この間、地元ではやらないローリングストーンズの映画を六本木の映画館へ観に行った。
翌日、40年前19才の時世話になった新宿の大久保にあった看板屋の社長(故人)の
奥さんに挨拶がしたくて彼女と行ったんだが昼時で不在だったので近くにあった中華料
理店で食事をしていたら、しばらくすると風采のない男女四、五人のグループが入って
きた。席に着くとメニューも見ずそのうち男が店の女店員に何かわからない声を発した。
聞き返す女店員、男は何度も言うが私にも聞き取れない。どうも支那人のようで思わず
食べていたラーメンの箸をとめ彼らに向かい「アー、チャイニーズ?」と言うと頷いた。
続けて「キャンユー、スピークイングリッシュ?」とたたみかけたが首を振るだけ...
女店員に紙に書かせたら?とメモ用紙を彼らに渡すと何やら書いて女店員が見たが頭を
ひねって分らんという顔をした。私も見せてもらうと二文字が書かれて火の文字と火ヘ
ンにつくりが上に口、下に内という奇妙な文字であった。私も妻も分らない「絵を描い
てみれば?」とも言ったが日本語の分らん支那人達だから言っても無駄だなと苦笑。
どうゆう経緯で日本にいるのか知る由もないが、言葉の通じない異国で若い彼らの姿に
自分の新宿時代を重ね支那人とはいえ同じ人間として何か感じるものがあった。
前日の六本木でも小さな中華料理のチェーン店で食事をしたんだが店の女店員は支那人
か韓国人らしかった「いらったいませ^^」「なんにし・ま.すか」日本語のイントネ
ーションが違う。
新宿の大久保ここらあたりは韓国人もいっぱいで、ヨン様グッズや韓国の食品や衣類、
化粧品他を売る店もあり、今、韓国へ留学している長女のこともあり試しに入ってみる
とケバケバしい色使いの商品が所狭しとあった。菓子コーナーに韓国製なのかハングル
表記のロッテのガーナチョコがあったので近くに居た若い男の店員をつかまえて「この
ガーナチョコレートってさ、僕が小学生の頃、初めて旨いと思ったチョコレートで確か
マイルドグラインド製法とかいってなめらかな口当たりがうたい文句だったんだよ。
もう50年くらい昔の話でさ、いまや球団もあるすごい会社になったんだね。」とお愛
想したら彼は目を丸くして「そ、そうなんですか?」と嬉しそうに笑った。
店内を一巡してさして買うものもなかったが100円のアカスリをチップがわりに一枚買
って出口へきたら別の女店員がいたので「あのさあ、今僕の長女がソウルにいるんだけ
ど韓国語でアリガトウってなんて言うのと聞いたら「●□、▲XHっTR@〜^^」と教え
てくれたがうまく聞き取れず何度聞いても分らん状態で「ありがとう^^」って礼を言
って店を出た。
歌舞伎町を抜けると安売りのドンキホーテがあったので初めて店内に入ると天井まで
積み上げられた度胆を抜く商品の山。人が行き交うのも面倒な狭い通路で4階までぎっし
りと様々な商品で埋まっていた。行きはエレベーターで帰りは何も買わず階段通路で下
ったが彼女が例の火災事件のことを話し何か起きたら恐いよねと言った、何か息苦しい
店だった。
>つづく

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