2005/3/30

時空間連続レイアウト@キハポスト  誉め殺し
啓明氏は真に才人だと思う。

2005/03/25から連載(だよね?)が開始された「時空間連続レイアウト:桜崎物語」にはちょっとしたカルチャーショックを受けた。正直に言うと、VRMレイアウトで(長いスパンでの)時間の遷移を表現するという着想はかく申す拙者も持っていたので(だから、先を越されたことがあまりに悔しく、礼を失する覚悟で氏のBBSにその旨を書いた)その着想自体に驚いたワケではない。感銘を受けたのはその「見せ方」にである。

このへんは、おそらく近日中に一太刀浴びせねばならぬ(殺人予告だな、これじゃ・・・)しおじ氏の手腕にも通じるものを感じる。一言で言うとそれは「極めてユニークな発想や高度なテクニックを、そうとは感じさせずにさらりと見せるスマートさ」とでも表現すべきところ。この点、思弁的・衒学的に過ぎる拙者としては多いに見習いたいと思うし、またVRMユーザー諸氏にも彼らをこそ目標として精進していただきたいと願う。ちょっとこれでは雑把に過ぎるので、自分語りが混じってしまうことを覚悟の上で、つまりこれまでの自身の手法への反省も踏まえて蛇足を加えよう。
VRMレイアウトに限らず、ネット上に何かを晒す行為には概ね以下のような意図が意識的にせよ無意識的にせよ存在する、と思う。

 - 顕示(他者と異なる自分を見せたい)
 - 操作(自身の意図により他者の意思に影響を与えたい)
 - 練磨(他者の批評を受けて自身を向上させたい)
 - 複製(自身の知識を他者に分け与えたい)

一般的に上2つは否定的に、下2つは肯定的に受け取られる概念かとは思うが、拙者は特にどれが良いとも悪いとも思わない、人間なら誰もが抱いて当然の思いだから。また、これらは、ある瞬間にどれか1つの状態にある、といった類のものではなく、濃度は異なれどもブレンドされているのが普通だろう。
が、現実には大抵の場合、ネット上に晒されたモノを受け取る側は、晒す側の意図を上記4つのどれかだと決め付け、上の2つは拒絶(仮に「ウザ反応」と呼ぼう)し、下の2つは警戒(同「キモ反応」)される。かくして、晒す側の目的は多くの場合は晒す側が投資した時間や労力ほどは得られないのだ。投資対効果を改善するには、如何にして受け取る側が本能的に察知するこれら4つの要素を、表現手法の中にうまくブレンドし(晒す側が本当はどう思っているかはこの際どうでもいい)ウザキモ反応を制御するか(完全な抑制は不可能にしても)にかかっている。
この点、啓明さんの手腕は本当に見事だと思う。桜崎物語に限って言えば、受け手の心理障壁を解きほぐすのどかな舞台設定と適度なユーモアがあり、それでいながらこの企画の核心とも言えるVRMとリアル鉄道模型の差異(特にVRMならではのアドバンテージ)についてはツボを外さない。本稿もそうだが、いたずらに無用な言葉を増やして読者の混乱を招くことの多い拙者としては、学ぶべき点が多い。ネットVRMユーザー諸氏も、今後とも、啓明氏の発想やテクニックもさることながら、その見せ方に注目していって欲しいと願う。

余談ながら。
VRMレイアウトの柔軟性を利用して時代変化を表現するということについては、実は先行事例がある。正確な日時はログが流れてしまっていてわからないのだが、一時期ranmei氏のBBSに独創的な加工スクリーンショットを数多く晒していたT-ハシ氏の作品にそのような趣旨のものがあったことを記憶している。かく言う拙者も、それを見ていつかそのような動画をいつか作ろうと思った次第。リスペクトを込めて、書き記しておこう。
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