2006/12/2

電車区のある街/十衛門氏  霊魂補完計画

以下はI.MAGiCレイアウトコンテスト2006参加作品のレビューです。作品は結果発表のページからダウンロード可能です。

3〜4年前のレイアウトコンテストであれば大賞だったのかも知れない、というのが初見の感想。つまり、そのくらい、VRMユーザーの技術が全体的に進歩したんだなぁ、と思わされる作品である。

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TOMIX規格レールの定石に忠実に、実に丁寧に作られたレイアウトであり、ゆえに今回の参加作品の中で最もリアル鉄道模型よりの作り方がされた作品であるとも言える。

少し考えさせられたのは、作品そのものよりも、むしろ作品タイトルについてかも知れない。

本作には“電車区のある街”という表題が掲げられている。確かに、電車区はある。街もある。が、少し違和感を覚えてしまうのは、電車区と街がそれぞれ鉄橋を挟んで8の字ループのそれぞれの円に分断されており、デザイン的につながりが弱いからだろう。いわゆる定尺(1800x900mm)に収めることに主眼をおいた結果とは思うが、街の存在感に比して電車区が目立っていないのも、一因かも知れない。

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しかし、上掲スクリーンショットのように、電車庫を望む内部からの風景を切り出して見るとその出来栄えは中々のモノであり、ボクの言う違和感の要因が作品そのものに問題があるのではなく、作品と作品タイトルのミスマッチに起因することがおわかりいただけるかと思う。翌年以降のレイアウトコンテスト参戦を目論む読者諸兄におかれては、これを一例として、作品タイトルの付け方にも少し配慮してみて欲しい。

冒頭にも書いたように、3〜4年前であれば、本作はレイアウトコンテスト大賞級の作品であったと思う。そのくらい、完成度が高い。それが入賞を逃しているのは、やはり、VRM4の表現力が、かつてのVRM3に比して桁違いに大きくなっており、それに応じてVRMユーザー全体のレベルも向上し、かつ、それを見る目も肥えてきているからである。

個人的には、本作や花形見鶴太郎氏の作品のような、純リアル鉄道模型レイアウト的なアプローチの作品群に今後も期待したいのだが、入賞を狙う諸兄におかれては、まずは十衛門氏の完成度を目指していただきたい。その上で、花形見鶴太郎氏がやってみせたようなVRMならではの仕込み(ヘッドマーク・方向幕の切替・信号閉塞など)へと進めていくのが翌年のレイアウトコンテストへ向かってのロードマップと言えるだろう。
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