車をエントランスに着け、荷台からレンタルの車椅子を降ろそうとしてハタと考え、病院の車椅子を取りに行った。車椅子を持ち上げなくて済むから。笑
助手席のドアを開け、オフクロを抱きかかえて下ろそうとすると、いつの間にかヘルパー的な案内の女性が車椅子を支えてくれた。
レントゲンを撮り、診察。
退院以降骨が変なことになっていないか?という診察だ。
結果は異常無し。
「このまま足に加重を掛けず、車椅子での生活を続けてください」
という、ありがたいようなありがたくないような整形医の説明。
モニターには骨が映し出されている。
今更だが
「何処を骨折したんですか?」
などと質問するアタシ 笑
だって腰と足の付け根の箇所がモニターされていたからだ。
大腿部じゃなかったのね・・・
受付の会計で待っていると、エントランスから怒鳴り声がする。
「いいんだよ!歩くんだよ!」
「だってお父さん・・・」
車椅子に乗せられた父とそれを押す娘@同年代か?だった。
真っ赤なブルゾンに身を包んだ派手なオヤジの足はくるぶしから曲がっていた。手には松葉杖。
娘は車椅子を元の位置に戻し、オヤジは歩き始めた。
「お父さん!トイレはこっちでしょ!」
「いいんだよ!これで!」
怒鳴り声の二人に待合室の客が振り返る。
「ここに座るんだ!」
「だってトイレ!」
オヤジはロビーのチェアに座った。
そのとたん、娘はフラフラと床に倒れ落ちた。
(あ!失神だ!)
「頭大丈夫ですか?」
案内係りの男女が駆け寄り車椅子に乗せる。
遠めに見ていた若いピアスにーちゃんは驚いて最新型IPHONを床に落としちゃった!
緊張が走ったロビーの静けさの中で、そのプラスティックの壊れる音が響き、今度は全員がそちらの方を見た。
派手なオヤジは認知症もあるのだろうか、娘の倒れるのを無表情で見ていただけだった。
会計が済み、オフクロをロビーの真ん中に待たせて車を取りに行き、またエントランスの正面につけると、先ほどのヘルパーさんがオフクロをいつの間にか車のところまで押してきてくれていた。
「ありがとうございます〜・・・さっきの・・・娘さんですよね?」
「そうなんですよ〜娘さんもここの内科にかかっているのに・・・」
暗に親子の関係を示唆した。
人前で声を荒げたくなる状況も良くわかる。
だが、以前のボクも似たような状況のときは、周りのことを考えてしまうのだ。
というより自分のことだ。
そんなのカコワル〜 ミタイナァ~
まぁ、それぞれダケドね!
目前の失神を見たのは初めて!というお話でしたぁ〜!今日もがんばろう!

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