2005/11/13

#19 熱血度120%−はやぶさ殿(後編)  VRMユーザー紳士録
前編はこちら】

VRM侍(以下侍): 具体的にどういうところに留意すべきでしょう。
はやぶさ氏(以下は): まずは実物をよく見ること、観察する眼を養うことが大切です。バラストの色も幹線とローカル線では違いますし、本線と側線でも違いがあります。山間部と沿岸部でも差異がありますよね。まずは自分の表現したい「世界を明確にする=見つける」です。で、気に入った情景を見つけたら、まずはよく見る。
侍: そういう観察をはしょってノリだけでやっちゃうことが多いので、耳が痛いです(汗)。
は: とにかく実物の世界には、物凄い量の情報が詰まってますから、自分が納得出来るまでよーく観察して下さい。時間が許せるのであれば、絵に描いて欲しいな。自分の目で実景をよく見て、どんな色なのか考える。で、どの絵具を使えば良いのか、また考える。で、具体的に色を作る。この色を作るってのが大切で、これがその作者の個性と表現力を養ってくれますから。
侍: ついつい面倒臭くてデフォルトのカラーパレット使っちゃうんだよな、これが。
は: 所変われば品変わると言います。キャンバスに向かうときは絵具と筆、PCではカラーチャートとマウスです。同じ事なのです。唯一違うのは中か外か。写生している時、絵に描こうと思って見ている対象物は、自分の目で実際に「見ている色」です。そして、そこから得た色は自分自身が実景から「感じた色」なのです。
侍: なるほど。そういうことは考えたことがありませんでした。ボクはどっちかと言うとインドア派というか、有り体に言えば引き篭もり気味なので、あらためてフィールドワークの必要性を考えさせられます。

● ローカル風景/蒸気への思い入れ

侍: ローカル線の風景に特化している、という点でもはやぶささんは異色の存在であったと思うのですが。
は: 僕は・・・良いのか悪いのか判らないけど、昔から住んでいる所が田舎ばかりで、何故か右見て左を見たら「あ、キハ58だ!!」って所に縁があるんです。筑豊では日田彦山線。美作では姫新線。今の寝屋川でも昔、片町線がローカルな雰囲気を醸していたし。で、やっぱりキハ58が居たし。だから、僕にとってはローカル線は心象風景と言えますね。キハ58のアイドリングとタイフォンが子守唄なんです。
侍: アレで眠れますか?(w
は: 物心付いた頃から、身近にローカル線があって、心の隅々まで刷り込まれていて、鉄道=ローカル線なんです。だから、あのヘロヘロレールと茶色のバラスト、所構わず生えてくるペンペン草が見ていて妙に落ち着くし安心できます。
侍: 地形テクスチャで、その辺にもこだわっておられましたものね。あれには、ボクもかなり影響を受けました。
は: 都会のレイアウトは結構誤魔化しが効くでしょ。でもローカル線はそうは行きません。田舎は田圃と畦道と茅葺屋根の農家と川と池と林と森ですから、これをVRMで表現しようってんですから、ハッキリ言って無理・・・じゃなくて難しいです。
侍: 現時点ではVRMの収録部品群はどちらかと言えば都市/郊外に偏っていますもんね。
は: だから良いんですよ。奥が深いし。レイアウトの題材としてこれほどヤリガイのあるモノは無いですよ。テクスチャーでも思いっ切り遊べますし。
侍: しばしばネタにさせてもらってますが、蒸気機関車についてはどうです?
は: うーん、デコイチデコイチデコイチデコイチデコイチデコイチデコイチ・・・
侍: あー、ハイハイ。そのへんで。
は: ま、気長に待ちましょう。VRM4の第2号にTomixの島式ローカルホームセットが収録されたでしょ。ターンテーブルもやっとリリースされたし、I.MAGICはいずれやってくれますよ、必ずね。D51に関してはチョッと越えなければならないハードルが沢山あるのではないですか。どのカマを採用するかでも色々あるでしょうし、東の498か西の1、なのかそれとも200か。バリエーションも相当ありますから、版権云々よりもモデルが選択し辛い気が・・・結構リクエストはある筈ですから、これもいずれ出てくるでしょう。ね?I.MAGICさん!!

● はやぶさ氏の今後の活動は?

侍: ボクも一度参加させてもらいましたが、ユーザーオフの主催にもいろいろご活躍ですよね。
は: いや、庄内でのオフではお世話になりました。とっても楽しかったです。っていうか、「ghostさんは、絶対に来ィーへんわ」と思ってました。だって忙しそうやもん。自分では暇みたいな事言うてるけど、実はちゃうやろ?
侍: そのへんはご想像にお任せします。まぁ、VRM侍の更新頻度/密度がすべてを物語っているように思いますが、それはさておき。はやぶささんのオフ会についての思い、というものをお聞きしたいのですが。
は: ネットでの交流ってある意味便利だし、一昔前では考えられない世界でしょう。家に居ながら全世界の人達と情報交換出来るって凄い事ですよ。でも、相手の人の実像を知らないままで交流を続けて行くのって何か抵抗ありませんか。折角知り合った仲間です。同じ趣味を持ったモノ同士、たまには顔を合わせて膝を突き合わせて話すのも悪くないですよね。どんな人なのかも判るわけですし、全てではないにしても。いいモンですよ。後の交流にも弾みがつきますし。
侍: ボクは元来出不精ですし、何より情に欠けているので、はやぶささんのその人と人の交わりに対するエネルギッシュさには正直頭が下がるんですが。
は: 僕自身とっても気になるんです。いつもBBSとかで話をするけど、顔も見た事ないが、どんな人なんやろって。もう気になりだしたら男も女も関係なし。夜も眠れない程気になるんです。だったら会いに行こうってなるんです。これで一件落着です。だから、これからも続けて行きたいですね。新たに参加を表明してくれている方も居ますし。ですが機会が出来れば絶対やりますから、みなさん是非が参加を!!目指すは非公式ではなくてI.MAGiCも巻き込んでの公式オフ!!で、本家Webに記事をUPさせる!!です。
侍: 公式オフとは大きく出ましたね。でも、I.MAGiCは何気に同人ノリ的な空気も漂わせているので、やろうと思えば意外に早く実現するかも知れませんね。
は: 侍さんは今日から実行委員長でよろしく。
侍: だから、ボクは出不精で引き篭もりなんだってば・・・まぁ、考えときます。で、話が元に戻るんですが、発展的解消のその先には何があるんでしょう。
は: 新しいWeb「遥かな轍」で公開している音源ですが、どれも皆貴重なモノです。キハ達のエンジンアイドリング音なんかは、VRMでも音源ソースとして使えるものです。ですのでどうぞバンバン使ってやってください。ただ、サーバーの容量の加減で近いウチに引っ越す予定ですので悪しからず。また、公開音源も予告なしで変更する場合もありますから欲しい音は早い目にダウンロードをお願いします。メールを頂ければ別途配布もさせて頂きます。
侍: 静かなムーブメントとして、音源派のVRMユーザーも育ちつつあるようですから、今後の展開が楽しみですね。では、そろそろお約束のヤツを。まずは、誉め殺したいVRMユーザーをご紹介ください。
は: まずは何と言っても啓明さんです。考察も奥が深いし、努力家でいらっしゃいます。彼の存在が無ければ、僕はVRM界からとっくに姿を消していたでしょう。そして、しおじさんです。2004年のレイコンに木曽路をモチーフにしたレイアウトを発表されましたが、あの国道19号らしき平行道路。あれ凄いですよ、もうそのまんまです。特に中央西線を右にカーブしながらオーバークロスする辺りなんかは、唸るどころか呆れ返ってしまいました。
侍: 御両所には、ボクも常々刺激を受けています。
は: それと番外でもう一人、おいちゃんです。彼の根気強さ、我々の世代には無いものです。特に今、青春を謳歌されている学生諸氏、しっかり見習ってください。
侍: では、最後に。はやぶささんにとって、ズバリVRMとは何でしょうか?
は: オモチャです(笑)・・・ってか、だったのですがそうではなくなりました。うーん、今は上手く言えないですが、今後の人生を左右しかねない素材とだけ言っておきましょう。
侍: まぁ、左右され過ぎて人生を棒に振らない程度に。
は: そら、キミやろ(w。ずーっとダッシュ続けてるけど大丈夫なん。たまには息抜きしぃーや。じゃないと俺らが付いて行けへんがな!!
侍: これでもかなり遠慮してペース落としてるつもりなんですが、そう見えませんか。
は: ・・・たのむでホンマに。
侍: ありがとうございました、近いうちにまた大阪でオフやりましょう。

注)本稿はQ&A式のメールのやり取りを元に、対談風の記事にまとめたものです。かならずしもご協力いただいたネットVRMユーザーの発言そのままを反映しているわけではありません。文責はすべてghostにあります。
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2005/11/12

#19 熱血度120%−はやぶさ殿(前編)  VRMユーザー紳士録
本日はネットVRM界のアニキ、こと、この方をお招きしました。

VRM侍(以下侍): お声がけが遅くなったことをお詫びします。この企画では「ご自身で自分語りを十二分にされる方」は優先度を下げていたので。
はやぶさ氏(以下は): 快く受けさせていただきます。

● 突如の発展的解消宣言、その真意は?

侍: 簡単に自己紹介をお願いします。
は: イスカンダル生まれのペンギン村育ち。風の谷在住。愛車は犬のヨーゼフ。座右の銘は「ザクとは違うのだよ、ザクとは」です。
侍:
   〃∩ ∧_∧   ハイハイ ワロス ワロス
   ⊂⌒(  ・ω・)  
     `ヽ_っ⌒/⌒c   マッタク・・・カンサイジンッテヤツハ...
        ⌒ ⌒
は: ・・・大阪生まれの筑豊、美作、河内ごった煮育ちで、現在は大阪在住の34歳ですばいじゃけェでっせ。
侍: 見事にごった煮ですな(笑)。
は: 一部の方は良くご存知だと思いますが、長距離の大型トラックドライバーです。1年間の最高走行距離は、な、何と21万6,580km、2万km/月ペースです。総走行距離は延べですが、少なく見積もっても200万km以上。地球何週分ですかね?
侍: お月様まで2往復半してお釣りが出ますな。ひとつ、今後とも無事故で。
は: VRM歴は意外と短くて、V3の4号リリース時からですから・・・2年くらい。某大型電気量販店で買ってくれと言わんばかりに陳列されていた第4号が目に止まりました。
侍: パッケージがキハ181系ですもんね。
は: そうそう。おぉ?何じゃこれ?Tomix???20mx20mの仮想空間に夢のレイアウト???シロク二!?りゅ、流電???す、凄い!!と言う事で即購入。高いな、とは思いましたが・・・。
侍: VRM3第4号でハマッたという方は他にも多そうな気はしますね。
は: 実はこの頃は自分自身を取り巻く環境が非常に不安定だったこともあって、何かに縋りたい気分だったのですが、殺伐とした日々を過ごしていた時にVRMと出会って、少し大袈裟ですが、かなり救われましたよ。とうの昔に潰えてしまっていた鉄魂を取り戻すきっかけにもなりましたし。で、少しずつ自分を取り巻く色々な問題を解決して行って、今の自分があるわけですが、チョッと一息付きたい時はVRMでレイアウト作って気分転換していました。この頃はVRMに負う所がかなり大きいですよ。で、全てがクリアーになって、自分の身が軽くなった所でネットにも顔を出すようになったんです。
侍: さて、そんなはやぶささんがWebのタイトルを改められ「発展的解消」を宣言されました。その真意を解しかねているVRMユーザーが結構いそうに思うのですが。
は: 結局は時間的に苦しいからなんです。だって週始めに家を出たらもう暫く家に帰って来ない訳でしょう。酷い時は1ヶ月以上出っ放しって事もあるくらいです。
侍: お仕事柄、厳しいでしょうなぁ。
は: だから、VRMどころか鉄道模型さえ殆ど触れなくて。不本意ではあるけれど、一旦全部断ち切って仕切りなおしするんです。で、また、VRMに対して情熱が湧いてくれば再開しようと考えてるんです。
侍: 命削ってまでやるモンじゃないですからね、VRM。ボクが言うと説得力に欠けるかも知れませんが。
は: 加えて、最近キハ58の追っかけにハマっていて。こっちは待ってくれないので、専念したいというのもあるんですよ。
侍: 確かに。ボーッとしてると形式消滅しますからね。
は: そこに自分のWebがVRMを謳っているのは自分的に宜しくないのです。だからVRMの呪縛から自分を解き放ちたかったってのが理由です。で、発展的解消というのは、完全に辞めた訳ではなくて、再開するときには以前よりももっと凄い力を発揮できるようにする為の充電期間に入ったのだと思って頂ければ幸いです。なんか支離滅裂ですが、いずれ復活しますので、それまでは静観していて下さい。
侍: 無理に引き止めませんよ。気長に静観させてもらいます。
は: 場合によっては戻ってこないかもですが(w。
侍: 場合によっては待ってないかもですが(w。
は: !!

● 地面演出の雄の作風に迫る

侍: そういうワケで、微妙なタイミングでのご出演となったんですが、はやぶささんのVRM作品は寡作ながらエポックメイキングなものが多かったと思いますので、いろいろ伺わせてください。まず、印象派の絵画を思わせる地形テクスチャの活用が思い浮かぶのですが。
は: 啓明さんにも同様の評価を頂いた事が有るのですが、自分では意識した事はないですね。ただ「折角使えるのだから利用しない手はないよな」って思った訳で。テクスチャーをコチョコチョと書いてるウチに楽しくなって来て、気が付いたらモネやセザンヌの色使いに似た感じになっていたと言うだけで。
侍: モネだのセザンヌだのがさらっと出てくるところを見ると、そちらの筋にも造詣がおありで?
は: 小学校から高校まで油絵専門の先生の元で色々と勉強してました。
侍: その上、blogを拝見するとドラムも叩いておられたとのことで、随分とマルチですね。
は: そういう意味では、色使いに関しては持論みたいなのがあって、それがテクスチャーに現れていると思うのです。VRM3付属のテクスチャーって2種類あるでしょう。3号までの頃の明るいモノと、4号で採用された彩度を少し落としてあるモノと。でもどっちにしてもチョッと地味ですよね。で、何か良いのは無いかなと思って見付けたのがghostさんの作ったTomix対応のテクスチャーでした。あれのバラスト表現が凄く気に入って、随分使わせて頂きました。
侍: 地形テクスチャーの活用に関して、何か読者の皆さんにアドバイスをいただけませんか。
は: テクスチャーの活用は「絶対やるべし」いや「やらな勿体ないでェ」ですね。僕自身、特に難しい事はしてませんし。別にPaint ShopとかPhotoshop等、専門ツールがなくてもテクスチャー書き換えはできますから、是非実践して欲しいですね。

後編へ続く】
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2005/10/24

#18 マジ・ボケの究極ブレンド−ころすけ殿(後編)  VRMユーザー紳士録
前編はこちら】

● ころすけ師匠のアイデアを聞いてみよう

VRM侍(以下侍): VRMに話を戻します。ころすけさんはネットVRMユーザーとしては比較的に新参ながら、非常に密度の濃いコンテンツを多く公開されています。一方で、VRM4関連のネタはまだまだ少ないですし、同様にVRM2以前のネタはネット上にほとんど残っていません。このことについて、どう思われますか。
ころすけ氏(以下こ): 以前に比べればある程度の情報は手に入るようになったと思います。VRM2を買ったときは、正直な感想として「こりゃーとんでもなくマイナーなゲームを買っちまったなぁ」と思いました。どんなクソゲーでも、熱心な愛好家によってなんらかの情報公開があるのは普通ですが、あまりの情報の少なさに、窓の社などでダウンロードできる、個人が作成したお遊びソフト系ぐらいのノリで販売された類かと思っていました。
侍: I.MAGiCさんのノリには、大なり小なり、いわゆる同人系的な部分がありますから、その印象は必ずしも間違ってはいないように思います。
こ: VRM4を購入する時にも「VRM4」というキーワードでネット検索しても、I.MAGiCさんの公式Webが表示されたぐらいでした。その内容も、0号は実験的な要素が強いような感じのことが書かれてあり、今後のパッケージでこういう機能を盛り込んで行こうと思っているが、あくまでも予定なので、必ず実現できるとは限らないのでそんときはスマンとか書かれており、結局これといった情報もありませんでした。
侍: 私もまったく同じ印象でした。正直も、ここまで馬鹿正直になるとどうかな、みたいな感じで。
こ: 初めてVRM4から購入をしようか迷っている方からすれば、マイナスイメージを持つ方が多かったことと思います。素人であればあるほど、どうせ買うなら最新版でという考え方の人が多いと思いますが、こう情報がなくては判断する材料がないですから。ころすけも、これは賭けになるかも、VRM2の悪夢再来になるかも、と思ったりしたものです。結局ころすけが参考にしたのはVRM3について書かれているサイトでした。追加パッケージが充実してくると、かなりいろいろなことができそうだなと、スクリーンショットや動画から見て取れました。
侍: 2005年の上半期にVRM4を購入した人の多くは同じ思いだったんじゃないでしょうか。VRM3がこうだったんだから、VRM4もそうなるだろう、みたいな。冷静に考えると、全然根拠ないですけど。
こ: でも無理ないかな、とも思います。大抵のゲームは攻略という目的がはっきりとしているために、ユーザーがWebとかを作りやすい感じがします。しかし、VRMのような自由度の高いシミュレーションとなると、使う人によって様々なスタイルがあり、しかも、必ずしも開発した側の想定範囲内で使用するとは限らないわけで。
侍: 間違いなく、ころすけさんのネタの一部は「想定範囲外」でしょうね。
こ: VRM自体をプレイすることが主目的な人、というのは意外に少ないのかな、と思います。たとえばNゲージレイアウトの設計に使うぞ、という人は、ある程度さえVRMを使いこなせれば困らないのであって、道具であるVRMについてわざわざWebを作る必然性がない、というか、どうせ作るならNゲージのWebなのではないでしょうか。
侍: それは興味深いご指摘です。私がVRM→Nを作ったのは、そもそもNゲージに興味があったからではなく、VRMというデジタルツールを鉄道模型レイアウトというアナログアートに活用する、というその相互プロセスに興味があったからです。これはこれで一定の価値があったと自負していますが、とは言え、同じスタンスを他の生粋のNゲージャーに期待するのは明らかに間違っている、というか、本末転倒ですからね。
こ: 結局のところ、VRMはシミュレーターという特性上、なにかしら他の趣味と兼用して使われることが多いのではないかと思っています。今ひとつVRMがメジャーになれない、表舞台に出てこられない理由がここにあるのではないかと。
侍: ころすけさんの見解は、VRM勢力の拡大を目論むネットVRMユーザーにとっては1つの試金石になる課題ではないかと思います。少し視点を変えて、ころすけさんご自身がするかしないかは別にして、こういうユーザー発のVRMコンテンツがあればいいのになぁ、といったアイデアはありませんか。
こ: 現時点ではVRMの与えられた材料の範囲で、できることは限られています。部品の組み合わせの違いで、お隣さんとは違う個性をちょっとだけ表現することもできますが、広い意味で見ればやはり「手間をかけたレイアウト=見せるレイアウト」「簡単に作ったレイアウト=自分が楽しむレイアウト」「複雑なスクリプトを使ってその動きを楽しむレイアウト」のどれかに含まれると思います。この中のどれかの方向性をコンテンツとして取り扱っていくしかなく、後は自分はそれらをどのように、何に使っているか、ぐらいしか表現のしようがないのです。悪く言えば「俺のご自慢のレイアウトをみてくれよ」ということに集約されていると思います。
侍: ある意味で最も個性的な見せ方を心得ておられるころすけさんのお言葉だけに、おっしゃりたいことはよくわかります。
こ: そんな中で、皆様のWebは大変健闘していると思いますし、いつも感謝しています。しかしながら、ベースがここまでできているソフトだけに、レイアウトだけではなくもう少し他の部分でも、ユーザーを遊ばせる機能が欲しいとも思っています。そうすればレイアウトに限らず、多くのコンテンツが生まれてくるかもしれないと思っています。
侍: 具体的にはどんな機能でしょう。
こ: 今でも、既存で用意されている部品をを開発者側の本来の意図とは違う方法で使いこなす、ということがおこなわれています。これとは全く別の意味で、それ単体では目的のない部品、たとえば「ブロック01」「平木板01」「波鉄板01」のような素材的な部品があれば、かなり自由度が上がり個性の違いを表現できるし、これだけでコンテンツができそうな気がします。また、車両のテクスチャーの変更ができると、かなり個性的な車両がネット上でやり取りされることになり、これまたコンテンツがこのネタだけで作れそうです。
侍: 同様の主張は他のネットVRMユーザーの方からもしばしば伺います。一方で、ある意味で「バブリー」な機能を付加しても、使いこなせるユーザーがほとんどいないのではないか、という反論もありえますが。
こ: お気に入りのNゲージモデルに忠実に再現されていれば放っておいても購入するコアなユーザー層というのがあると思うんです。それとは別に、何か自分の手を、意思を、個性を加えられるような付加機能があれば、新しい購入層を開拓できるのではないか、また、そういうユーザー層はネット上のVRMコンテンツを増やすタイプのユーザーだと思うんです。
侍: それは一理あるかも知れませんね。
こ: もちろん、これはユーザーの勝手な考え方であって、開発者側の都合でそうはいかないこともあると思います。その一方で、開発者側が今のVRMのスタンスのままでどんなに凄いものを出しても、そういうクリエイティブなユーザーは開発者側の都合なんかお構いなしに白黒を付けるんじゃないでしょうか。

● ころすけ師匠、新商売を考案

侍: 見事な斬りっぷり。十八番を奪われて、立つ瀬もありません。では、そろそろお約束の質問にいきたいと思います。まずは、ころすけさんの誉め殺したいVRMユーザーをご紹介いただきたいのですが。
こ: 実はほとんど皆様のサイトを見れていません。VRM4を購入してから半年経過するも、いまだに自分の中でこれといったレイアウト作成の経験もなく、皆様のサイトで公開されている美麗なレイアウトやスクリーンショット鉄道の豊富な知識、スクリプトの有効活用を見るとかなり凹みます(笑)。その為、あえて見ないようにしていることもあり、対象者がぜんぜん思いつきません。
侍: これまた、個性的なご回答をありがとうございます(笑)。では、ころすけさんにとって、ズバリVRMとは?
こ: これからの進歩・改良を期待できるシミュレーターであり、無心で取り組めるストレス解消時間を提供してくれるもの。Nゲージを初めてした人はきっと分かるかもしれませんが、簡単なループレイアウトを2両編成の列車がクルクルと走っているだけでも、なぜか飽きない。楽しい。作るという感覚をダイレクトに与えてくれるソフト。まだ、使い始めたばかりなのでこんなところです。
侍: 今後も破天荒なご活躍を期待しております。
こ: ghostさんも、VRMユーザーの脳に直接届くような高出力電波=ghost超常波を垂れ流し続けてください。それを防ぐ為のヘッドギヤを、ころすけがVRM4ソフトと抱き合わせ販売します。
侍: 仮にそういうヘッドギアが作れるとして・・・それをボク自身が被った方が早くないですか。
こ: 電波源が近すぎると焼き切れます。
侍: ありがとうございました。

注)本稿はQ&A式のメールのやり取りを元に、対談風の記事にまとめたものです。かならずしもご協力いただいたネットVRMユーザーの発言そのままを反映しているわけではありません。文責はすべてghostにあります。
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2005/10/23

#18 マジ・ボケの究極ブレンド−ころすけ殿(前編)  VRMユーザー紳士録
今回は、その独特のプレゼンテーションスタイルで我々を幻惑する、この方をお招きしました。

VRM侍(以下侍): よろしくお願いします。
ころすけ氏(以下こ): どうも。

● 謎が謎を呼ぶ、その正体は?

侍: まずは簡単に自己紹介をお願いします。
こ: 大阪生まれの、四国育ちで現在は、岡山在住。30代前半でやや突起物あり。
侍: 突起物?
こ: 凸。
侍: 了解(笑)。
こ: 職業は、特殊な部類にはいるかもしれません。公共窓口などでも「そんな職種があるんだね」といわれたり、あらかじめ用意されている職種一覧に、近いものがないので最後には「その他でええか」となります。そんな仕事です。
侍: ・・・どんな仕事なんでしょうか?
こ: 現在中四国地方で、個人でこの職種を専門にしている同業者は一人もおりません。そんな状態ですので、営業もろくにしてませんが、仕事が勝手に入ってきます。いいようにも取れますが、代わりの人がいないので、深夜早朝・盆正月・休祭日関係なく、携帯に泣きの電話が襲ってきます。その度に、ころすけもいしょに泣いています。ころすけのテリトリーは、北九州・中四国全般・関西ぐらいは走ります。1年間で4万kmぐらい走るといえば、その走りっぷりがわかると思います。
侍: うーん、ますますわからなくなりました。いや、わかる人にはわかるのかも知れませんが。
こ: 肝心のVRM歴は半年程度ぐらいでしょうか。実を言いますと何年か前に、ある日突然鉄道のシミュレーターがやってみたいと思い、VRM2だったと思いますが、ネットでのダウンロード販売に食いついたことがあります。
侍: あ、VRM4からじゃなかったんですね。
こ: 他のパソコンゲームのノリで、オープニングがあってカッコイイバックミュージックがズンドコなりながら、「初めて乗る」とか「つづきから乗る」といったような親切分かりやすい選択画面などが「表示されるんだろーなー」と思っていたら、画面の隅のほうにまるでCADやドローソフトでも扱うかのような、難解なメニュー群が並んでいました。使い始めて10分後には「これはもうアウト!」と判断している自分がいました。
侍: 先日も少し触れましたが、そういう期待を抱いてVRMを手に取る人は意外に少なくないような気がしますね。
こ: その時点で「さてと、こいつの処分をどうするべか」という方向へまっしぐらに向かっていったのです。なので、しばらくは、鉄道シミュレーターどころか鉄道自体になんの興味もなく過ごしていました。それで半年前にVRM4と出会い現在に至る、といったところです。
侍: 奇跡の生還をお喜び申し上げます。

● 気の向くままにVRM日記=玉子焼き説

侍: ころすけさんと言えば、マジネタとボケネタの混ぜ合わせの妙が秀逸であると常々感服しているのですが。
こ: ボケに狙いはまったくないです。自分の遊んだ後の絵日記、落書き、という方が、近いと思います。
侍: そうなんですか?
こ: VRMは、大空を自由に飛んだりミサイルをぶっぱなすフライト系や、見た目にど派手なバイク・カーレース系とは違い、本当にそれ自体、つまり鉄道や列車にかなり興味を持っていないと、なかなか見た目だけでは食指が動かない分野であるような気がして。
侍: それはおっしゃる通りかも知れませんね。フライト系もカーレース系も、コアなものになれば似たようなものでしょうが、少なくともその分野に特化した人でなくてもとりつく島はありますよね。一方で、鉄道系でライトユーザー向け、というのはちょっとないかも知れない。
こ: 例えて言うならば、ころすけのブログは玉子焼きのようなもので。
侍: ・・・また突飛な。その心は?
こ: 初めて料理をする人に専門的な数々の調味料の説明をしても興味をなかなか持ってもらえないでしょう。「おいしい玉子焼きを自分で焼いて食べる」の方がとても分かりやすいし、食べておいしければそこから料理に興味を持つという第一歩を踏み出すことになると思っています。
侍: まずはとっつき易いスタイルで、ということでしょうか。
こ: 自分は鉄道のことは分からないけどやってみた、VRMやっているうちに使い方についていろいろと分からないことがでてきたのでテストしてみた。テストしながら遊びも思いついた、ちょっとやってみた、おもろかった、調べて分かったことは記録でもしてみるか・・・の連続が現日記の核となっていると思います。
侍: 想像以上に、と言うと失礼やも知れませんが、御深慮あってのVRM日記なんですね。ちなみに、私なんかは大阪生まれの大阪育ちですので、何をするにもお笑い要素を入れたいという衝動にかられます。一方で、自分以外の、特に関東圏の方の書かれるものに対して「もうちょっとボケようぜ」と勝手なことを思うことがあるのですが、ころすけさんはどう思われますか。
こ: こう見えても、ころすけはクールに表現しているサイト/ブログにも、お笑いがあるサイト/ブログにも、どちらも「ハァハァ」します。どちらかと言うとクールなそれに憧れを持ったりすることもあります。
侍: そうなんですか?
こ: しかしクールできれいにまとめすぎると、だれそれさんのサイトに遊びに行くというよりは、きれいにまとめられたデーターベースを参照しに行くとといった感じになりますよね。そういう使い方になると、少し哀しい気もしてきます。
侍: そこですよ、そこ。「あなたのコンテンツはとても役立ちます」とか言われちゃうと、萎えるんですよ、なぜか。むしろ「オマエ、アホやろ」なんて言ってもらえると萌える。
こ: もちろん本当の意味で役立つサイトとは、そういったクールな作りにせざるを得ないのかも知れませんが。
侍: ・・・いや、失敬。師匠のおっしゃる通りです。

● 撮り鉄に秘めたメッセージ

侍: 少し話題を転じます。最近では、いわゆる「撮り鉄」にも随分と力を入れておられるようですが。
こ: 前述したころすけの仕事の性質により、日々遠くへ出張する機会が非常に多いです。遠方を駈けずり回るのであれば、なにかに利用できないものかと考えていたのですが、そこでVRMを始めたのが運の尽きで。
侍: と、おっしゃいますと?
こ: VRMを使い始めたのはいいのですが、部品をどこに使うのかが分からない。参考書もあるのですが、写真が小さかったり、写真が白黒だったり、設備自体の写真がどアップすぎて、結局それがどのあたりに使用されているものなのかがよく分からなかったり。
侍: あぁ、それは私もしばしば悩みます。部品を置いてみたものの、コレでいいんかいな?みたいな感じで。
こ: いわゆる「木を見て森を見ず」状態に、いろいろと不満があったわけなのです。そこで出張の機会を活用しよう、どうせなら、他の人にも見てもらおう、と。特に地方の人だと移動手段が車のみの人も多く、鉄道との接点がかなり限定されていることもあると思います。そういう方に参考にしてもらえるような、なんの変哲もない瞬間を撮影したものをお見せできればと思います。当面の目標は低く掲げて、200枚ぐらいアップできればヨシとしよう、ぐらいのスタンスですが。
侍: 200枚ぐらい・・・って。それ、結構な目標ですよ。
こ: 写真に風景が多く入っているのは、1枚の写真でもレイアウトのイメージ作りでほんの少しの後押しができれば「いいなぁ」というのがひとつと。
侍: 後押しになってますよ、きっと。
こ: それから、ころすけはオフロードバイクでテントとシュラフを片手に、よく旅をしたんです。自然が大好きで澄んだ夜空で星を見るためだけに、真夜中の林道でバイクを走らせていました。サルや狸たちによくぶつかりかけました。
侍: サルや狸?
こ: とにかく、自然の風景に思い入れがあるんです。それで「自然の中の鉄道」「鉄道のある風景」になっているのかな、と思ってます。

後編へ続く】
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