「過去の仲間達」とは・・・
片や、共にホーンセクションを組んでいた仲間。
片や、よく対バンをやっていて馴染みだった仲間。
あのバンドを抜けてからは、その辺の事はあんまり思い出さなかったし、思い出すほど記憶にも残ってなかった。メンバーや、よく付き合いがあった人達。彼らがどこで何をしてようと、正直気にもならなかった。
…年をとった、とは思うけど。
何年も経ってからそういう人達と会うと、気にも止めていなかった記憶が急に溢れてくる。
ほとんどを忘れてしまっていたかと思えば、意外にも頭の中にはその記憶で埋め尽くされいた事に気付く。勿論、やってきた事全てを憶えているわけではないけど、それでもその時の光景や、自らの心情や佇まい、衣装や髪型まで、鮮明とまではいかないにしろ、割と鮮やかなかたちで色彩が脳裏に映写される。
ワタシは今でも若者だと思ってはいますが、10年前となると二十歳を超えたばかりの若僧なわけで。10年もの歳月を経ると自分の中の沢山の事が変わってしまう。
特にワタシは、プロの音楽家として成り立つべく、この記事に書いた「あのバンド」を抜けて間もなくの24歳の頃だったと思うけど、日本を代表するビッグバンドへ弟子入りして、それからはプロミュージシャンの厳しさや現実を体中に叩き込まれ、その辺りから意識改革が始まり、気が付けば今。
ワタシは今31歳なので、7年のうちに自分の中のほぼ全てが原型を留めてないほどに変わってしまった。あまりにも急激に変わってしまったので、たった数年前の事が遠い昔に感じてしまう。10年も前の事になると、取り返しのつかない程の昔話のように思えてしまう。
「そんな時代もあったよね」という感覚。一言で括れば「懐かしい」という言葉に限る。
年をとったと実感する感覚でもあって、大体は思い出せるけど細部までは掘り起こせない。それでも、その時代の火種は残っていて、当時に関わっていた仲間達と交わす言の葉に着火して、湯気のように沸き立つ記憶は…しっとりしていて、それとなく優しい。逆に、限りなくワガママだった自分を恥じる。それでも当時の仲間達は気さくで、まるで我が事のように今のワタシを気にかけてくれる。それが、ワタシの涙腺を緩ます要因になってる事に気づいているのかいないのか。。。
「変わる事は悪い事じゃない」とは、以前このブログに書いた事があるけど、今はまさにそんな感覚に浸っています。
出世したり、独立して頑張っていたり、結婚して自分の家庭を築いていたり。やっぱり皆それぞれ、同じ様で留まってるワケはないんですよね。
ワタシだって音楽家としての道を更に切り開いていくつもりなので、あと10年経ったらまるで違う人間になっているかも知れないです。ワタシの今の10年前の記憶と同様、あと10年後のワタシの10年前の記憶も定かではなくなってしまうほど、変わってしまう事でしょう。その時は40歳か。。。果たして髪の毛が残ってるのかどうか…。ダータケさんみたいにキレイにイケりゃいいけど、中途半端に残ってたらヤだなぁ。。。(ダータケさんゴメンナサイ…)
とにかく、みんな元気でやってる事が嬉しい!
ワタシも、枯れ果てた爺様みたいな事は言ってられませんね。
みんな頑張ってる。あの時と同様か、それ以上に精力的に頑張ってる。それも、楽しんでやってる。
ん〜…なんだろうね、この込み上げてくる苛立ちは。。
周りに対するものじゃなくて、自分に対する苛立ち。冗談じゃないくらいの腹立たしさ。
もう一回、気合いを入れなおそう。気合いを入れる度に髪の毛が抜け落ちるんだけど。それでもこのまんまじゃやっぱダメだ。
過去を振り返ったワタシが、今を突っ走ります。
今日(2011/10/2)は実に良き日でした!

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