もう夏ですね。
ぼちぼち甲子園の出場校も決まって来ました。
先日うちの親と連絡があり、どうやら今年、悟空の母校の野球は久しぶりにいい感じらしく、甲子園に行けるかもしれないと。でも結局はベスト16(準々決勝)で敗退らしい。中途半端な感じです。でも頑張るのは良い事です。
悟空は、中学高校と吹奏楽でトロンボーンを吹いておりました。
吹奏楽にも大会があります。
冬はアンサンブルコンテストとソロコンテスト、何と言っても夏は全日本吹奏楽コンクールという一大イベントがあります。全国の吹奏楽部員は夏のこの大会を目指すわけです。大学生も社会人の楽団もこれを目指します。
地区大会、都府県大会、地方大会…と勝ち進んでようやく全国大会です。道のりは長いです。野球のように短いスパンで進むものではなく、地区大会は初夏(だったっけかなあ…)に行われ、全国大会の開催に至っては秋です。確か9月末だったと記憶していますが、その辺はあいまいです。
このコンクールの全国大会(中、高部門のみ)が、東京は世田谷にある「普門館」という場所で行われます。野球で言う甲子園みたいなもんです。実際、「吹奏楽の甲子園」なんて呼ばれてたりするみたいですけど、とにかくここの大ホールのステージに立つのは当時は夢でした。もう二度と叶わない夢ですけどね。
多分どの地域でもどの分野でもそうだと思うんですけど、強い(うまい)学校ってありませんでした?吹奏楽で言えば大阪のY川工業高校が有名ですよね。
で、それはうちの地元にもあるわけで。
なんか、もう何年も連続で地方大会に行ってるとかで。
どっかの音大を出た特別コーチが指導してる高校で、私立だし金のかけ方が違います。
確かに素晴らしい演奏を毎年披露してくれるし、悔しいですが文句はあんまりつけられませんでした。細かいトコ探せばそれなりに粗はありましたけど。でもそんなもんはあんまり関係ありません。
ただ、負けず嫌いが止まらない(負け犬のT吠え??)悟空は、そういう常識をぶち壊したくて仕方ないわけです。
トロンボーン吹いてるのがすごく楽しくて、その事しか考えてなかった高校時代。
もちろん吹いてるだけでも良かったかもしれませんが、やってるからにはそれなりに結果を残したかったという野心ももちろんありました。
高校時代はトロンボーンに明け暮れる日々で、授業そっちのけで朝錬とかそういうのばっかり。普門館にどうしても行きたい…と思っていたかはあまり覚えていませんが、トロンボーン吹いてるのが楽しくてしかたなかった事はよく覚えています。
ええと…。
はい。
頑張りはしましたが、一度も普門館へは行けませんでした。普門館どころか、県大会すら突破できませんでした(苦笑)
高校野球を観ていて、負けて、その場で泣き崩れる選手をよく見るんですけど、あの気持ちですよね。高3の時は審査発表の後、「あー、俺の3年間も終ったな」っていう、ある種安堵の気持ちが最初はあったんですが、次第に「俺の高校3年間は何だったんだ?」っていう虚無感に襲われ…。
気が付いたらリミッターが外れてて、涙腺フル稼働。ドバドバとまあ〜涙も鼻水も出るわ出るわ。きっと醜態さらしてたんでしょうね(苦笑)。でも「青春は爽やかに泥臭く」です!
まあ、あとで冷静に考えたら部活内で多大な温度差があった事も事実ですし、指導するべき立場の人間たちに主張の食い違いが多々あったり…。
そういう状況で全国に立ち向かうなどまず無理でしょうね。
それでも俺はよくやった、という気持ちもあり、だからこそ周りをもっと盛り上げるべきだった…と悔やんだりもするわけですね。
ただこの出来事が、自分が東京にでてミュージシャンを目指すきっかけになったと思うと、そういう意味では結果がどうであってもその当時の関係者には感謝の念は持っています。もし、万が一全国大会に行っちゃったらもうそれで終ってたような気がしてならないので。
そんなほろ苦い青春時代のお話。
もう夏ですね。
全ての生命が躍動する美しい季節です。
皆さんにとって、良い夏が過ごせますように。

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