今回は、「楽器の初体験」について。
最近の私はと言うと、連日レコーディングの手伝いが続いて疲労困憊しております。
ですが自分は、レコーディングは言うほど嫌いではない…いや、むしろ好きな仕事です。
自分の出す声。
これを客観的に聴くと、なんだかヘンな感じしません?(笑)
そう、レコーディングも全く一緒です。
自分では「こんな感じ」と思っていても、実はその「感じ」が全く違って聴こえているものです。主観性と客観性というのは、それほどの距離があります。どちらも自分で確認する事なのに、なんとも不思議なものです。
…さて、楽器の初体験。
お早い方は、幼少期にピアノやらバイオリンやら、その他の楽器。教育の一環としてやられてた方々もいらっしゃる事でしょう。
一概に楽器と言っても、例えばピアニカやリコーダーなんてもの立派な楽器です。
打楽器なんてものそうですね。
私の楽器初体験は、はっきりとは記憶にありませんが、おそらく小学生の低学年かと。
多分ピアニカ。
多分「キラキラ星」とか、「かえるの歌」とか、所謂「童謡」という類のヤツですね。
あ…ほんと何やったのか憶えてないや。…ま、いいや。
憶えている事と言えば、とにかくピアニカやリコーダー等、小学校で習う類の楽器がとにかく苦手だったという事くらいです。
頭が良くない私は、楽器の運指を憶える事が困難極まりないものでした。
まあねえ。。。
音は外す、ひっくり返る、そんな感じ。…あ、今でもあんまり変わらないですね(苦笑
まあ、でも楽しかった記憶もありますね。
結局、良し悪しを通知表を通して評価されてしまうんですが、楽しんだもん勝ちなんじゃないか、とも思うわけです。下手でも上手でも、とにかく楽しそうにイキイキとやれば、自然と評価に結びついた気がしますね。そんな音を出されると、多分先生も楽しくなるんでしょうね。
とにかく楽器類が下手だった自分ですが、音楽の通知表の評価は悪くなかったと思います。
なんで楽しかったか。。。?
当時はそれほど夢中になってたワケではありませんが、例えば次の時間が、大嫌いな算数の時間でも、それを忘れられた、とか。前の時間で先生に怒られても、それも音楽の授業の時間だけは忘れられた、とか。。。
そんな感じだと思いますが、音楽ってのはそういう効果もあるんだと思います。
「嫌な事を忘れられる」
「忘れる」事自体に解決性はないとは思いますが、それでも「忘れられる」だけで、充分な娯楽だったんだろうと思います。
楽器というのは、コントロールが難しいものです。声と違います。
難しいからこそ、もしかしたら集中するのかもしれませんね。集中すると他の事を考えなくなる。それで、聴いてる人が「すげー!」ってなれば、そりゃあ他の事なんてどうでも良くなります。達成感も味わえるし、理解度も深まる。
歌とは別に、楽器というのはこういう効果もあるんですね。
普段は使わない神経を使うわけですから。
ピアニカは問題無いですが、リコーダーって、同じ「ド」の運指でも音がひっくり返ったりするでしょう?でも、だから、ひっくり返らない為にその人なりに工夫するわけです。小学生でここまで具体的に考えてはないと思いますが、息の量を変えてみたり、歌口の咥え方を変えてみたり。考えてはいないにしろ、無意識に要領を掴んでしまってるものです。人間の持つ「学習能力」というヤツです。
楽器というのは、その「学習能力」が養えるわけですね。
考えるだけじゃダメで、それに対してどうすれば良いかという具体的な身体の反応がある。
これ、誰でも一緒です。みんな、少なくとも幼少期に一度は楽器に触れてますから。
もう一度掘り起こして、何に対してもノーマルだった頃に戻ってみませんか?
雑多なこのご時勢で、もしかしたら時間や世間への柵を忘れて夢中になれるスペックかもしれません。
何より、楽しいですから。

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