今日の午後の出来事。
とある住宅街に届けがあり、その仕事を終えると待機指示。
むむ。こんななんにもないところで待機ってか…なんて思いながら、特に腰掛けられるような場所もなくとりあえず電柱にチャリをかけて、それのトップチューブの上に自分も寄りかかっておりました。
でもそれも寂しく、おまけに寒いのでどこかコンビニでも。。と思い、チャリでウロウロ。もちろんデカいメッセンジャーバッグを背負って。
で、交番の前も何回か通ったわけです。
その何回か目についにオマワリ登場!職質ってヤツですね。
オマワリ「さっきから何してるの?」
悟空「いや、コンビニを探してるんですけど」
オマワリ「こっちの坂上ったところにあるけど?」
そうか…。できれば坂は上りたくなかったからそっちには行かなかったけど、やっぱりそっちに行かなきゃならんかったんか…。くそ。仕方ない、ヒルクライム頑張るか。
悟空「ありがとうございます。こっちに行ってみます」
オマワリ「ちょっとちょっと…」
悟空「なんですか?」
オマワリ「この辺、引ったくりとか多いんだけど」
悟空「そうなんですか?」
オマワリ「そうなんですか?じゃないよ。そのバッグの中見せてくれる?」
めんどくせえ…。ただでさえごちゃごちゃしてんのに引っ掻き回されるのヤだな。
悟空「それは任意?」
オマワリ「見せられないの?」
悟空「俺の質問に答えてくださいよ。任意ですか?強制ですか?」
オマワリ「見せないともっと面倒な事になるから早く見せなさい」
これだからケーサツってのは…。何にも入ってるわけないし絶対謝らせて土下座させてやる。
…なんて思いながらバッグを見せる。
あーあー。地図をそんなに引っ掻き回しやがって。あー…せっかく整理してんのにゴチャゴチャんなるわ。このおっさんマジ覚えとけよ!?
ってな感じで悟空のバッグの中身を貪るそのオマワリを睨みながら、オマワリが「なんかいいもんみーっけ♪」的な表情であるものを取り出した。
メカニックトラブル用の工具と、パンクしたチューブとスペアのチューブ。
オマワリ「何だこれ?」
悟空「工具とチューブだけど?」
オマワリ「こんなもん何すんだ?」
悟空「チャリが壊れた時に使うに決まってんでしょ」
オマワリ「壊れたら自転車屋持ってけばいいだろ!」
悟空「ええええ???修理に金かけるの嫌だし、だいたい近くに自転車屋がない場所でパンクとかしたらどーすんの?」
オマワリ「押してくだろ、普通は」
…このオマワリはバカか!?と思いながら、それと同時にどうしようも無いくらいに日本の治安が不安になった瞬間でしたね。
オマワリ「大体こんな事そんな自転車でウロウロして何やってんだよ?」
だんだん腹が立ってきた自分は、モロでケンカ売り越しのタメ口で
悟空「仕事だっつーの。見りゃわかんだろが」
オマワリ「盗みか?」
悟空「はぁ?アホかっつーの。チャリ便に決まってんだろが」
オマワリ「まあとりあえず中(交番の中ね)入って」
悟空「入んねえよ。仕事中だっつってんだろが」
オマワリ「チャリビンとかなんとかわかんないけどとりあえず話聞かせてもらうから」
悟空「ハナシなんかねえって。オマワリが営業妨害すんの?」
オマワリ「盗むのは妨害しねえといけねからな」
…こんな無意味なやり取りが続き、ついには次の仕事が入ってきてしまったんですね。
でもオマワリが離してくれず、とりあえずコントロールセンターに
「今なんかしらないけど職質されてて次の仕事取りに行けないんですけど…」
って連絡したら、センターの人もなんで?みたいな感じになって、とりあえずそのオマワリに電話変わってって事だったからオマワリに携帯を渡して、センターの人間から説明を。
で、結論。
そのオマワリ、「メッセンジャー」っていう職の存在を知らなかったらしい。
…んま、マジか!?そりゃあ何言っても通用しねえわけだわな。でもケーサツともあろうもんが知らないってのも問題だわ。とか思いながら。
悟空「つーわけなので、もういいっすよね?」
オマワリ「(笑いながら)そんなのあるんだねー。面白いな東京は」
悟空、ついにブチ切れる。
悟空「おっさんよ、どっから来たのか知らねえけど人様疑っといてその言い草はねえんじゃねえの?まず謝れって」
オマワリ「ああそっか。ごめんごめん。もう(行って)いいよ」
悟空「土下座じゃボケがぁ!頭地面にこすれや巡査長殿よぉぉ!部下に示しつかねえだろぉ!?」
オマワリ「…すみませんでした(土下座しないにしろ、頭下げて謝罪)」
悟空も我に返るわけですね。
彼も、治安を良くしたい一心で、とりあえず怪しげな格好をしている悟空を捕まえたわけで。悪気はないんだよな、と。
それに彼にもプライドはあるだろうし。まあこの辺でいいや、と。
悟空「じゃ、急ぐんで。俺らの職業覚えててくださいねー(手を振りながら立ち去る)」
オマワリ「おお、頑張れよー!(オマワリも手を振る)」
因みに、このやり取りはだいぶ省略されています。省略しないと長くなりすぎてどーしようもないんで…。
それにしても、自分の稼業の認知度はまだまだ低いんだな、と実感。
東京で初めてメッセンジャーとして走った人が誰だかは知らないけど、今から10何年くらい前らしい。確かに日本での歴史は浅いです。でも、その初めて走った人も相当妙な体験をしたんでしょうね。自分なんかまだまだです。
そんなわけでとりあえずこれからも頑張ります。あのオマワリさんも慣れない東京で大変でしょうけどもっと頑張ってほしいと思います。ていうか、あのオマワリさん一体どこから来たんだろ?ケーサツって地方から都心とかに異動することってあるだろか…。なぞは深まるばかり。。。。

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