2011/9/22

『ラビット・ホラー3D』  映画

台風はまたまた通り過ぎた。映画館に行くのがばれないように、
「ちょっと出かけてくる。」と娘に言ったら
「川、見に行ったらあかんで。」と念押しされた。
そんなことするもんか、と返せない。前科があるもんで。

小学校の図書室に務めるキリコ(満島ひかり)は子供の頃の出来事が
きっかけで言葉を発することができない。母親の違う弟・大吾(渋谷武尊)は
学校の死にそうなウサギをたたき殺したことから不登校に。
ある日二人で見に行った3Dのホラー映画から飛び出たウサギのぬいぐるみを
大吾が持ち帰ったことから、大吾の様子がおかしくなる。


キリコは父親(香川照之)に筆談で訴えるんだが取り合ってくれない。
妻を二人も喪った彼は絵本作家の仕事に逃げ込んでいるのだ。
母親がいなくて父親は仕事漬け、心の弱い姉弟を守る人のいない家庭。
この家族、崩壊してるんだわ、困ったもんだわ、
お姉ちゃんが頑張って弟を助け出さなくちゃ、と思ってるとちょっと違う。
この映画ホラーだったのだ。いや、それはタイトルに書いてるんだけどね。
オカルト・ホラーではなく、サイコ・ホラーなのだ。

ウサギの着ぐるみに別世界に引きずり込まれると言った、
一見『不思議の国のアリス』風なんだけど。
過去の不幸に囚われて生きる父娘が悲しくて。
人は決してそれを封印し忘れてしまうことができない。
満島ひかりが目の下に隈を作り、やつれていく様子がリアル。

怖いぞ。怖いぞ。3Dだからきっと何か飛び出してくるぞ。
と身構えていたが、あんまり心臓が止まりそうなシーンはなかった。
せいぜい肉片が一ケ右下に飛んでったぐらいで。
立体的なのは主にウサギちゃんのぬいぐるみとか、
羽やタンポポの綿毛が飛ぶ様子や水の泡のぶくぶく具合といった、
きれい系なファンタジーっぽい表現に生かされている。
却ってそのことが寂しさを誘ったりする。
二人が映画を見るシーンも丁度お客の入り具合が同じだったので
その場に同席しているような感覚だった。
…3D映画見てあんなに大騒ぎする人がいたら本物のホラーだけど。



http://rabbit-3d.com
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2011/9/5

夏に見た映画  映画

まだまだバカ娘の夏休みは続く。
その間、ネット回線を占領されているので更新もままならない。
さっさと学校に行ってくれ。
そんな7月と8月に見たけど感想を書きそびれた映画は。

『ハリーポッターと死の秘宝part2(2D吹き替え版)』
成長期の10年は長いが、子育ての10年は短い。
第一作を映画館に見いに行ったとき娘は小学生だったのに。
原作と映画化がどんどん肥大化しもたついている間に
娘は主人公たちの年齢を追い越し、ファンタジーの世界を卒業してしまった。
映画館まで見に行ったのは4作目ぐらいまでだったと思う。
体だけでかくなったうちの娘とは違い、お話の中での7年間、
主役級はもちろん脇役の子供たちの成長ぶりは頼もしかったし、
(特にネビル・ロングボトム!)
スネイプの秘めた想いが明らかになったのは感動的であった。
これが長いシリーズの骨格になっていたのは間違いない。
またマルフォイ一家の「自分の子供さえ良けりゃ」的行動も
ポッター家とは正反対ではあったが立派なもんだと思う。
尤もティーンエイジャーの恋愛話はおばさんには不必要。
そこんとこ削ってくれればもっと短くなったのに。

『BIUTIFUL・ビューティフル』
スペインのバルセロナ、闇仕事で稼ぐ男が余命宣告を受ける。
離婚した妻は精神不安定でアテにならない。
まだ幼い子供2人に男は何を残せるか。

男のはアフリカ系や中国系不法入国者の上前を撥ねたり、
仕事を仲介したり、警察にワイロ渡して見逃してもらったり。
お金しか信用できない登場人物たちばかりの悲劇。
こりゃもうどうしようもない。

『水曜日のエミリア』
妻子ある上司と恋に落ち略奪結婚したエミリア。
が、女の子を出産後3日で亡くしてしまう。
継子の少年の言葉に傷つき親子関係が築けない。

不倫するヤツは正妻の敵だ。不幸になればいいんだ。
と念を送りながら見ていたら本当に…。
水曜日はベビーシッターが休みでエミリア(ナタリーポートマン)が
学校に子供を迎えに行くお当番の日。
結婚・離婚・再婚を繰り返して家族が増えていくのも悪くないかな。

『エクレール・お菓子放浪記』試写会で
非行で感化院に送られた少年が知り合った女性教師に
エクレールの歌「お菓子と娘」を教えてもらう。
戦中・戦後の混乱期を初めて食べた餡パンの味とその歌を支えに生きていく。

石巻市でロケされ3月10日に東京で完成披露試写会をした途端…、のイワク付きの作品。
根っからの悪人が出てこない。善き人の周りには善き人が集う幸せなお話。
しかしまあ、次から次へと才能豊かな子役が現れるもんだ。
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2011/8/26

『ツリー・オブ・ライフ』  映画

「ツリー・オブ・ライフ」で系統樹を頭に思い浮かべた英語力のなさ。
系統樹は"phylogenetic tree"だった。
"the tree of life"は聖書に出てくる言葉らしい。

三人兄弟の長男ジャック(ショーン・ペン)は次弟を19歳で亡くしていた。
中年なった彼は母が息子を失った悲しみをどう克服したか想いを馳せる。
自らの経験から息子たちに厳しく接する父(ブラッド・ピッド)と
美しく慈愛に満ちた母(ジェシカ・キャスティン)。
ジャックは最初から記憶を辿り始める。神はどこ。魂は。希望は。


最初っからてのは「天地創造」から。神様が「光あれ」と叫んだその瞬間から。
信仰心のない者にとってはビック・バンからと思った方が分かりやすい。
そこからガスができ、星雲になり、銀河になり、太陽ができ、地球ができ、
どろどろの地表から海ができ、海の中でタンパク質から生命が発生し、
恐竜が進化し絶滅し、やっと主役が産まれてくる。
うちの娘が「生物の講義を受けてるのに天地創造から話が始まんねん」
とぼやいていたその通り。途中までは理科の教育番組を見ているよう。

子供のジャックは水に満たされた白い部屋から泳いでこの世に出る。
赤ちゃんとして生まれ、育ち、弟が生まれ、弟に嫉妬し。
他者と出会い厳しい父に反抗し、善人でも不運に合うことを知り。
悪さをして優しい母を悲しませ、理想の自分を内なる神に祈る。
そして父が本当の強さと尊厳に気づき和解する日が訪れる。

地震のない国の建造物は開口部が大きくて光に溢れていていいなと
ぼんやり見ていて、建物のせいではないのだと気が付いた。
ジャックの現在の家も職場も、子供時代の住まいも。
家のせいではなく、ジャックの記憶すべてが光に包まれ、
父の若いころの夢であったクラッシック音楽で彩られている。
子供のころから何度も引っ越しをして、何も持たない私には
光あふれる過去を持った人の喪失感がイマイチ理解できないけど。
それでも、子供を失った母の祈りの強さは伝わってくる。
クリスチャンでも仏教徒でも、どこの国でもその想いは同じなのだ。
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2011/7/19

『100,000万年後の安全』  映画

今日本人が抱える最も深刻な問題、原子力発電所。
その是非ではなく、核分裂の際にできてしまった廃棄物の処理について、
美しい自然を持つフィンランドでのドキュメンタリー。

フィンランドのオルキルオルト島。
世界初の高レベル放射線廃棄物の永久地層処理場が建設中。
そこはフィンランドの言葉で「オンカロ(隠し場所)」と呼ばれている。
18億年間変動のない地層に500mの穴を掘り廃棄物を埋め封印するが、
廃棄物が完全に生物に対し無害化するのに10万年かかる予定。
しかし6万年後には氷河期が訪れこの地は放棄されるだろう。
その後オンカロを未来の人類、もしくは生物が見つけてしまったら。


原子力発電所を作り出した当時は、放射性廃棄物が
こんな厄介な代物だとは想像しなかったに違いない。
きっと技術がすぐに発達して、簡単に処理したり
有効利用できるようになると踏んでいたんだろう。

現在、廃棄物は水に漬かっている。しかし地上の環境は不安定である。
宇宙に飛ばすには爆発の、海底に沈めるには環境汚染の危険性がある。
安全に処理するための技術もまだ軌道には乗らない。
もし未来人がオンカロに出会ってしまっても、掘削できる技術があるなら、
それが危険だという程度の科学技術も持ち合わせているだろう。
だから埋めちゃえ。大丈夫だ。


…いや、古代人も穴ぐらい掘れたぞ。
そうだ手紙を書こう。未来人に向けて。メッセージを石に刻もう。
国連公用語6カ国語で。文字が読めないときのために絵も使って。
学者や放射線医、企業役員や政治家がそれぞれの意見を述べる。
そこに「何か」があることを「忘れることを忘れないように」するために。


生来の天邪鬼な私には脱原発・廃原発・卒原発・縮原発の
大合唱が聞こえると、ちょっと待てよと思う。本当にそれでいいのか。
原子力をコントロールする技術を放棄してしまっていいものか。
科学を発達させるのに最も有効な方法は商業として成立させることだ。
子供の健康や自然環境、10万年後の未来を心配する人と同じぐらい
自分の金儲けしか考えない人は存在する。
彼らのほんの気まぐれで世界経済は動いている。

今から10万年前はネアンデルタール人から新人へ移行する時期だった。
今から10万年後、人類が絶滅していなくても全く別の種族になっているだろう。
全くの赤の他人のことを心配するなんて、気の遠い計画ではある。
人類はその責任と義務を負ってしまったのか。
フィンランドの放射性廃棄物処理の協議委員会には神学者が参加しているのだ。

北欧に残るルーン石碑。
ひっくり返して地面に接する部分に書かれていた文字を読み解くと、
「これに触れたモノは呪いがかかる」。
未来にも私のような天邪鬼はきっといるだろう。
「ペンキ塗りたて」と書いてあれば触りたくなり、
「立ち入り禁止」とあれば、つい足を踏み入れてしまう人間が。

どうも私は放射線に関して呑気に構えすぎているようだ。
子供がもう大きくなってしまったせいもあるけれど。
地球上の生物はその誕生の時から宇宙線を浴びて進化してきた。
これからも絶滅と進化を繰り返していくだろう。
50億年後、太陽が膨張し地球を飲み込むまで。
http://www.uplink.co.jp/100000/


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2011/7/16

『アリス・クリードの失踪』  映画

日本の事情を考慮せず為替は動く。油断してるとあっと言う間に円高に。
今は米ドルが79円、ユーロが112円、英ポンドは127円。
だから200万ポンドは約2億5千万円。

資産家の一人娘・アリス(ジェマ・アータートン)が誘拐された。
犯人は中年男のヴィック(エディ・マーサン)と若い男・ダニー
(マーティン・コムストン)。二人は刑務所仲間だった。
彼らは無言のまま犯行を進め、証拠を次々に処分。
監禁したアリスの画像を親元に送り200万ポンドを要求する。
完璧な計画のはずが、ほんの一瞬の油断が3人の立場を一転させる。


完全に防音が施され、何重にも施錠された部屋。
「家に帰して」と泣き叫ぶアリス。
ところが彼女ただの大人しいお嬢様ではない。。
親から勘当され遺産相続権も剥奪されるお茶目な身の上。
男たちと丁々発止のサバイバルを繰り広げるのだ。

命令口調で取り仕切るヴィックと弱気に見えるダニー。
誰を信用して誰が裏切るのか。何が演技でどれが嘘か。
三人のうち二人の組み合わせ、三通りの組み合わせのそれぞれに
おかしな人間関係が絡み合い、何度も立場が入れ替わる。
アリスは助かることができるのか?いったいどうすれば?身代金の行方は?

幾度もアリスの足の赤いペディキュアをした親指がアップになるので、
この監督(J・ブレイクソン)は親指フェチなのかと思ったら…。
その彼女の親指が最後の生死を分ける決定打になっていた。
そしてタイトルにある「失踪」のもう一つの意味もラストで明らかになる。

もう少しアリスが私好みの美少女だったらよかったのにな。
それ以外は緊迫感のあるサスペンスを楽しめました。
いやー。女って、本当に怖い生き物ですね。
http://www.alice-sissou.jp/


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2011/7/4

『さや侍』  映画

大阪人の悪いところの一つ。それは総お笑い評論家と化しているところ。
だってしゃーないやん。そういう風に生まれ育ってしまったんやから。
関西のお笑いが身についてしまったためか関東系のお笑い芸人さんは苦手。
一番嫌いな漫才コンビがテレビに出てくる度チャンネルを変える。

脱藩の罪で追われる野見勘十郎(野見隆明)と娘のたえ(熊田聖亜)。
彼の腰には刀のない鞘だけが差されていた。
賞金稼ぎたち(りょう・ROLLY・腹筋善之介)からは
なんとか逃れていたが、多幸藩に捕まってしまう。
藩主(國村隼)の若君は母を病で失って以来笑わなくなっており、
勘十郎はお白州で若君を30日以内に笑わせれば無罪放免、
できなければ切腹という「30日の業」を言い渡される。


最初カメラがどうも落ち着かないと言うか、
腰が据わってないと言うか、不安にさせられる。
主役の野見さんが普通の役者さんのように
見栄えの良い動作をしてくれないので仕方ない。
それも話が本題のお笑いに入るとすぐにそれも気にならなくなった。
ところが残念ながら勘十郎のお笑い芸、私は全く笑えない。
その辺の数十年前の素人参加番組の奇人変人コーナーか、
今なら若手芸人の罰ゲームのレベル。決して新春隠し芸大会ではない。
うどんを鼻から食べたり、多幸藩名物・蛸との格闘なんて悪趣味で辟易する。
幼い娘からは「生き恥さらすよりご自害なさいませ」と叱責される始末。

もちろん若君も笑わない。
それより気になったのはたえが全く笑っていないことだった。
なかなか達者な子役さん、怒ってばかりなのだ。
若君よりも自分の娘を笑わせることを考えた方がいいんじゃないか。
と思った途端、彼女が笑うんである。松本人志監督にしてやられた。
こりゃ一本取られたわい、と自分の額を打ちたくなった。
たえが父を支える牢の見張り役たち(板尾創路・柄本時生)と心を通わせ、
父親への誇りに気づく時、本当に幸せそうな顔で笑ってくれる。
そしてその笑い声を聞いた勘十郎も微笑むんである。
それは自分の役割の終わりを知った満足げな表情。
おお。野見さん、ちゃんと演技してるではないか。
笑いって他人をバカにしてる時だけ現れるもんじゃないのだ。

若君は笑わないまま日が過ぎていく。
見張り役だけでなく、町人や勘十郎の首を狙っていたはずの賞金稼ぎ、
藩主の殿様まで勘十郎を応援するようになっていた。
そして最期に彼は失っていた武士の魂を取り戻す。
(ここでまた野見さんの役者っぷりが上がる!)

いい話だ。親と子、命の繋がりへの想いを語る。
せっかくのいい話がもったいない。時代劇として大ざっばなのだ。
もっと細かく町の風景や時代考証をしてくれれば、さらに見ごたえがあったのに。
武士の刀はそう簡単に抜けるようにはできていない。
いくら下級武士でも立ち居振る舞いっちゅうもんがあるやろうに。
賞金稼ぎたちが必殺仕事人風でも、僧侶(竹原ピストル)が
突然朗々と歌いだしても構わない。もちろん野見さんが主役でも。
『大日本人』よりこちらをだれかリメイクしてくれないものか。
http://www.sayazamurai.com/
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2011/6/24

『キラー・インサイド・ミー』  映画

母国では余程有名な原作なのか、
読んでない者にはさっぱり分からへんことばかり。

1950年代のアメリカ、テキサス西部。
みな顔見知りで大きな犯罪もない小さな町。
保安官見習いのルー・フォード(ケイシー・アフレック)は
温和で紳士的な態度で誰からも好かれていた。
教師のエイミー(ケイト・ハドソン)は申し分のない恋人。
しかし町はずれの屋敷に住む娼婦ジョイス(ジェシカ・アルバ)を
取り締るはずが深い関係になり、義兄の敵討ちに利用する。


いきなり始まる暴力シーンにベッドシーン。
ルーの大人しい態度は仮の姿であって実はドSだったのだ。
あら、あの女性は家政婦さんだったの。
おや、少年ルーはいったい何をやらかしたの。
まあ、少年ルーは親父に虐待されてたんだって。
公式サイトを見て初めて知ることばかり。
そんな話してましたっけ。英語のセリフを聞き逃したのか。
それとも日本版はカットされちゃったのか。

レクター博士以降、21世紀の殺人鬼は愉快犯か快楽犯、
芸術性に重きを置いてるのに。彼の犯行はあまりにも美しくない。
自分を愛して理解しようとしてくれた女を素手で殴り殺すのだ。
そして罪を他の人物に擦り付け、そいつも口封じに消してしまう。
犯罪者の風上にも置けないヤツなのだ。
そして検事や同僚の保安官たちに追いつめられると暴走してしまう。
それがルーの過去をもっと詳しく描いてくれてたら、
まあそれなら仕方がないわね(ダメだけど)と、感情移入できるのに。

この頃は捜査に科学的手法が取り入れられてなかったらしく、
「それぐらい調べればすぐ分かるやん」的事項がまま見受けられる。
1950年代の前半、第二次世界大戦と朝鮮戦争の隙間の時代。
妙に平和で穏やかな、もしかしたら退屈な世の中。
女性の社会的地位もアメリカでさえまだまだ。
戦争中であれば破壊的なルーでも適格者であったろうに。
なんてことを考えるのは危険なことなんだと思う。
http://www.kim-movie.com/
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2011/6/18

『赤ずきん』  映画

続けてアマンダ・サイフリッド。美人は好きだ(単なる面食い)。
お金を払って映画を見るんだから美男美女が出てくれなくては困る。
今回は主役も、彼女にまとわりつく男たちも申し分ない。

森のはずれの小さな村。満月の夜毎に家畜を生贄に捧げてきた。
それは人狼が村人を襲わないための契約だった。
その村で美しく気立てもよく育ったバレリー(サイフッド)は
幼馴染のピーター(シャイロー・フェルナンデス)と恋愛中。
しかし彼女の親はヘンリー(マックス・アイアンズ)を婚約者に決める。
その夜ヘンリーに想いを寄せていたバレリーの姉が人狼に殺される。
人狼退治に訪れたソロモン神父(ゲイリー・オールドマン)は村人の中に
人狼が人の姿をして暮らしていると語る。
赤い満月の夜に人狼に咬まれた者も又、人狼に変わるのだとも。


外の社会とは隔絶された閉鎖的な村。時代は中世の頃の設定だろうか。
人狼のために妻を失った神父は並々ならぬ態度で退治に臨む。
まるで魔女狩りさながら。少しでも周りの人と違えば疑いの対象になる。
知的障害があったり、派手な格好をしていたり。
村はずれに一人で住むおばあちゃんも怪しい。
バレリーを駆け落ちに誘うピーターも怪しい。
バレリーに異常な執着を見せるヘンリーも怪しい。
不義密通を告白しちゃう母親も怪しい。
何より真っ赤なフードを翻して歩くバレリーが一番怪しい。
そもそもどうして犠牲になった姉は夜中に家の外に出たのか?
犠牲者は増え、信じていた人たちの裏切りや本心が顕わになって行く。

雪の平原の白、その上を長く引きずるフードの裾の赤との対比が美しい。
バージンロードは赤じゅうたんに白いドレスだから、ちょうどその逆。
本家の童話『赤ずきんちゃん』のお話もしっかりベースに。
それでいてよくできた犯人探しのサスペンスもあり。
幼馴染と親の決めた婚約者と、外の広い世界へ誘うオオカミ。
揺れる女心。あれどこかで聞いたようなストーリー?
監督はティーンに人気の『トワイライト』のキャサリン・ハードウィックでした。
http://wwws.warnerbros.co.jp/redridinghood/index.html
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2011/6/17

『クロエ』  映画

ただ今主演映画が連続公開中のアマンダ・セイフライド。
美人はいい。しかも若い。しかも胸がでかい。怖いもんなしだ。
S化粧品のポスターに映ってた美女はこのコだったんだ。

産婦人科医として成功したキャサリン(ジュリアン・ムーア)は
大学教授の夫デビッド(リーアム・ニーソン)と
一人息子マイケル(マックス・シェリオット)の三人で
何不自由ない暮らしを送っていた。しかし夫の浮気を疑ったキャサリンは
娼婦のクロエ(セイフライド)を雇い、夫を誘惑するよう依頼する。


若いクロエとは対照的にキャサリンは重ねた年齢がお肌に現れている。
顔だけでなく腕全体に広がるたくさんのシミ。
なんだかわが身を見ているようで悲しくなってくる。
夫のために開いたパーティはすっぽかされ、
息子はガールフレンドと部屋に籠ったまま。
誰にも相手にされない孤独感と女としての焦り。
この年代の女性ならみんな経験すること。

クロエは当初どんな風に夫と接したか報告していくのだが、
途中からおかしな三角関係に発展していく。
職業柄、男性とは精神的な親密さを得られない彼女は、
単にキャサリンに母親役を求めていたに違いない。
孤独な二人が不幸な出会い方をしてしまった。
クロエにとってキャサリンは初めて親切にしてくれた人だが、
キャサリンにとってはお金で何でもする女でしかなっかたのだ。

キャサリンが素直に夫への愛情を口にできるようになった後、
すっきりとしたいい表情の、年相応な美しさを取り戻す。
クロエのキャサリンに対する想いが自信に繋がったかのように。
http://www.chloe-movie.jp/pc.html
キャサリンとクロエの○○○○シーン付き。
いやー。美人って本当にいいもんですね。
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2011/6/16

ゲキ×シネ『薔薇とサムライ』試写会  映画

最近流行の舞台演劇をフィルムに収めて上映するタイプ。
招待状を見て驚いた。「上映時間200分(休憩込)」
劇団☆新感線だから、面白いことは想像できる。
しかし三時間半!すっかり怖気づいてpassしようかと思ったが、
当日券2500円、本物の舞台は1万ウン千円するとかで思い直す。
貧乏性が身に沁みついている主婦であった。

17世紀のイベリア半島・地中海。
海賊だけを狙う女海賊アンヌ・ザ・トルネード(天海祐希)。
その用心棒を務める石川五右衛門(古田新太)。
実はアンヌは小国コルドニアの先王の忘れ形見だった。
悪徳宰相から国を救うため、大国から国を守るため、
アンヌは王位に就き、海賊一掃の戦いの先頭に立つ。


同じく古田新太主演『五右衛門ロック』のパラレル・ストーリー。
歌って踊ってお芝居もする過酷なミュージカル。
しかし生の舞台は学校の鑑賞会とクラシック音楽、バレエ、宝塚程度しか
見てない時代錯誤なおばちゃんに、いきなりロックは無理だった。
初っ端からベケベケベーンとギターが響いてみんなでシャウト。
天海祐希でさえ女声でも男声でもなく、男勝りな女声で。
我慢できなくなったら途中で帰ってしまおうかと考えたが、
再び思い直したのは神田沙也加と森奈みはるの甘い声のお蔭。
持って生まれた声質というのは役柄まで決定してしまうのか、
二人とも海千山千の登場人物の中で、純粋無垢に正義を貫く、
それでいてお茶目でお洒落で可愛くて、女の中の女って存在。
(アンヌ役の天海祐希は男の中の男だ!)

私は娘に似て(逆か)声フェチな面があるらしく、
カーンと遠くに通る声は苦手だ。ボソボソ耳元で囁くような低い声が好き。
だから演劇はあまり受け付けないんだと思う。
でも近頃は一人ずつ小っこいマイクを付けてるんだね。
普段と違うものを見ると色々発見が多い。
シャルル王子(浦井健治)は最後まで女性だと思い込んでました。
古田新太が立ち回りできるなんて、ヨーダが空を飛んでるようでした。
いやー。どうも失礼致しました。

私のお隣に座っていた二人連れは、舞台も見ていたらしく、
会話を盗み聞きさせてもらったところ。
役者の細かい表情や、舞台の隅でこっそり動いてる様子は
見逃して気づいてないことがあるんだとか。
舞台も映画も両方見るってのが正しいあり方なんでしょうな。
http://www.bara-samu.com/
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