5/5六本木Brave Barにお越し頂いた方々、ありがとうございました。
さて、GW。
ここ数年はGWなどとは無縁な生活を送っている。
ライブが入れば、仕事が入る。GWだからどこかに遊びに行くという事も、あるいは帰省するという事もない。…というか、もはやその概念すら無くなったと言っても良いかもしれない。
幼い頃は、この5月の連休は待ちに待ったものだったのだが…思い返して見れば、特にどこかに連れていってもらった、あるいはどこかに遠出した記憶も特にない。友達は家族と遊びに行っていたり旅行に行っていたりしていた為、友達と遊ぶという事もできず、近くを流れる川に一人で釣りに行っていた記憶がほとんどである。
ポイントとなる部分は「一人」である。
淋しがりやの自分にとって休みに一人でいる事は、苦痛以外の何ものでもない(今はそんなことないけど)。
だから、釣りをしていたんだろう。釣った魚は即リリースをする。別に食べたい気持ちで釣りをしていたわけではなく、生き物と触れ合いたい…そう、淋しさを紛らわすための釣りだった。釣った魚一匹一匹に名前を付けてはリリースし、早朝から夕方までの時間を川のせせらぎに耳を傾けつつ、夕食を求めて家路につき、明日出会う魚の名前を考えながら就寝…
そんな幼少期のGWのある日、一匹の魚に出会った。
釣り上げた時の第一印象は「でっけえな〜」のただ一言。魚の種類は石斑魚(ウグイ)だったのだが、鯉かと思うほどの大きさだった。いつも通り釣り上げてから即リリースした。しかし、川に放っても自分の足元の浅瀬を離れようとしない。ずっと自分の足元の浅瀬をうようよと遊泳し、ついに自分が帰る時間まで自分の側を離れなかった。
当然、次の日もいると思い、朝6時くらいに釣竿片手に勇んで川へでかけた。前日と同じ場所でその魚を探す…が、いるわけもなく、少しがっかりした気持ちで釣り糸を垂らした。が、その日に限って釣れない。そのため少しだけ下流におりた場所に彼、または彼女ははいた。岸にうちあげられ、変わり果てた姿で…
その日は釣りをやめ、家に戻った。戻ってから何をしていたかは覚えていないが、その魚はもって帰り、庭に墓を作った。今でも実家の庭のどこに埋めたかを覚えている。きっと土に還っているだろうが、今思えばそのまま川に返してあげれば良かった。陸上で生活できない魚を無理に土に埋めてしまったのは、その魚にとってはいい迷惑だっただろう。些か可哀相な事をしたと今では思う。
さて、GWも遺すところあと2日だ。皆様にとって、素敵な連休になりますよう…

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