2011/9/7

月イチ図書館・台風は行ってしまった  

今回の台風も何事もなく通り過ぎた。
近隣の県の被害状況を見ていると、大変なことになってるのに。
避難勧告・指示が合計48万人って、いったいどこに避難すんねーん。
日本に最初に住み始めた人たちは、何でこんな隅っこまでたどり着いて
永住の地と決めたんだろうと不思議に思う。

『白の祝宴・逸文紫式部日記』森谷明子 東京創元社
中宮彰子が出産のため道長邸・土御門殿に滞在。
紫式部こと香子はそのおめでたい出来事を記すよう道長に命ぜられる。
同じ頃、中関白家が盗賊に襲われるが、犯人は土御門殿で忽然と姿を消す。
多くの女房・公達で賑わう屋敷のいったいどこに隠れたのか。
香子は女房たちの日記をもとに推理を働かせる。

紫式部による幾重もの謎解き。犯人の行方だけでなく、その正体、共犯者。
不審な中関白家(藤原道隆邸、中宮定子の実家)の人々の態度。
一条殿からは呪詛の札が見つかったり。
それだけではなく、作者による謎解きも。
「紫式部日記は何故あんなんなのか」「枕草子は何故あんなんなのか」
国文学者がいくら考えても結論のでないテーマをフィクションの世界で
見事に解き明かしてくれる(でもフィクションだから!信じちゃいけない!)。

またここで描かれている彰子は誠に天晴な中宮。
自分に関わるものすべてを守り通そうとする理想の女性。
こうやってちまちまネットに文章を残す身は明らかに
「書き留めずにはいられない」日本人の文化を受け継いでいるんだ。


『時が滲む朝』楊逸 文藝春秋
農村から友人・志強と共に秦漢大学に進学した浩遠。
文学を勉強するうち民主化を求める学生運動に参加、そして…。

天安門事件でその後の人生が狂ってしまった人たち。
東欧では次々と社会体制が変わったのに、何が違ったんだろう。
彼らがアメリカや日本に求めた民主主義は実在するのか?
現在の中国の発展ぶりを見てると分からなくなってくる。
中国ウン千年の歴史からすれば些細なことなんかも。
作者がネイティブ日本人ではないってことで、
おっかなびっくり手に取ったが、読みやすい日本語でよかった。
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