自分はトロンボーンを吹いています。
この楽器は、様々なジャンルで使用されます。クラシックからジャズ、ラテン、黒系音楽全般、民謡、演歌…などなど。
この楽器は、一般的には目立ちません。中低音域の楽器だからです。トロンボーンが入っていないホーンセクションを聞くと一発でわかるくらい音圧的に重要な楽器なんですが、やはり音の煌びやかさに関しては高音域の楽器には到底かないません。
そんな楽器だからこそ、どんなジャンルにも対応できるくらいの引き出しと技術が必要な楽器です。ひとつのジャンルにこだわってその道のスペシャリストになるのもひとつのテですが、プロともなると多種多様な音楽性を身に着けなければ生きていけません。
さて。本件本題の『アドリブ』
よく聞く『あいつはアドリブが効かない(テレビとかでは特に聞くかな?)』という内容とはまた別の問題です。基本的には一緒ですけど。
音楽でいうアドリブというのは、わかりやすく説明すると
「楽譜にないものを奏でる」
という内容です。
ジャズなんかやるとアドリブだらけ。譜割とコードだけ表記されていて、そこは自由に吹いて言いという事なんですが、これがなかなか難しい。基本的には自分のやりたいようにやっていいわけですけど、その曲のテーマ、唄い方、音質…全てにおいて筋の通った内容でなければ音楽的にはならず、音を羅列すればいいという問題ではないんですね。
自分は、基本的にはアドリブでやります。ビッグバンドみたいにきちんと譜面がある音楽は別ですが、自分が関わっている岡崎純次さんやショウジョウスタイルは、ソロはほとんどアドリブだし、トロンボーンの内容決めもアドリブで吹いてみて形にするという手法をとっています。もともと自分は出たがりの目立ちたがりなので、ソリストという立場にとっても憧れてアドリブを勉強したんですが、如何せんコードを読み取るのが苦手なものでうまくいかない事が多々ありました。
でも、たくさんトロンボーンを吹いてくるとその辺も理解できるもので、なんとなく次の展開がわかるようになるんですよね。
自分のアドリブは理屈立ったものではなく、勘を頼りにやります。基本的にその曲のキーがわかっていればフレージングはすぐ出てきます。それをどう歌い上げるかに重点を置いたら評価されるようになりました。
スローテンポの曲になると自分は2拍3連を多様します。メロのリズムをタメたいからですね。最初はシャッフルの崩しだったのが、気がつけば2拍3連でゴリっとタメるようになっていました。すんなり吹いてくれというオーダーがあればその通りにしますが、基本的には自分はウザいくらいにタメます。
というか、すげー長くなりそうなので、この続きはまた後日。ちなみにヒントは村田陽一さんのブルースから得ました。というわけで今日はお休みなさい。

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