気動車と桜 & 上越線風レイアウト/埼京線もどき氏
2006/12/7 | 投稿者: ghost
以下はI.MAGiCレイアウトコンテスト2006参加作品のレビューです。作品は結果発表のページからダウンロード可能です。
VRMによるデスクトップNゲージレイアウトの設計・製作を酔狂で唱導し続けてきたボクとしては、非常に興味深く感じた二作品。まずは、600x900mmというシビアな制約を自身に課してレイアウトコンテストに挑んだ、埼京線もどき氏の蛮勇(?)に表敬。
表敬した上で、やはり、敢えてこのサイズで並み居る猛者に挑むのであれば、少なくとも拙デスクトップレイアウトプラン集程度の密度には至るべきであろう、というのが正直な感想です。
そもそも拙プラン集は、リアル鉄道模型化を前提としていますから、過度な部材投資になってしまわぬよう、必要最低限の部品での情景としての成立を目指しています。レイアウトコンテストの場合、そういう配慮は無用なはずですから、レイアウトサイズを抑える分、密度最大を狙わないと、少なくとも審査員の目を奪うのは難しいのではないでしょうか。

一方で、ここまでのレビューにも書いてきたように、どちらかと言えば「鉄道シミュレーター」としての使われ方の方が優勢に思われるVRMユーザー界隈にあって、「鉄道模型シミュレーター」としての活用事例を増やしていく(鉄道模型シミュレーターとして使うべきだ、という意味ではなく、あくまでも“バランス”の問題です、念のため)という意味において、このようなスタイルの作品は、ボク的には歓迎すべきものでありました。
翌年以降も、こういうスタイルの作品がレイアウトコンテストに出てくると面白いとは思うのですが、どうしても写実的な表現(=鉄道シミュレーターとしてのVRM)を用いる作品の方が高く評価される傾向は否めないようです。
いっそのこと、レイアウトコンテストの部門の切り口を、VRMのバージョンではなく「鉄道シミュレーター部門」と「鉄道模型シミュレーター部門」にしてみるのも面白いかも知れません。前者は、風景からシステムに至るまで、現実の鉄道も模すことを目標とする部門であり、後者は、リアル鉄道模型実装に耐え得る工学的な特性を満たすことを目標とする部門、のように。
現在のVRMユーザーの実力からすると、そういう部門設定はちょっと敷居が高過ぎますかね?
2006/12/23追記
新快速氏による本作のレビューにもご注目あれかし。
http://black.ap.teacup.com/sinkaisokublog/70.html

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