり遠くの地域から上野を目指したのだと思います。寝台特急「北斗星」でした。
ホームにはカメラを提げた若い家族が2組いて、機関車が入ってくるなりそれを取り囲んでいました。どう見ても鉄道お宅とは違うようで、多分子供にせがまれての撮影だったのでしょう。

私もちょうどその時鞄にカメラを忍ばせていたので、思わず一緒にレンズを向けてしまいました。私は国内の鉄道の事はほとんど解らないのですが、機関車に付けられた流れ星のマークが「北斗星」のシンボルであろう事は想像できました。
なぜ人は鉄道にひきつけられるのでしょう。そのたくましい行動力が元になっているのかもしれませんが、もしかすると遠い旅のロマンを感じているのかもしれません。
私自身、昔家族の一人が北海道から戻る折その寝台特急「北斗星」に乗ってくる帰りを上野駅まで出迎えた事があったと記憶しています。いや思い違いかもしれません。これから北海道へ向かう時に見送りに行ったのだったでしょうか。いつもは飛行機で行き来していましたので、その時の様子が馬鹿に頭にこびりついていました。
その折、何かとても寂しいものを感じていました。今日見た「北斗星」長旅に疲れた寝起き姿を窓越しに眺められました。それを見て吸い寄せられるようにレンズを向けてしまったのかもしれません。
実は今日鉄道を趣味とする、初めてお会いする方の所へ行く途中だったのですが、ホームでの出来事がとても嵌ったシチュエーションのように感じられてしまいました。

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