久しぶりすぎる更新になります。夏で細胞という細胞が溶けきってしまい、パソコンに向かう力がなかった…というのは言い訳です。まあ、大学生並に、更新に関しては長期の夏休みだった、という事で。
それより…
先週の金曜日の朝9時半くらいの出来事です。
まずその「出来事」から申し上げますと、東京都中央区。日本橋交差点(永代通りと中央通りの交差点)にて、仕事中に転倒事故を起こしました。全治2ヶ月程、肋骨3本損傷、胸部打撲、右肘の裂傷、および打撲傷です。情けない話ですが、とうとうやってしまいました。
状況の説明をしますと、現場の日本橋交差点に差し掛かるとき、車の流れもスムーズだったので時速40km弱出していました。それで、その交差点に差し掛かる時に車の流れが止まっているのと、信号が赤になっているのを目視で確認し、リアブレーキをポンピングし、交差点の停止線で停車できるように減速を開始。時速30kmくらいになったところでフロントブレーキのポンピングを開始しました。
…ところが
そのフロントブレーキのポンピング1回目でフロントタイヤがすべり、その反動で車体が若干浮き上がり、ほぼ180度逆ハンドル状態に。車体はスピードに乗って路面よりさらに浮上。あとはなすすべもなく、時速30km+αの時速のまま、アスファルトに車体ごと体が叩きつけられました。運悪く、逆ハンドル状態の車体の、そのハンドルの上に右胸部が叩きつけられ、それと同時に…分かりやすく言えば乳首のすぐ脇の肋骨がハンドルにめり込み、そのあとは自分の人生経験史上、かつてないほどのリアルな激痛に意識を失いかけました。
その、「フロントタイヤが滑った」原因
これは、早朝に振った雨です。濡れた路面の怖さは知っていましたが、ちょうどその事故現場付近は舗装しなおされている路面。たとえばマンホールの上なんかは濡れてると驚異的に滑りますが、東京都心部のアスファルトはそのマンホールと同じくらいの危機滑走面と化します。さらに、舗装しなおされた路面は特に。その路面に、重心を前にかけた状態でフロントでブレーキを捌いたもんだからコケて当然といえば当然です。
それを予想しきれなかった自分は、気づいたときにはものの見事に天地がひっくり返っていました。どうやら、歩道の段差にそのまま頭から突っ込んだらしく、ヘルメットも真っ二つに割れていましたが、そのヘルメットに守られてか、頭部には一切の損傷はありませんでした。その後はちょっと首も痛かったですけど大したことはありません。
自分は本社に即連絡。虫の息でオペレーターに事情を説明すると、救急車を呼んでくれてそのまま病院へ搬送。届け中だったお客様の荷物は駆けつけてくれた代理のメッセンジャーに託し、仕事的には事なきを得ました。
「自転車」というカテゴリーは、道交法では軽車両に属します。厳密に言えば、歩道を走ってはいけない、れっきとした車両なわけです。
日本ではさほどメジャーではないですが、この世界では自転車のレースが幾多も存在します。その最高峰(競馬で言えば凱旋門賞かな?)のレースで、ツール・ド・フランスというロードレースがあります。起伏の激しいコースでの戦いで、無論急な下り坂もあります。プロの選手になれば、その下り坂では…皆さん信じられないかもしれませんが、自転車で時速100kmに達する事もあります。普通自動車が…高速道路でも早い部類に入る速度で、あんなチンケな骨組みの自転車でそれほどのスピードが出るわけです。自分も、六本木通りの六本木交差点から溜池交差点に向かう下り坂ではペダルをガン踏みして時速50kmは軽く出ます。車とほぼ同じ速度です。その下り坂では、原チャリを余裕で追い抜きます(苦笑)これを車と言わないで何と呼ぶか…。
だって、いくら自転車といえども、時速50kmで歩行者と接触したら、その歩行者ははっきりいって重症間違いありません。下手すりゃ死にます。そして自分の命もどうなるかわかりません。
こんな危険な乗り物に乗っている自分にゾッとしつつ、もう二度と飛ばすまい、と誓う悟空がここにいます。なんてったって全治2ヶ月ですから。先週の土曜日…つまり事故翌日にビッグバンドの練習でしたが、音楽の練習というよりは激痛に耐える鍛錬の場でした。楽器吹くと痛いんです。だって、くしゃみ、咳、さらには笑うと右胸部に激痛が走るわけで…トロンボーンという楽器は右手でスライドを操作するので、痛みはなおさらです。とにかく楽器を吹くのには都合の悪い症状です。
というわけで今は、仕事を休んで安静にしています。うちの猫を抱きかかえる程度の事でも実は結構痛いんですけど、そんな可愛い猫たちに癒されながら一日も早く復帰できるように体を作っていこうと思います。
余談ですが、「日本橋交差点」はかなり交通量の多い所ですが、そこでド派手にすっころんでしまった事はかなり恥ずかしかったです。不幸中の幸いで単独事故なので怪我するのは自分ひとりで済みましたが、昼時だったら…と思うと血の気がひけますね。とにかくプロの自転車乗りとしては情けない気持ちでいっぱいです。
右肘からはドクドクと流血してましたが、顔からはゴーゴーと火が出ていた…そんな日でした。どんとはれ。
P.S 悟空関係者の皆様
ライブはスケジュール通り出演します。キャンセルはありません。リハ段階では痛がるかもしれませんが、本番では痛み止めの注射を打つなりしてステージに望みますので、これまで変らぬご愛顧を宜しくお願い申し上げます。また、新たな出演依頼も随時受け付けていますので、意思がございましたら早めにご連絡ください。アバラ骨がヘタったくらいで負けるかっつーの!

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