今回の旅は2日間。
「旅」か?と言われるとちょっとちょっと微妙ですが、とりあえず旅としておきます。
例えば長期間の旅になると、大体は最終日にどっと疲れが来るものですが、こういう短期間になると、移動が中心になるので連日、疲れている感じです。
さて、2日目。
岐阜〜長野。所要時間は約4時間。
東京〜岐阜よりは少しだけ近いですが、二日酔い、先刻のバスルームでの惨事が祟って遅刻。出足を遅らせたワタシは罪悪感から「今日は黙ってよう」と決意。。。
…が、決意も虚しく出発早々、開口。以後、基本的にしゃべりっぱなし。ワタシの頭は、イヤな事は3歩進めば忘れるようにできてるらしい。素晴らしい才能を神様は与えてくれたと思う。
ワタシの隣に乗ってた仲間(ウチのバンドのサイドラッパ/通称カズくん/油/合成着色料/動物占いは狸)は、早くも翌日の事を気にしてる様子。「だいじょぶだいじょぶ♪(軽いノリで)」という時は、大体が大丈夫でない時。わかりやすい。寝てる所をちょいちょい起こしたけど、彼は怒らない。でも、ごめんなさい。。。
Chang-Kengは運転しながら昨夜のつまみの余りモノの源氏パイとポテロングをポリポリ。。。
まあ、良く食う。
ワタシに太ってると言われるのにいい加減うんざりしたのか「ボク、生まれて一回も太った事ないです」と。そうか、ワタシは人の大小がわからんくらいにモウロクしてしまったのだな。
〜長野市内〜
とても、これから本番をやるとは思えないほどにぐったり。できれば善光寺を観光して蕎麦食って寝たい。。。が、そうもいかない。
やっとこさ着いた現場はお笑いの劇場と隣接していて、けっこう有名なライブハウスらしい。守衛室で受付済ませて入館。
ホール内はすごく冷えてるのに、楽屋がすごく温い。
あの温度差は楽器に良くないけど、どうしようもないのでとりあえずリハ終了後はビール。
こういう時は飲んじまうに限る。迎え酒上等。
バーカウンターの窓からの景色は、信州の山々。
タカヤは「山が見えるって良いね〜!」と連呼していた。
でもそうか。東京で生まれ育つと、山並みなんてのにはなかなかお目にかかれない。感動する気持ちはわかるけど、岩手の山奥で育ったワタシに言われても共感はできんのだ。ごめんよ。
〜本番〜
2日目ともあって、昨日よりは良い音出してた。2日目のが悪けりゃ音楽なんてヤメた方がいいので、当たり前と言えば当たり前だけど、ワタシは長時間の車移動で乾燥しきった唇が災いし、苦戦。(今日、ようやく唇が元通りになりました…。)こういう時は頑張らずに練習だと思ってやった方が良い事が、ワタシの場合はある。よって今回も。とりあえず無事に終わった。やってやった感は、ある。
〜帰路〜
本番も終わり、とりあえずさっさと片付けて酒。
ワタシはどこへ行っても酒だ。東京でも酒、岐阜でも酒、長野でも酒。帰りの車中でも運転手お構いなしに酒。酒酒酒…。
今まで、北は北海道、南は沖縄まで。全国的に飲み歩いてるかもしれない。
残すは四国のみ。四国に上陸した事がまだ一度もないので、ここを制覇すれば全地方で酒を飲んだ事になる。全国制覇を成し遂げたら今度は世界だ。体力がまだあるうちにロシアで、現地の猛者どもを相手にウォッカを完膚なきまでに飲みたい。これが密かなワタシの夢。
信州と言えば山が多い。よって、高速道路はトンネルが多い。
りょーくんが「昔、トンネルに入ったら息を止めて、どれだけイケるか競って遊んでた」という。
よし、ならば我々は管楽器奏者だ。息を吐き続けるって遊びを提案したら満場一致でいざ、対決!
…なんだ、この他愛のない遊びは。。
突入するトンネル、ほとんど短い。1分も経たずに通過してしまう。勝負にならん。
結局、トンネルを3、4も通過すると、ほどなくやめてしまった。というより、面白いか面白くないかって言ったら、圧倒的に面白くない。所詮は子供の遊び。
酒を飲んでいたワタシは、いつのまにか夢の中。
気がつけば東京。大泉IC付近。
大変だった(?)旅も終わろうとしている。
旅っていうのは、限られた時間の中で沢山の出来事がある。善悪双方含めて、それが旅の思い出になる。
ワタシは今まで、色んな場所を訪れた。色んな酒を飲んで、色んな人に出会って、色んな風景を見た。
音楽をやっていなかったら経験出来なかった事かもしれない。
これからも沢山の土地に出かけるのだろうけど、大変だとか、そういう事情も含めて感動する気持ちは忘れずにいたいと思う。見慣れた風景だから…とか、そういう決め付けを捨ててちょっとした事でも気付けるようになれば、体力が衰えていくこれからも、もっと旅を楽しめるようになると思う。
ただ、もうちょっと余裕が欲しいかな。余裕=お金かもしれないけど、土地を楽しむ暇もなく任務のみを遂行するっていうのも、やっぱり寂しい。
ワタシは、もっとお酒が飲みたいのです。
結局そこです。

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