今日は24日。給料日の前日だ。
この時期は金欠に悩む人も少なくないだろう。もちろん自分もその一人だ。
つまり、今日はお金がない。辛うじて往復の電車賃はあったものの、食費がない。家に帰れば冷蔵庫に野菜と納豆、さらに卵も日本酒が入っているため、在宅中は食うに事欠かないが職場では…。
実は、今の職場は2001年の9月から2003年の12月まで働いていて、今年の2月28日に再び戻った。1年と3ヵ月ぶりに戻った職場には、顔なじみもいれば全く知らない人間もいる。…というか知らない人間の方が圧倒的に多い。業務を管理する人間…つまり偉い人間達も知らない顔ばかりだ。
かつては自分もそのポストにいた。一般のスタッフは社員と仕事として接する事はあまりない。しかし管理するポストの人間は、実際に会社の舵を取る社員と接する事は日常茶飯事…というより社員と仕事をする事の方が多い。
さて、タイトルに登場した社員のM田さん。彼とは2、3年くらい前まで一緒に仕事をし、よく飲みに連れて行ってもらったりと、大変世話にもなった人物だ。今は自分の部署とは違うが、同じ会社で頑張っている。たまにエレベーターなどで会うと、出戻りした自分に対して声をかけてくれる。嬉しい事である。
話は給料日前日である事に遡る。今日は自分はとにかく金欠だった。いつも食事休憩に行く夕方5時半頃、既に帰りの電車賃しかなかった自分は、飯食う金もなく休憩を返上して仕事を続行した。とは言うものの空腹で、集中できないうえにイライラする。困っていたが金がないものは仕方ない。帰宅するまで我慢するしかない。
そう思っていた矢先に社員のM田さんが、自分が働いている場所に現れた。今の自分は社員と仕事はしていないため、他に用があるんだとばかりに思っていた。それが、真っ直ぐ自分の席に歩み寄り、なにかビニール袋を差し出し一言。
「食えよ」
ビニール袋の中にはサンドイッチ。空腹に喘いでいた自分にとって、何よりも素敵なご馳走だ。その後M田さんは誰にも接する事なく、立ち去った。
不思議だった。自分が金がない事は彼は知らないはずだし、しかもジャストタイミングでの差し入れ。自分の気持ちが読まれてるのか、勘が働いたのか…とにかくあまりにも神憑り的な出来事だった。
その後そのサンドイッチは美味しく頂き、その後の仕事も順調にこなし、辛かった一日はM田さんによって救われた。
因みに、活源にはかなり頻繁にお世話になっています。いつも感謝ばかりです。
食べることは大事です。

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