2005/4/18

VRMスクリーンショット加工の系譜(2/3)  誉め殺し
連載第2回。前回はこちら

● 転換期

かろうじて存在はしたものの、ネットVRMユーザーのある種の「自主規制」によって継続するムーブメントまでにはいたらなかったVRMスクリーンショット加工。その「タブー」を破り、現在に至る潮流の口火を切ったのは、拙者の知る限りはranmei掲示板においての出来事なのである。従って、VRMスクリーンショット加工のコンテストがそこでおこなわれることは、必然なのだ。

3/30の拙稿でも少し触れたが、ranmei掲示板立ち上げ当初の常連投稿者にT-ハシ氏がいる。氏のWebのプロフィールを真に受けると中学生のようだが、なるほど、いつの時代も暗黙のタブーを打ち破って(良くも悪くも)新しい何かを生み出すのは若者の向こう見ずなエネルギーなのだ。
残念ながら、由羽氏のコメントにもあるように、ranmei掲示板は容量が少ないので、T-ハシ氏の当時の作例はログ流れに失われてしまった。そのうちの1つが、以前に触れた「同じ風景の歴史的な変化」を題材にしたニ葉。決して流麗な出来ではなかったにせよ、その発想の自由さに正直驚かされたものである。
で、氏のもう1つの、というか氏の最大の売りだったのが、よく言えば斬新、悪く言えば落書きレベルまで加工されたVRMのスクリーンショットだった。印象に残っているものとしては、VRM3第5号所収の高層ビルに突っ込む飛行機だとか、急流滑りをした電車が水しぶきを上げるシーンだとか、とにかく破天荒。随分楽しませてもらった。蛇足ながら、この「急流滑り」こそが拙作動画"JRSICKPARK THE RIDE"の元ネタだったりするのだが。

なにはともあれ、氏のいささか度を越したVRMスクリーンショット加工作例の連発が、ここまで論じてきた「タブー」を破壊(破戒?)し、「あぁ、こんなことが出来るんだ」「こんなことをしてもいいんだ」といった具合に多くのネットVRMユーザーの関心をスクリーンショット加工に向ける起爆剤となったとすることは、決して過大評価ではあるまい。もちろん、PC・グラフィックスソフトの進化によってネット&鉄道雑誌上で盛んになったいわゆる「ウソ電」ムーブメントの影響も大きいとは思うが、ことVRMに関していうと、拙者にはT-ハシ氏との楽しい日々が思い起こされるのである。

ところで当のT-ハシ氏本人は、やはり若者の特権というか、既に興味の対象をVRMから他の何かに移してしまったようだ。よもや彼が確信犯的に今日の状況を生み出すべくranmei掲示板で暴れていたとは思えない(実は当時、拙者はそれを真面目に疑っていた・苦笑)のだが、彼が自分が発端となった生まれた爛熟期の加工スクリーンショット作品をどう感じているか、機会があれば伺ってみたいものだ。

<つづく>
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