いつまでウダウダシリーズ・最終章!
年末、母知人来訪で話したもんだからみんな病院に行きだしたぁ〜! 笑
認知食止めにはいいかしら・・・
「寝てばっかりだから誰が誰だか判らなくなるんだよ!」
と言われた今日。 笑
・・・
「お待たせしました」
資料を携えて部屋に入ってきて名刺を差し出した。
「いろいろお話を伺っているんです・・・。こちらは噂で数百人待ちとか聞きますので、どうも敷居が高くて・・・」
「こちらの入居基準は担当委員の判定会議で決定しますので、実は申込み順じゃないんです・・・そのご家族の情況も含めて判定させて貰いますので。ただ、申込みを出される方は、大体あらゆる施設に申込みをされますので、こちらで空きが出来てご連絡差し上げても『もう他に入居したから』なんてケースが多いんですね・・・現状のお申込みされている方の状況を調べる方法がありませんので、数百人待ち、という数字になってしまうんですね。即入所されるケースも多いんですよ。」
担当のOさんは話を端折ることなく丁寧に説明を始めた。
そして切り出してみた。
「母は人工透析で骨折しましてね・・・歩けなくなるという前提でいろいろ探してみてるんですけど。看護体制とかで、特養老は受入れしない、という方向なんですよね?」
「・・・そうですね・・・こちらは夜も看護士は待機しているんですけれど、なんていうか、介護施設というのは当然医療行為を行えず・・・
患者さんは受け入れしない・・・という事が通常ですね施設は。
以前、ここの入所者の方で透析を受ける事になって、シャントの手術のために入院し、ここからしばらく送迎したということはありました。最終的には再度入院されていますけれど。」
「車椅子の送迎、というシステムはどうなんでしょうか?」
「ないことはないんですが、ここからの送迎が週に三回の前提で行われた事はないんですね・・・つまり、介護サービスとして、居宅の方をワゴンRの改造車で送迎・・・タクシーと同じような事、福祉タクシーと同じ扱いですね・・・。私もそれで送迎させていただいていますけども。」
「透析患者というレベルはもう該当外なんですかね〜・・・。」
「たぶん介護認定では、要支援2、要介護1だと思うんです・・・歩けなくても・・・。どうですかね〜・・・こちらでは介護度5の方が58人、介護度1の方が4人ですね・・・。介護度5と言うのは・・・」
そこで口を挟んだ。
「あぁ、伺いましたよ他の所で・・・胃瘻とかですよね?」
「そうなんです。寝たきりでお腹の脇からポンプで胃に食料を注入するんですね・・・あと、点滴の様に上に食料をぶら下げて、口に直接流し込むとか・・・こんな言い方はなんですけども、もうお迎えを待つ、という方々ですねぇ〜」
彼は少し興奮したように見えたが、少し辛そうに視線を落とした。
そうなのか・・・
まさに末期であることが老健、介護施設との違いなのか・・・
少しずつ心に核のようなモノが芽生え始めていた。
「現実的に寝たきりの家族のために仕事を失うと言うことも勘案されてもいいんですけどね・・・行政はソコまで行ってないですよね現実は・・・。」
「本当ですね・・・」
彼はそう言ってうつむいた。
「ということは人工透析で歩行困難、という家族は居宅介護で決定!ということですかね?・・・」
そう・・・確信めいてボクは少しずつ心の準備、覚悟をしだしていたのかも知れない。
彼はそれには返事せずに居宅介護の実際、介護施設サービスの内容を細かく説明しだした。ケアマネとしてこの施設の担当のものをご指名していただくことで、利用範囲が広がる、とか・・・。
不可避的に行わざるをえない事の事例と料金体系であるとか。
「でも・・・」
彼は意外なことを言った。
「前例がないと言うことは、判定会議に、つまり、ご入所の申込みをされてから始まることですから、もう入所できない、と言うことではないんですね!時代としてそういう体制をこれから創る、ということもありますし・・・ただ、私のレベルではそういうことしか申し上げられませんけれど・・・」
それで充分だった。
彼の気遣いの発言が、本当にそういう方向をもたらしたとしても、ボクの心は固まりつつあった。
「そうですか・・・そこまで言っていただけますか・・・ボクは自分の心のあり方を固めるために・・・決意するために・・・お話をお伺いに来たのかもしれません。ありがとうございました。」
彼は黙ったまま立ち上がり、頭を下げた。
・・・
車に乗り、師走の街を帰宅の途についた。
何処の施設も懇切丁寧な説明だったな・・・
行政の中の福祉という範疇、介護がビジネスとして咀嚼され、システム化されているんだな・・・知らないところで。まだまだ不備はあるんだろうけれど。
あまりの勉強不足を恥じた。
同時に、レベルを考えずに「預ける」という方法論に行き着こうとしていた事にも恥じ入った。それは逃げであるとは思わないけれど。
かすかにしか見えない先のデキゴトではあるけれど、彼らがいる限りはやれるだけやってみよう・・・今までだって、なんだって淡々とこなしてきた粋なbinnちゃんじゃないの! 笑
まぁ、どうなるのかわかりませんが。
しかも、今そう思っているだけだけど 笑
追記:「NOT ALONE THE BATTLE!」は、作家村松友視の学生時代流行った、彼のプロレスモノの短編のタイトルではなかったか?
プロレスのタッグマッチ、2対2、3対3でのバトルで、危なくなったらマットを這いずるようにコーナーの仲間のところへ戻りタッチ!あるいは、敵を散々痛めつけて優位のままで仲間にタッチする。
「NOT ALONE THE BATTLE!」「決して独りで闘うな!」とは、タッグマッチの基本なのでございます。
そう疲れたら、仲間に頼っちゃえぇ〜〜 トイウコトデ!

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