北海道倶知安町へ観光による地域振興ということで、急増するオーストラリア人観光の実態と観光戦略についてお聞きしてきました。
10.21ニューーヨーク爆破テロの後、ニセコひらふスキー場地域へのオーストラリア人観光の増えたことは皆さん報道などでご存じのことと思います。地域へ与えた観光の経済効果も大きく、◆「ニセコ羊蹄国際リゾート都市」構想を策定しました。これは平成18年度都市再生プロジェクト推進調査費(国土交通省)を受け、『地域活力によるニセコ・羊蹄「国際リゾート都市」の構築計画をまとめ、今後は、当報告書作成を契機に、倶知安町とニセコ町が連携し「観光振興計画」等の策定を通じ、エリア全体のビジョンの共有化や具体化に取組んでいく考えです。
オーストラリア人観光客の急増の原因はというと、テロ後日本の安全安心な国情が評価された、優れた雪質とホスピタリテイや欧州やカナダのスキーリゾートに比べツアー料金が格段に安くすむこと、地元の誘致への取り組みや直行便の就航などの基盤が整ってきたことがあげられます。加えて地元に定着したオーストラリヤ人「ロス・フィンドレー」氏の観光カリスマとしての取り組みと努力の積み重ねがあるといわれています。
現地は今オーストラリア人による不動産投資・ツアー運営会社の設立などで、非常に活気に満ちていました。特に長期滞在型のコンドミニアムは建設ラッシュといったところでした。


コンドミニアムのキッチン・ダイニング・バスルームです。視察した部屋はベットルームが3つあるタイプのコンドミニアムでした。長期滞在向きのインテリアは機能的で、間取りについてもプライバシーに配慮したしつらえでした。
少し気になる新聞報道がありました。
翌日の8月8日朝日新聞「道内版」に「スキー場再生への提言」という記事です。

国土交通省北海道運輸局が立ち上げたプロジェクトの報道でした。かいつまんで言いますと、海外のスキー観光客にも通用する道内のスキー場や国内のスキー場については、連携して海外への情報発信を行い、観光客誘致への活動を続けていく。もう一つはそうしたことが望めない中小のスキー場については、リフト収入で運営維持が困難な状況にあるので、地域の健康増進施設としての運営への転換や、地域密着型の運営で次世代への営業努力を強化するなどが必要であるので、そのような提言をしていくために道内の2スキー場をモデル地区指定して活動していくというものでした。以下のHPに報告は掲載しています。
http://www3.ocn.ne.jp/~seisuke/h19bunkyou/bunkyou.htm
合併後の市のスキー場を取り巻く状況から言っても、興味ある内容でしたので、現在資料を取り寄せて研究中です。今後のプロジェクトの推移を見守りたいと思います。

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